トッカン―特別国税徴収官―

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著者 : 高殿円
  • 早川書房 (2010年6月24日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (350ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784152091376

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トッカン―特別国税徴収官―の感想・レビュー・書評

  • 実は、この本の前に読んだ『若者を見殺しにする国』がヨ過ぎて
    暑苦しいレビューを書いて燃え尽き、本を読むテンションが上がらず・・・
    だらだらと読み始めました。
    作品の質では無く、単なる私のテンションの問題。
    ほら、本って気分によって『感じ方』が変わるから。特に文芸作品はね。


    でも。
    この作品はトッカン(特別国税徴収官)である主人公・ぐー子(25歳)が上司に揉まれ、
    滞納者に揉まれて成長していくストーリーなんだけど、『若者を見殺しにする国』を読んだ後にこの作品を読むと、腹の底に堪えるセリフが出てくる。


    「公務員ってたいがいそうだよねえ。ホントの厳しさを知らないくせに、
    自分たちがどんなに守られているか知らないくせに、
    さも自分たちは被害者だって顔してる。
    そのくせ民間に対してはチョー上から目線なの」


    このセリフを被害妄想とか言いがかりだとかは、『若者を見殺しにする国』を読んだ後の私には言えん。
    実際、似たようなセリフを言動が目に余る地方公務員に言った事があるけれど、「だって、公務員試験頑張ったもん」と返された…
    おっと、公務員批判に突入しそうになったので、話をレビューに戻す。


    傷付いて、歯を食いしばって、立ち上がって、コケて、また立上がる。
    ぐー子の逞しさは、ぐー子の上司・鏡が言った『ぐー子の長所』に答えがある。
    これは実際に読んで、感動して欲しいポイントの一つ!


    ぐー子達トッカンは、内偵だの差し押さえだのして、「国の取り立て屋」と呼ばれている世間の嫌われ者。
    その差し押さえっぷりが、冒頭から強烈に描かれている。このイントロは読まざるを得ない!
    国税局は警察よりも強い捜査が出来るというのを知らなくて、私はとても驚いた。サラリーマンばかりやってきた私の所得に関する税金は給料天引きだったから。
    この作品には、こういった知識も盛り沢山に組み込まれている。


    ぐー子を始め、登場人物のキャラもいい!
    『怒れるハスキー犬』鏡。
    『夜の担当』木綿子さん。
    『ロールケーキマニア』の金子も面白いよな~
    この、ちょっとヘンな普通の人達、のバランス感覚がいい!


    物凄~く読みやすいので、ノリと勢いでサクサク読んで、ぐー子と一緒に泣いて怒って笑って!
    私も続編を読みます~

  • 今秋は…、くしくも…税金がらみのドラマ
    (「黄金の豚」「ナサケの女」、どちらも…主演は…涼子さん…)が、
    複数…放送されていますが…、

    本作品は…、めずらしく…税務署…を舞台にした経済小説です…。

    経済小説は…、トップエリートを主人公にしたお話…が多いですが…、
    本作品の主人公は…、末端の新米徴収官…の、女の子…。
    ボク的には…、現実感があって…好きなシチュエーション…です…。

    意外と…、お話は…しっかりと組み立てられていますし…、
    税金のこと…、税務署のこと…も、よくわかります…。
    面白かったです…。

  • 仕事について、色々思った。

    1.思い返してみれば、自分はここまで素の感情を出して仕事をしたことがない。
     対人じゃなく対データの仕事だということを隠れ蓑にしていたのかも。
     とは言え、別に出したい本音があるわけではないし、仕事に命や人生を掛けるつもりもない。
     ちなみに、同僚がこんなに感情丸出しだと、相手をするのが面倒臭い上に、仕事が進まないだろうなぁ。
     でも、クライアントなら歓迎。

    2.恋愛ネタは書き手のチープな意図が透けている。
     恋愛(人間関係)を薄っぺらく描いてしまった点が残念。
     人生は仕事だけじゃないと思っている立場としては、自分の思いと合致しない。
     逆に、仕事に情熱を傾けている人から見ても、次の通り矛盾がある。
    より多くの読者を薄く広く捕まえる為の仕掛けである恋愛(人間関係)要素の薄っぺらさ、下らなさは、この本が訴えかける仕事への熱い姿勢とは真逆。
    つまり、片手落ち。惜しい。

  • 久しぶりに面白いと思える本。とにかく、読みやすい。流れるようなテンポにページをめくるスピードが加速する。

  • 井上真央のグーコは可愛くてよかった。

  • 期待してなかっただけに
    面白かった
    4.0点

  • 面白かった!
    いろいろ切実な話もあって、しんどい部分、たるく感じる部分もあったけれど、テンポよく読ませてくれる。
    そして最後は泣いた。
    井上真央・北村有起哉でドラマ化されてたんだな。
    見ておけばよかったなー。

  • 良くも悪くもドラマみたいな小説。

  • お仕事モノ、成長モノ、人情モノ、友情モノ、親子モノ…もしやの恋愛モノ?!
    お堅そうな特別国税徴収官についての入門書?
    補佐のぐー子と鏡トッカンのやりとりが◎

  • おもしろかったー!!しかも泣ける。
    お金に殺されることなんてない、かー。

  • 税務のお仕事を中心に、登場人物それぞれのプライベートの葛藤も描かれています。

    知人に税務のお仕事(トッカンとはまたちがいますが)をしている方がいるので、興味深かったです。
    こういったリアリティーのある職業ものがおすきな方には、おすすめ!

    しかし、最後に恋愛要素のカケラを撒かれたのは個人的には残念!最後までお仕事もので貫いてほしかった…。

  • ドラマで数話だけ見て気になってた作品。

    税の徴収官という難しい仕事の中に、20代女子の不器用な生き方が本当に丁寧に描かれている。

    グー子と鏡、共に抱える過去が、一冊を通じて顕になっていくことで、作品に重味が出ていたと思う。これが明らかになった上で、じゃあ二巻目、どうなるのか?

  • ピン一本も使わない夜会巻どうやって?そういう器用な人の女子力高いのわかる。

  • 高殿さんのファンなのでちょっと甘めで☆4つ。
    面白いし、ぐいぐい読ませる力はさすがなんだけど、トッカンという特殊な設定を生かし切れていない感じがした。最初の章では、あくまでトッカンという設定におけるミステリ(さまざまな方法で脱税する人たちと、それを暴くトッカンの戦いかと)思っていたので、途中から主人公の成長物語に主題が写ってしまったのが残念だった。
    もちろん主人公は徴収官ならではの葛藤を持ち、成長していくのだけど、その『ならでは』が逆に少々特殊すぎて、多くの読み手の共感は得られないように感じた。この主人公の葛藤と成長に深く共感できるのは、一部の女性だけじゃないだろうか。

  • 軽いノリでさくさく読めるけど、内容はけっこう勉強になる。ふだんあまり関わることのない税の徴収のお仕事について書かれていて興味深かった。
    コミカルなやりとりあり、ほろっとさせるところあり、最後まで楽しめた。

  • 商売をしているものなら無条件に嫌悪感を抱く(であろう)税務署。
    そんな中でも特別の嫌われ者、特別国税徴収官、略してトッカンというらしい。
    要するに、最終手段差し押さえ処分を執行する人たちだ。お~恐ろしい・・・
    主人公は、冷血無比なトッカン、鏡雅愛の補佐として、滞納者の取り立てに日夜奔走する、ぐー子こと鈴宮深樹。
    税金を払いたくても払えない者、家じゅう見ても差し
    押さえる物すら無い者、払えるのに払わない者、
    それぞれにある事情、人間ドラマ、そんな中でぐー子自身も人間として目覚め成長していく物語だ。

    狙った標的には、プライバシーも個人情報保護法もあったもんじゃない、そんなことまでするの?していいの?
    って警察さながらの調査、こわい・・・

    規則は規則、と厳しい線引きはするものの、徴収官も血の通った人間、弱い者には時には寄り添い手助けもする。ふーんいろんな法律があるものだなぁ。知らないだけで・・・
    とにかく登場人物の強烈なキャラもあり、コメディでありながらも、ほろりとさせるところもあり、大変結構な1冊でありました。

  • なかなか キツかった。というのも、
    いまの私の状況が 過去最高に お金のない状況だったから。(苦笑)

    けど、時々 琴線に触れる言葉があったりして
    (それも、そんな状況だからか?)
    時々 じわっと涙が浮かんだり。。。

    どんな仕事でも 葛藤や壁にぶちあたりますよね。

    けど、世の中の(特にぐー子たちのような公務員)人たちが
    皆 こんな自分の仕事を これだけの思いで してるでしょうか。

    皆 ただ安定したい、定時に仕事してたらええやろ、
    大多数はそんなでは。
    かくいう 私も。

    毎日 食ってくのに必死で、そこまでの意義を見出せてない仕事に
    意義が見出せたら、それは ほんとに
    いいことだと思う。

    そんな風に できたらいいなと思う。


    話はそれましたが、ぐー子が 徹底的に攻撃されるとこなんか
    息せききって読みましたし、
    後半 鏡特官の過去や 人となりも見えてきて、
    だんだん おもしろく感じてきたかな、というところで 終わりました。


    ただ ぐー子(あだ名)だけに仕方ないですが、
    文中の「ぐっ」には だんだん うるさいな、と感じました。。。
    実際 「ぐっ」なんて 言わないもんね。。。

  • なかなか面白かったけど、まさかのラブコメ要素にびっくりした。

  • 国税局・税務署の内部事情などがわかりやすく面白く読みました。主人公ぐー子と上司・鏡のキャラの対比、敵役で同期の南部千沙の位置づけもいいと思います(どちらも有りがちっちゃぁ有りがちだけど、取っ付きやすい)。苦い思いをしても立ち直り頑張るぐー子をこれからも応援したく思います。
    でも、ぐー子が自分の職業を「この世で一番嫌われている」とやたらと思っている事と、自営業者と税務署が敵対しているのが常識みたいな書かれ方に違和感がありました。そうかなぁ?

  • 内容は良いと思うのだが、とにかく、読みにくい。女性の書いた女性目線の作品だからだろうか?

  • 特別国税徴収官(トッカン)シリーズの第一作目は、国税の仕事についてのイメージを得るつもりで読んだ。個人商店や高齢者などの滞納者のところへ、税金の取り立てに行くことの苦労、気概を感じることはできたが、やはりあくまでフィクションであることを感じさせられる面もあった。
    ぐー子の上司、鏡さんの過去、カフェや銀座のクラブのママとのエピソードなど、あれがそのまま国税の仕事だと思ってしまうと、一般の納税者の方への対応など、地味で物語にはならない、だからこそ大切な通常業務を尊び、そのような事に憧れ、この仕事を目指す次世代の目が現れなくなってしまうと感じた。
    だが、作中で語られる、仕事をするということの本当の意味や、滞納者の方への心境などは、すべてがフェクションだとはいいきれない、重要なメッセージだと思う。

    私的には、あまり上手とは言えない、よくいえば、若者的な感情の比喩表現の仕方が好きにはなれず、せっかくよい事を言っているのに、言い方が悪くて感動が薄まってしまっていると感じた。いろいろな悩みを抱えながら働き、苦しみながら成長していく主人公には共感できるが、苦しむ様子の表現の仕方が、個人ブログやTwitterなどに描かれる、私的なポエムのようで少し気持ち悪かった。

  • 税金滞納者を取り立てる皆の嫌われ者――徴収官。
    鬼上司の鏡特官を補佐する新米職員ぐー子は問題の山を乗り越え一人前になれるのか?

    ドラマやってたよねー。1話くらい見たけど。
    原作読んでドラマも見たくなったな。

    鏡特官のSだけど実はやさしいとこが誰かさんとかぶるわー!

  • なんとなく表紙に惹かれて借りてみた。
    主人公が2人ともそこそこ重たい過去があるにも関わらずそれぞれ向き合って生きている感じがしました。
    今後のシリーズを借りて読んでみようと思ってます。

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トッカン―特別国税徴収官―の作品紹介

税金滞納者から問答無用で取り立てを行なう、みんなの嫌われ者-徴収官。そのなかでも、特に悪質な事案を担当するのが特別国税徴収官(略してトッカン)だ。東京国税局京橋地区税務署に所属する、言いたいことを言えず、すぐに「ぐ」と詰まってしまう鈴宮深樹(通称ぐー子)は、冷血無比なトッカン・鏡雅愛の補佐として、今日も滞納者の取り立てに奔走中。納税を拒む資産家マダムの外車やシャネルのセーター、果ては高級ペットまでS(差し押さえ)したり、貧しい工場に取り立てに行ってすげなく追い返されたり、カフェの二重帳簿を暴くために潜入捜査をしたり、銀座の高級クラブのママと闘ったり。税金を払いたくても払えない者、払えるのに払わない者…鬼上司・鏡の下、ぐー子は、人間の生活と欲望に直結した、"税金"について学んでいく。仕事人たちに明日への希望を灯す、今一番熱い職業エンターテインメント。

トッカン―特別国税徴収官―の文庫

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