- Amazon.co.jp ・本 (239ページ)
- / ISBN・EAN: 9784152095824
作品紹介・あらすじ
二〇〇三年から二〇一四年までSFマガジンで描き続けられた好評連載の続篇、さらに他誌でのSFエッセイコミック連載、文庫カバーイラストなどを網羅。水玉螢之丞のSFに関する(ほぼ)全仕事
感想・レビュー・書評
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■3つの魅力(1)前作より距離離れてる書名やけど、前作よりコアなおまけ部分。カラーページあり。「SF者すごろく」という名のこわ〜いフローチャート。愛蔵版ですね。(2)メインの壁新聞ぽいヤツは各回一ページで途中から「水玉フォント」採用。読むのに時間がかかる本ですが、それがまた楽しく、とっぷりとSFの湯に浸かっていられるでしょう(SF者でなくても、なんとか)。(3)SFブックガイドとしてもけっこう楽しいんではないでしょうか。ぼくのようなSFシロートだとバクハツしそうな作品も気楽に出てきてるとは思いますが。
■簡単なメモ
《魂の問題としてですね。》p.42
《SFの国にはそろそろ「ワカダンナ」が出てきてほしいですよ。》p.105
《なんかねえ、いかなくちゃ! っておもったんだよ》p.114
《その「場内いい人含有率0%」、もしくは「しあわせになりにくい人々の集い」的なケハイがね、落ち着くんですよ。わあ、みんな(オレ含む)ダメだね!(笑顔で)みたいな。っていうその安心のしかたがすでにダメなんだけど。》p.125
《どうせなら常軌を逸した展開のを見物したいもんです。他人のも自分のも、人生どうせもよくなってきてる証拠ですな。》p.131
《脳内で斉木しげるが「生わかり、万歳!」と明るく言ってくれるようになって、ちょっと幸せなきょうこのごろですヨ。》p.134
《オレ、真人間にはいまいち萌えないんだよな、とかいうの》p.135
《しまった、うれしい》p.137
《「あの人、オレらとおんなじ島で育ったかんじがするよね」てゆって、その「島」ていう表現に、おおそうか、と納得したことが。》p.141
《「背景にして中心」にあたる部分(ていうか表現)を意識してみると》p.144
《寸止め派》p.149
水玉さんの禁句「みんな」「ね」に「フツー」が追加されました。
《自分じゃなくて世界のほうに「設定」がある》p.160。ああ、宗教はだいたいそうですね。「〇〇星人」とか「〇〇属性」という表現も一種の宗教なのか?
《すこしふしぎ》p.160
《こんだけはっきりきっぱり自分の脳と意見が合わないのは初めてだったんで、いっそ面白くもありましたわ。》p.164
《「ぼくのかんがえたかっこいいナントカ」ってのは》p.167
《すでに知っている曲を聴くことと初めて聴く曲を聴くことは、どっちも「音楽を聴く」ことではあるけど実は全然違う行為だ》p.170
《それは漠然としたカテゴリの「かわいいもの」を扱っているネットの雑貨屋さん(「さん」はオレ的蔑称)。》p.173
《そういう法則ていうか理ていうか、自分カスタムなかんじの「傑作保証ポイント」てのは確かにあるかも。》p.175
《でもオレ、トシヨリのヲタクなだけでオビ=ワンとかヨーダとかガンダルフ的なアレじゃ全然ないからなー。むしろゴラムかも。》p.176
《すなわち「嫁」っていうのは、自分の人生に君臨したキャラクターに与える称号なのです。個人的な世界の中心を意味する特異点としての。》p.207
《「本気と書いてダメと読む」状態。そういうレベルの「夢中」からはさまざまな現象が派生します・・・》p.218
《自前の沼で遊ぶのは楽しいなあハハハ。なんて。》p.224詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
おんなじことを書くけどね、どんどん読まなくちゃならない本が増えるの。だから、ちっとも読み終えられないよね。
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溢れんばかり、いや溢れまくる情報量とSF愛を絵柄で包み込んで。今風に言うところの「エバンジェリスト」とはまさに水玉螢之丞のためにあるような言葉ではないか。もっともっと語って欲しかった。
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SFに掛けるどうしようもない愛情と、己の思考の垂れ流しっぷりに、読んでいるとやるせない切なさを感じる。それは著者がお亡くなりになっていたからなのだけれども。
SFを読み、絵を描き、アニメや漫画、小説に萌え倒し、こだわりを持つ方の言葉はそれだけで面白い。
この先も読みたかったなぁ……と思う。 -
水玉フォント作成時とか、携帯の進化とかも垣間見られて楽しい
そして、あるあるとか思ってしまうと、でもここまでディープでは、あー……いや、私オタクだったっけ?と自分を振り返ってしまう。
いや、私もオタクかも、ってあたりまでいくのがいいのか、も?
SFと銘打ってあるけれどもドールとか腐女子とかゲーマーでもあってその範囲の広さにほとんどわからない元ネタが悲しんだけれども、この方のお勧めのSFは読んでみようかなと思ってリスト作ってる。 -
距離が10万光年に伸びて、手書きから著者作成の「水玉フォント」に変更され、イラストが少なくなった。水玉フォントは読みやすいのだが、イラストが減ったこともあり寂しい感が・・・。なくなる直前まで続けられた、この連載。巻末の蛍之丞氏の兄、軍事評論家岡部いさく氏らによる、思い出話が良い。テレビで岡部氏を見るたび、著者のことを思い出すだろう。
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懐かしいなぁ。。。
R.I.P. for 水玉螢之丞