サトリ(下) (ハヤカワ・ノヴェルズ)

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制作 : 黒原敏行 
  • 早川書房 (2011年4月21日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784152092090

サトリ(下) (ハヤカワ・ノヴェルズ)の感想・レビュー・書評

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  • 元ネタの『シブミ』っていう作品を全く知らずに読みました。ドン・ウィンズロウ作品は過去に何作か読んでいるのですが、よくあるエセアジア、ヘンテコジャパーンの類でなく、本当にアジアや日本が好きできちんとした知識に基づいて描かれていることに好感が持てました。孤高の暗殺者、ニコライ・ヘルの素手での瞬殺ぶりもアクション映画好きとしては見逃せません。キアヌあたりを主役に是非映画化してほしいです。

  • これでもかっていうくらい、デスフラグを乱立させながらも、見事に切り抜けていくニコライ。アクション映画を見ているような感覚で面白かった。謎だった暗殺者が、あの人だったとは、、意外でした。まー大体いつもわからないんですけどね。。本書は別な小説「シブミ」の前日譚らしいので、機会があったら読んでみようかな。

  • 2013/11 沈黙の何とかのようなアクション映画みたいですね。

  •  書店の平積みコーナーを見てびっくり。東野圭吾の『真夏の方程式』が早くも3刷となって何列もの平積みを作っているのは予想通りとはいえ、ドン・ウィンズロウの『サトリ』上下巻が、まるで村上春樹の新刊のように東野圭吾を超える勢いでいいコーナーをシェアしている風景には驚いた。

     実は『サトリ』を読了したばかり。睡眠時間の確保すら危ういほど自分の時間が持てなくなっている昨今の生活の中で、本を読む時間はさらに持てなくなっている状況を、少しでも改善しようと、昨夜は3時過ぎまで『サトリ』の読破に費やしたのだ。でも最後の20ページが読めずに、体力が尽きて、読み終えたのは今日。

     ウィンズロウにしてはクライムでもハードボイルドでもなく、殺し屋青年を軸にした冒険小説なのだがトレヴェニアンという稀代の冒険小説作家の作り出したニコライ・ヘルという東洋人の魂をもった西洋人を書き継いだ(むしろオリジナルの『シブミ』の前日譚になるのだが)傑作国際活劇小説である。

     少しもウインズロウらしさが失われておらず、何よりもその語り口がいつもどおりなので、トレヴェニアンを読んだことのないぼくのような読者でも、しっかりしたウインズロウの作品として手に取り、楽しむことができる。

     しかしこの平積みの状況は何としたことだろうか。おしゃれな本を求めたやってきた今風のアゲハギャルみたいなまさか字を読むわけではないよな。長谷部の『心を整える』に影響された何かを整えようとする人たちが読む対象とする本でもないよな。実用的という意味では、全然その気配のない作品だし、あえて言えば短い文体による簡潔でスピーディな、ウィンズロウ特有の読みやすさ。そしてクールでライトでしかも迫力のある活劇の語り口。あるいは上下巻を別色に刷ったことによる平積みでの目立ちか。まるで村上春樹の『ノルウェイの森』がクリスマス・プレゼントとして売れた頃みたいに(ノルウェイは赤と緑のどぎついカバーでまるで、ラッピングされたクリスマスプレゼントのように、まさにクリスマスに売り出され、大ヒットとなった。小説の内容は暗くてエッチでちっとも大衆受けするものではなかったのに…)。

     いずれにせよ、どんな形であれ、どんな理由であれ、海外の冒険小説が、今こうして目の前に平積みにされ、多くの異人種によって手に取られようとしている。なんだか、わくわくするじゃないか。

  • ドン・ウィンズロウ『サトリ』を読了。未読だが、トレヴェニアンの代表作である『シブミ』の前日譚である。傑作とまではいかないが、まあ読ませる冒険小説になっている。不満があるとすれば、早川書房の販売方法かな。これほどページ内に空白の多い海外小説を読んだことがない。"水増し"小説だ。

  • 盤上は一進一退。死活を見極め慎重に大胆に攻めるヘル。SATORIとは白と黒、攻めと守り、愛と憎しみ、羨望と嫉妬の両方を知り、その中央に自身が存在すること。
    もはや個人としての存在は薄くなり、生命体としてのみの存在となる何者でもない誰かと変化していく主人公。テンポ良く進んでいき、物語のスピードはやや荒っぽいくらいにスピードアップしていく。そのため乱雑に打たれたような石の一つ一つに意味は無く、その打ち手の筋がそれないことだけが生命線。もはやこのゲームは囲碁ではなく、3次元的なまさにHUNTER×HUTERの軍儀の世界に突入し、資本主義と共産主義、独立と支配という世界の思惑を利用しながら自分の信念を守り生き延びる一人のスパイの物語は一旦幕を閉じる。

  • 全然知らなかったんだけど、友人のすすめで買ったスパイ小説がこの「サトリ」。ベトナム戦争時代に、毛沢東が主権を握っていた中国においてのスパイ活動それからつづくベトナムでの活動を描いた傑作です。この作品は著者が、伝説のスパイ小説作家トレヴェ二アンが書いたスパイ冒険小説「シブミ」の続編を依頼され書いたもので残念ながらシブミを読んでいないのでどのくらいうまく世界観を引き継いでいるのかは判断できないが、「シブミ」を読んでみたくさせる見事な物語になっている。一気に上下刊読ませてくれる展開で、見事の一言です。おすすめです。

  • トレヴェニアンの「シブミ」という小説は以前から読みたいと思っていたんですが、なかなか機会がなくて取りこぼしていました。

    ウィンズロウがその前日譚という設定で「サトリ」を書いたというのでとりあえず読んでみました。

    いやあ、なかなか良いですねぇ。非常にきめ細かく取材を重ねていて、かつ主人公やその他の人物の造形が好ましい。
    「シブミ」は、もう絶対読まなくちゃ! という気にさせます。

  • 資料ID:92111830
    請求記号:

  • 中国から脱出してからの話。登場人物が更に多くなってきて訳がわからない状態に。どんでん返しもあったけど、結末が好みでなかったです。

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サトリ(下) (ハヤカワ・ノヴェルズ)の作品紹介

アメリカ側の裏切りによって、ニコライは深手を負うが、ソ連寄りの毛沢東の政策に反対する中国国防部長らの一派に命を救われる。国防部長の副官、余大佐にニコライは巧みに取引をもちかける。ヴェトナムでは激しい独立闘争でフランスの支配が揺らいでおり、アメリカがフランスの後釜に座ろうと画策していた。国防部長らはその企みを密かに封じ、アメリカと協力関係を築きたいと考えていた。そのためには、独立闘争を展開するヴェトミンにロケット・ランチャーを売って闘争に勝利させ、アメリカにヴェトナム介入を断念させる必要があった。こうした状況を踏まえ、ニコライは自分がロケット・ランチャーをヴェトミンに売る役目を果たそうと申し出たのだ。報酬として彼は、新たな身分と身分証明書を求めた。要求が受け入れられたニコライはロケット・ランチャーとともに、中国の雲南省からヴェトナムに向けて出発する。自分を裏切ったアメリカ側に復讐することを誓って。だが、行く手には、大自然の猛威とソランジュとの再会、そして激烈きわまりない闘いが待ち受けていた。

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