ナタリ-

  • 早川書房
3.72
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本棚登録 : 183
感想 : 23
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  • Amazon.co.jp ・本 (255ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784152093035

感想・レビュー・書評

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  • ダヴィド•フェンキノスの表現力サイコー!

    悲しさを含む物語ではあるけれど、終始クスクスさせられました。

  • 断章形式というらしく、物語の流れに突如として一見全く関係ない章が挟み込まれていることにより、物語全体に雰囲気がでている気がする。
    フランソワとナタリーの出会いがどことなくレトロで味わいがある。ほんの少しだけ描かれた加害者の章はとても痛々しいし、マルキュスのふるまい(特にPEZ!)はとても可愛らしい。
    引用したい言葉もたくさん。フランスいいなー。

  • 装丁にひかれて手にとった一冊。辛い現実を淡々と受け止めていく様子や、情熱的な恋もどこか冷静に進めていこうとする様子を、様々な視点から描いており、大人っぽい温度感が楽しめた。フランス特有のデリカシーの為せる技なのか。

  • 図書館の、特集コーナー(各国の恋愛小説)で、たまたま見つけた本。
    フランスでは、そんなにブームになったんだー、ということで手にとったけど、前半は翻訳モノ独特の読みにくさで、退屈。
    ところが、スウェーデン人のマルキュスが登場してから、ぐっと面白くなってくる。
    パッとしない彼が、実はユーモアのセンスがあって、さらりと、ウィットに富んだ会話をするところ、そして、決して変わらない彼の思いが、なんとも安心できる。

    ”夫が急死した妻”の話でも、恋愛物でもないな〜。
    このスウェーデン人、忘れられない登場人物になりそう。

  • かけがえのない人を失った時、人はどうやったら立ち直れるのだろうか。
    死んでしまいたいと思う。仕事に没頭してみる。
    そして、また愛を見つける。

    原題はLa Délicatesse。デリカシーということだけれど、人との付き合いの中でされたくないことをしないという、デリカシーを持つことは案外難しいのかもしれない。

    この小説には、冴えないスウェーデン人の男性が出てくるが、この彼がなんとも魅力的だ。
    彼の発想力、発言、行動、そのどれもが、もう一人の登場人物である、ぱっと見素敵でお金持ちな社長とはあまりにも対象的だ。

    小説は物語の重厚さも大切かもしれないが、言葉使いの軽妙さ、テンポ、そういったものも重要だと思う。どこにでもあるような話を、いかに個性的に書けるか。
    いかに個性的な登場人物…スウェーデン人…で。

    映画も観たいけれど、日本では、残念ながら公開されていません。

  •  読んで良かった。期せずして恋愛小説。恋愛小説を読んで温かい気持ちに
     なったことも期せず。中盤の変転から、終局まで疾走感を抱きながら、
     笑顔で本を閉じた。良かった。恋愛小説は、久々で「モルヒネ」以来になる
     けど、全然違う。恋愛ものという括りでは「君に届け」は読んでいる。
     の・だ・け・れ・ど・も。たまには。な。

  • ストーリーに関しては陳腐を通り越してやや王道すぎる?気も。
    文体が特徴的で面白い。注釈の付け方とか、原文ではどうなっているのかすごく気になる。

著者プロフィール

ダヴィド・フェンキノスDavid Foenkinos
1974年、パリ生まれの作家、脚本家。ソルボンヌ大学で文学を専攻。ジャズ・ギターのインストラクターを経て、2002年にInversion de l’idiotieで作家デビュー。2009年『La Délicatesse』(邦訳『ナタリー』早川書房)がベストセラーとなり、映画化。2014年、『Charlotte』(邦訳『シャルロッテ』白水社)でルノドー賞を受賞。

「2022年 『君の名はダニエル』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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