官能と少女

著者 :
  • 早川書房
3.33
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本棚登録 : 736
感想 : 90
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  • Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784152093073

作品紹介・あらすじ

淫靡な宝石に恋する女、自らの幼児体型を哀しむ養護教諭、美しい顔の男を「夫」にした女、おじさまに「連れ去られた」少女、眠り姫という綽名の病んだ女子大生。恋の痛みと愛の毒が満ち溢れる、R‐18文学賞受賞作家が描く6つの純粋な欲望。

感想・レビュー・書評

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  • 嶽本野ばら氏を彷彿とさせるファッション×ロリータ×中二病×エロスの世界。

    痛々しくて脆くて甘ったるくて、胃もたれします。無理やり強いられた関係すら、自己防衛の本能は都合良く変換してしまうのかね。幽遊白書の躯を思い出しました。

  • 異端な場面廃退的なイメージ
    溺愛すること 洗脳すること
    現実的な異次元の話
    いつのまにか少女は大人になった

  • 官能と少女というタイトル通りの作品。
    耽美で甘美。幻想的でもあって、狂気も滲む。

    表紙がどストライクで即買いしました。
    可愛らしい表紙なのにタイトルは「官能と少女」……
    これはぜったい私好きだ。と確信しまして。

    えろいです。えろいというか、ほんとに官能の世界。
    きれいな言葉。官能的な描写。痛いほどの狂気と愛。

    激しすぎる愛は、時に狂気と暴力をはらむ。

  • 精神が健やかな時に読みましょう…。
    どのお話も報われない上に、精神状態が危ういキャラが多いので読んでいて結構ツラいヨ。

    「モンタージュ」の中に「本に殺されかけた」って文があるけど、
    この「官能と少女」もある一部の人に劇薬になる本だと思う。
    猛毒です。
    装丁の可愛さに騙されてはいけない。

  • 春眠。
    岸田があまりにも儚すぎて
    切なくてたまりませんでした。
    うー。
    こういうの、本当に弱い。男子高校生。


    タイトルにあるとおりの少女と官能で
    美しくとても痛くて、好きなんだけどやっぱり痛い。
    性描写より自傷描写が痛かった。
    宮木さんのA面大好きです。

  • 【紙の本】金城学院大学図書館の検索はこちら↓
    https://opc.kinjo-u.ac.jp/

  • 「少女」という言葉に戸惑いを覚えたことがあります。女と少女は何が違うのだろう。では、私はどういう存在なんだろうって。「私が私であることを誰が証明できる?」。上手くは言えませんが、この短編集では、そんな曖昧で鬱々としている私の気持ちを代弁してくれたようなお話が多かったです。宮木あや子さんの作品は初めてでしたが、よかったです。登場する「少女」たちが紡ぎ出すのは、脆弱で稚拙な言葉でありながら、気圧され真に迫る力があり、そんな「少女」たち魅力を感じてしまうのは、宮木さんの素敵な表現の仕方だと思いました。
    個人的に好きなお話は「光あふれる」です。

  • 官能

  • 無意識の中で絶望が大きくなって、いつかのタイミングで反転する瞬間がくる。
    絶望した時に他人と向き合うことができるけど、向き合った相手もまた絶望の最中にいる。
    眠るように無意識の世界に堕ちてくこと、それは起きていても自分の力では及ばないように意識が改竄されたり思い込まざるを得ない状況。そのどちらもが死ぬことに似てるのかもしれない。

  • メンヘラ感溢れる官能オムニバス小説。
    どれもこれも痛々しくて毒性強め。
    で、読後感もあまりよろしくない…。

    でもひとつめの短編は好きだと思った。

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著者プロフィール

1976年神奈川県生まれ。2006年『花宵道中』で女による女のためのR-18文学賞の大賞と読者賞をW受賞しデビュー。『白蝶花』『雨の塔』『セレモニー黒真珠』『野良女』『校閲ガール』シリーズ等著書多数。

「2023年 『百合小説コレクション wiz』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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