神の棘 1 (ハヤカワ・ミステリワールド)

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著者 : 須賀しのぶ
  • 早川書房 (2010年7月22日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (360ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784152090546

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神の棘 1 (ハヤカワ・ミステリワールド)の感想・レビュー・書評

  • 感想は2巻で。

  • 2011年8月24日〜8月26日

  • ナチス政権下のドイツを舞台に繰り広げられる歴史ロマンである。紹介から引用させてもらえれば、
    『1935年、ドイツ。若く優秀な保安情報部員アルベルトは、党規に従い神を棄てた。そして上官のハイドリヒから、ヒトラー政権に反発する国内カトリック教会の摘発を命じられる。一方、アルベルトの幼馴染マティアスは、大恐慌で家族を失くし、修道士として静かに生活していた。道を分かたれた二人が再び出会ったとき、友情と裏切りに満ちた相克のドラマが幕を開ける』

    敗戦後屈辱的な不条理条約を結ばれたドイツは、ヒトラーの台頭によって返り咲く。一方で政府と教会の対立やユダヤ人の迫害、ゲシュタポや政府による異分子の排除などドイツにとっては後世に渡って歴史に刻みこまれた惨憺たる悲劇が相なす時代であろう。

    余談だが、私はアルベルトの方により感情移入させられた。彼の目的とは何か。次巻が楽しみである。

  • ナチス政権下のドイツを舞台にした歴史ロマン。カトリック弾圧を題材にエリート将校と修道士、幼なじみふたりの友情と裏切りが、重厚かつ繊細な文体でサスペンスフルに描かれる。かいまみえる神、信仰といった深刻なテーマも興味深い。
    さらなる激動を予感させつつ1巻終了。いざ2巻へ。

  • おいおいおいおい気になるよぉぉぉ

  • 図書館で。
    着地点はどこなんだろう。ぐいぐい読ませてくれるけど、不快になるくらい基本的な変換ミス、主要人物の記載ミスが多い。校正したの?

  • 初読の作家さん。1935年ナチス台頭下のドイツ。ss保安情報員アルベルトとカトリック修道士マティアスを主軸に進むストーリー。この時代の話にしては凄く読みやすくてしかも面白い!しかもこんなところで終わるのか1巻は!続きが気になって眠れないわ。タイトルも秀逸。なんとなく結末が予測できるような…。

  • 最後になってやっと面白くなってきた。
    興味ある内容の割には登場人物が生きてこないあたり「帝冠の恋」に通じるかな・・・。

    しかし、フィクションとは言え、当時の人たちはそれほど強い信念をもってSSやらSDやらに入っていなかったのか・・・と。お給料やら何やらを鑑みて入っていたりしたのか・・・と。それなのにあんなにひどいことができてしまう人間って一体全体どういう生き物なんだろう。

  • とても面白かったし、続きが気になるところで一巻が終わるので、手元に二巻を用意して読むといい。

    嵐の日のテオの言葉、亡命した少女の言葉が印象的。
    本が始まりすぐに裏切られる。

  • ほかの方のレビューの通り誤植が多いですが、表紙はこちらの方が本の雰囲気とよりマッチしていると思います。アルベルトに肩入れして読んでいたので、マティアスがどんな行動をとってくるのかハラハラしながら読みました。

  • 文庫化前に読み返し。
    もう何度も読み返してますが、読む度面白いなーと思います。
    ナチスとカトリック、この作品を読むまで恥ずかしながら知らないことばかりだったので、読み終わったあと色々調べたりしたものです。

    幼い頃嵐に怯えるアルベルトにテオが言った台詞と、ベトケ先生の台詞がとても印象的。

    啓蒙なカトリックの信者であった少女が神を棄てるシーンもグサリときました。
    幼い少女が今まで生きてきた基盤を棄て去る覚悟と絶望ってどれほどのものなんだろう。
    それを強いられた時代があった、と思うともう言葉にならない。

    犯した罪は決して消えない、そんなアルベルトがたどり着く末を知っていても、読み返す度面白いと感じてしまう。この作品ほんとに好きなんだなーと改めて思いました。
    初めて読んだ時のラストの衝撃はもう味わえませんけれど、それでもやっぱり面白い。
    扱っている内容がとてもヘビーではありますが、それでも何度でも読みたくなっちゃうんですよね…作品パワーおそるべし。

    誤字が多すぎるのが残念なんですが、文庫は大改稿とのことなのできれいに直ってるといいなあ。

    因みに持っているのは初版の多田さん表紙のやつなのですが、ハヤカワで多田さん表紙!という安直な理由で手にしましたがほんといい出会いとなって感謝です。
    どうやら世間では、あの表紙は評判良くなかったみたいですけどね…。

  • 量的にも質的にも、ちょっと信じられないくらいの校正ミスがある。

    それを除けば、当該時期のドイツものでは比較的珍しい切り口のエンターテイメント作品として、充分な読み応え。
    兄テオドールの最期の日々を辿る……というミステリっぽい入り方をした割に、テオの影がどんどん薄れていくのはちょっと残念かも。アルベルトが現実的で淡々とした人柄なので仕方ないと言われればその通りだが。

  • ナチスの保安情報員であるアルベルトと、幼馴染でカトリックの修道士となったマティアスとの対立を描く。歴史的背景とテーマがテーマだけに、今まで読んだ須賀作品の中でも重厚。ナチスの政治体制vs信仰というのは初めて読む。SDとかSSとかVTとかナチス組織の名称がやたらと多く、説明書きも殆ど無いに等しいので知識がないと理解に一苦労するかもしれない。冷徹なアルベルトに変化は訪れるのだろうか…。Ⅱ巻へ。。。

  • 第二次世界大戦ごろのドイツ。
    ナチスのSSという部署の将校であるアルベルトは、同性愛者であり、後に修道士となった兄テオの事故死を調査するよう命じられます。
    上層部はスキャンダルをネタに、テオの所属する修道院を閉鎖しようという目論見でした。
    上層部の意思に添うため、アルベルトは兄と同じ修道院に属していた幼馴染のマティアスを騙し、期待通りの結果を導き出すことに成功します。
    その後もナチスの将校としてカトリック弾圧を続けていくアルベルトと、アルベルトを憎みながら修道士を続け、やがて反乱組織に加わっていくマティアス。
    二人の視点から物語は進んで行きます。
    ナチスのユダヤ人迫害は有名ですが、カトリック教会をこれほど迫害しようとしていたとは知りませんでした。
    ナチス狂信者ではない将校とその妻など、弱者の側ではなく、理性を失ってもいない人々からの視点で描かれるベルリンの様子は新鮮でした。
    話は非常に面白いのですが、誤植の多さには辟易します。
    作者の方に失礼なのではないかと思うほどです。

  •  とにかく誤植のオンパレード。それが低評価の理由。締切ギリギリだったのだろうか。何個あったかわからない。1700円も出して買った人はかわいそうだ。これが家ならとんだ欠陥住宅だ。
     誤植が多いということは、こういう史実・事実に題材をとった作品では致命的だ。気楽に読んでる人間が一読すれば気づく間違いを、仕事で読んでる出版社の人間が気づかないのならば、いわんや歴史考証をや……とわたしのような疑り深い人間は思ってしまうわけですよ奥さん!!
     この作品に限ったことではないが、得た知識を人に話す前にはウラをとったほうがいいと思う。

     話は面白いし、アルベルトのようなナチス側の人間を書いた話はたぶんはじめて読んだので、彼らの普通の生活の様子は興味深くもあったが、なにしろナチスだし、なかなか好きになれないのが辛いところ。
     貴志祐介『悪の教典』を読んだとき、主人公の蓮実は悪いやつなんだけど、その敵も多少なりとも悪いことしてるやつらで(最初のほうに限る)、それで蓮実をかっこいいと思ってしまう、というような感想を書いたんだけど、アルベルトが弾圧しているのは基本的に無辜の民ばかりなわけで……。うーん。何が正義で何が悪かっていうのは難しいけどね。
     マティアスは、がんばれ。次巻につづく。

     私が読んだ表紙はマンガちっくな絵だったけど、こっちのほうがいいな。

  • ナチの将校である、アルベルトはある面すごく非人道的に思えるけれど、彼の考え?言葉を見ていると、決してそうではなく。ただ、あの時代本当に、それだけの影響力をヒトラーは持っていたんだなと。第一次大戦前、のドイツ史に詳しくないのでアレだけど…その敗戦の屈辱からの第三帝国。だったわけで。
    ユダヤ人の排除の裏には、ある意味、キリスト教というか、宗教の排除もあったのだと、正直初めて知りました…だから故の、自己の神格化。それをしたヒトラーの愚かさ、と、熱狂した人々の愚かさ。

    兄の死の原因究明から、めきめきと頭角を現し、SDの中で着実に地位を固めてきたアルベルトだったが、妻イルザの行動で窮地に追い込まれ…

  • 未だ2を読んでいないので、総合的な評価は出来ませんが、
    文章も読みやすいし、主人公ふたりの運命のうねりが面白く
    早く続きが読みたいと思わされました。
    しかし、私が一読しただけでも誤植が6つもあり、しかもそれが
    後半50ページを切ったあたりから続々と出てくるので、少し興ざめしました。
    変換間違いは仕方がないとして、登場人物の名前が間違っている事が
    2度もあったのは、混乱してしまうので何とかしていただきたいです。
    恐らく、初版のみの欠点ではあろうと思いますが。

  • 最初のアルベルトの登場の仕方が格好良かったです。
    下巻まで一気に読んでしまいました。
    最後の退場の仕方まで格好良かったです。

  • 詳しい感想はⅡの方へ

  • ナチス政権下のドイツ。ヒトラーは徐々にその支配を広げ、ユダヤを迫害し、共産主義者を一掃し、カトリックをも敵とする。ナチス情報保安部アルベルトと、カトリック修道士反ナチ組織へと入るマティアス。対照的な幼馴染の二人の主人公は緊迫していくドイツでどのように生きていくのか。「きみの理性いつかきみに復讐することがないように祈るよ。」というベゲトの言葉が印象的です。圧政ってやるほうは必死で考えてるんでしょうけど愚かきわまりないなあと改めて思います。

  • 表紙が違う?私が読んだ表紙はアルベルトの肖像のイラストでした。初版だからかな?

    舞台は1936年、ヒトラーの台頭するドイツ。情報保安部に所属するアルベルトは、ある任務で、彼の幼なじみであり、修道士となったマティアスと再会する。物語はこの二人を軸に進む。

    第二次世界大戦の後、敗戦国となったドイツと日本は、欧州から共に大罪者のように扱われた。ナチスのユダヤ人迫害は、あまりにも有名なドイツの歴史だ。しかし、その背景はほとんど知らない。ドイツとその他の欧州の関係も、ほとんど知らない。だから、この時代を描く本書は、興味深いという点で非常に面白かった。
    ドイツ人の典型的性格とか、それに纏わるジョークなどを聞き、現在私はドイツ人にとても親しみを抱いているが、さすがにこの頃の暗く冷たく見える時代を、笑顔で肯定はできない。最終的にどうなっていくのかを知っているからこそ、先を読むのが怖いような気もするが、アルベルトとマティアスがまた再会した時はどうなっていくのか、気になってしょうがない。

    惜しむらくは、誤字脱字の多さ。
    最初らへんでマティアスとアルベルトの書き間違えがあって本当にびっくりしてしまった。あまりに頻繁すぎて、シリアスで重厚な雰囲気の中のリズムを壊している。
    これも初版だけなのだろうか?

  • 大変須賀しのぶらしい作品。だと思った。アルベルトという人物がらしいな、と。下巻に期待。

    区分に迷いましたが、早川という出版社から出ているので。

  • ナチのエリートと修道士。二人とも、使命感によってではなく、ある種の絶望によって行動するところがなんとも現代的。あと誤植の多さが気になった。なんだ、出版社は校正部リストラしてるのか?

  • 優秀な保安情報部員アルベルトは、党規に従い神を棄て、上官のハイドリヒから、ヒトラー政権に反発する国内カトリック教会の摘発を命じられる。友情と裏切りに満ちた相克のドラマが幕を開ける。無宗教な日本人なのでピンときませんが、宗教の力って絶大ですね。宗教と独裁制権がテーマに書かれている作品。重苦しく生きづらい時代です。

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神の棘 1 (ハヤカワ・ミステリワールド)の作品紹介

1935年、ドイツ。若く優秀な保安情報部員アルベルトは、党規に従い神を棄てた。そして上官のハイドリヒから、ヒトラー政権に反発する国内カトリック教会の摘発を命じられる。一方、アルベルトの幼馴染マティアスは、大恐慌で家族を失くし、修道士として静かに生活していた。道を分かたれたはずの二人が再び出会ったとき、友情と裏切りに満ちた相克のドラマが幕を開ける。全二巻連続刊行の歴史ロマン大作。

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