しらない町

著者 :
  • 早川書房
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本棚登録 : 150
感想 : 30
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  • Amazon.co.jp ・本 (287ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784152092533

感想・レビュー・書評

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  • 人は1人では生きられない。必ず誰かと関わり縁を結んでいるもの。死んだ瞬間だけ切り取って孤独死だとか無縁だとかそんなことはないんだ。とは言え、孤独死よりも伏龍作戦の方が気になったな。

  • 重い話だ。私にとっては孤独死よりも
    戦争の話がきつかった。いつも、きっちり避けていたのに
    たまたま読んでしまった。
    やっぱりつらかった。最後はよかったのだけれど。
    戦争の話は苦手。

  • 鏑木蓮作品初読み。
    自分も孤独死の可能性高いよなとか冷静に考えてしまったわ(笑)
    文体とか考えたらもっとほんわかした作品書いて欲しいなと思う作家さんかな。。。

  • しらない町、消えた村。
    そこに行ってみたい。

  • 映画監督志望の青年が主人公のお話です。
    アパート管理のバイトをしていた彼が出会うある老人の孤独死から物語が始まります。
    ミステリーの様な展開(実際作者はミステリーも執筆してるようだ)から人生のあり方や人との繋がり方について進んでいき途中ホロリとする場面も。
    戦争(第2次大戦)についても語られていますが、やっぱりあれはいけないよね。世界平和を切に願いたくなりました。
    この話の中に主人公も含め映画好きが3人出てきます。
    ぼかぁ映画ってそれほど感銘を受けないのでその点だけが感情移入できなかったかなぁ。
    でも読んで損はないです。

  • マンションの一室で孤独死した男性を巡って、
    それを発見した孤独な若者が人と接点を持ち、調査していく物語。
    孤独死したと思われる男性が、実は孤独ではなかったこと、
    人と接点を持たずに生きてきた若者が、「孤独死」をきっかけに人と関わり、新たに踏み出す様。
    対比として、なかなか面白かった。

  • 一人だけど一人じゃない。いろいろ考えさせられました

  • いまどき戦中の話なんてと思ったのだが、ついつい読み込んでしまった。
    築40年を越えつつある大阪・千里の元ニュータウン、今では若い人の姿は数少なく老人世帯の暮らしが目立つ界隈だ。そんな古い団地のアパートで、管理人のバイトを務める映画好きな青年・門川誠一が主人公。いや、主人公はその団地で孤独死を遂げた独居老人の「思い」なのかもしれない。

    老人の残した8ミリの映像に残されていた女性の明るい笑顔は、映画人として何とか一歩を踏み出したいと思う孤独な青年の心を打つ。そしてその映像に取りつかれるように、ノートに記された断片的な情報を手がかりに、彼は大阪から東北へと老人の身寄りを探す旅を始めるのだった、、、、

    いまや80代に入った元兵士たちの心にわだかまる戦中秘話と、わずかな手がかりを元に探索を行うミステリ・タッチの挿話がなかなかの力作に。

  • 孤独死した老人の遺品の8mmフィルムに残された映像を追って行くうちに明らかになる意外な事実。
    と書くとミステリのようだが、「人はみんな誰かとつながっている。孤独のようで、実はひとりじゃないんだよ」ということを伝えてくれるお話。

著者プロフィール

鏑木 蓮(かぶらき・れん)
1961年京都府生まれ。広告代理店などを経て、92年にコピーライターとして独立する。2004年に短編ミステリー「黒い鶴」で第1回立教・池袋ふくろう文芸賞を、06年に『東京ダモイ』で第52回江戸川乱歩賞を受賞。『時限』『炎罪』と続く「片岡真子」シリーズや『思い出探偵』『ねじれた過去』『沈黙の詩』と続く「京都思い出探偵ファイル」シリーズ、『ながれたりげにながれたり』『山ねこ裁判』と続く「イーハトーブ探偵 賢治の推理手帳」シリーズ、『見えない轍』『見えない階』と続く「診療内科医・本宮慶太郎の事件カルテ」シリーズの他、『白砂』『残心』『疑薬』『水葬』など著書多数。

「2022年 『見習医ワトソンの追究』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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