神の棘 1 (ハヤカワ・ミステリワールド)

著者 :
  • 早川書房
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本棚登録 : 397
感想 : 58
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  • Amazon.co.jp ・本 (360ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784152090546

感想・レビュー・書評

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  • 2011年8月24日〜8月26日

  • ナチス政権下のドイツを舞台に繰り広げられる歴史ロマンである。紹介から引用させてもらえれば、
    『1935年、ドイツ。若く優秀な保安情報部員アルベルトは、党規に従い神を棄てた。そして上官のハイドリヒから、ヒトラー政権に反発する国内カトリック教会の摘発を命じられる。一方、アルベルトの幼馴染マティアスは、大恐慌で家族を失くし、修道士として静かに生活していた。道を分かたれた二人が再び出会ったとき、友情と裏切りに満ちた相克のドラマが幕を開ける』

    敗戦後屈辱的な不条理条約を結ばれたドイツは、ヒトラーの台頭によって返り咲く。一方で政府と教会の対立やユダヤ人の迫害、ゲシュタポや政府による異分子の排除などドイツにとっては後世に渡って歴史に刻みこまれた惨憺たる悲劇が相なす時代であろう。

    余談だが、私はアルベルトの方により感情移入させられた。彼の目的とは何か。次巻が楽しみである。

  • 最後になってやっと面白くなってきた。
    興味ある内容の割には登場人物が生きてこないあたり「帝冠の恋」に通じるかな・・・。

    しかし、フィクションとは言え、当時の人たちはそれほど強い信念をもってSSやらSDやらに入っていなかったのか・・・と。お給料やら何やらを鑑みて入っていたりしたのか・・・と。それなのにあんなにひどいことができてしまう人間って一体全体どういう生き物なんだろう。

  • 未だ2を読んでいないので、総合的な評価は出来ませんが、
    文章も読みやすいし、主人公ふたりの運命のうねりが面白く
    早く続きが読みたいと思わされました。
    しかし、私が一読しただけでも誤植が6つもあり、しかもそれが
    後半50ページを切ったあたりから続々と出てくるので、少し興ざめしました。
    変換間違いは仕方がないとして、登場人物の名前が間違っている事が
    2度もあったのは、混乱してしまうので何とかしていただきたいです。
    恐らく、初版のみの欠点ではあろうと思いますが。

  • 詳しい感想はⅡの方へ

  • ナチのエリートと修道士。二人とも、使命感によってではなく、ある種の絶望によって行動するところがなんとも現代的。あと誤植の多さが気になった。なんだ、出版社は校正部リストラしてるのか?

  • 優秀な保安情報部員アルベルトは、党規に従い神を棄て、上官のハイドリヒから、ヒトラー政権に反発する国内カトリック教会の摘発を命じられる。友情と裏切りに満ちた相克のドラマが幕を開ける。無宗教な日本人なのでピンときませんが、宗教の力って絶大ですね。宗教と独裁制権がテーマに書かれている作品。重苦しく生きづらい時代です。

  • ちょうどおもしろくなりそうなところで終わっています!
    続巻を読ませるための戦略ですね、私は当然下巻も読みますけれど。
    主題がつかみづらかったけれど、時代背景はとても興味深く、さらにわかりやすく書かれています。
    激動の時代だったんだなぁ…

  • おもしろいのだけれど、誤字が多すぎ。
    もったいない。

  • 図書館でばったり出会ったので読みました。須賀さん結構」ハードカバー出してますね。うーん、「チャイルド44」みたいな展開でつづく…、ときたら?を読まずにはいられません。

著者プロフィール

『惑星童話』にて94年コバルト読者大賞を受賞しデビュー。『流血女神伝』など数々のヒットシリーズを持ち、魅力的な人物造詣とリアルで血の通った歴史観で、近年一般小説ジャンルでも熱い支持を集めている。2016年『革命前夜』で大藪春彦賞、17年『また、桜の国で』で直木賞候補。その他の著書に『芙蓉千里』『神の棘』『夏空白花』など。

「2022年 『荒城に白百合ありて』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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