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- Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
- / ISBN・EAN: 9784152091390
感想・レビュー・書評
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おもしろそうだけどもう一つ盛り上がらないのは、主人公であるテイヤール神父の伝記にとどまってしまって、彼が成し遂げた業績がもうひとつ丁寧に説明されていないからのような気がする。
確かに北京原人の頭蓋骨を発見したチームのメンバーであることはすごいのかもしれないが、むしろキリスト教神学と進化論を止揚した彼の思想にこそ、本当にドラマチックなものがあるのではないか。(僕は、宇宙は神の卵だという小松左京の短編を連想した)
ドラマは、個人と組織の対立とか、うまくいかない恋愛関係などにあるのではなく、個人がぎりぎりのところで組み立てた思想そのものの中にあったのではないかという気がする。そういう点で、作者の描き方そのものに不満を感じてしまい、最後は嫌々読み終えた1冊になった。残念だ。詳細をみるコメント0件をすべて表示