七王国の騎士 (氷と炎の歌)

  • 早川書房
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本棚登録 : 70
感想 : 13
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  • Amazon.co.jp ・本 (488ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784152096593

作品紹介・あらすじ

〈氷と炎の歌〉『七王国の玉座』の時代から一世紀前、”放浪の騎士”ダンクと従者エッグ――数奇な運命を背負う二人の波乱万丈の冒険を描く。現代最高のファンタジイ・シリーズの中篇三篇を収録

感想・レビュー・書評

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  • 七王国の玉座(ゲーム オブ スローンズ)の時代から100年程前、一人の草伏しの騎士(日本でいうと浪人ですかね)とその従者の旅物語。中編3作。続刊もあるらしい。

    主人公が固定されてるので七王国の玉座より状況を理解しやすくて読みやすいです。ロードムービー的なのが好きなので続編にも期待。

  • 本編よりおおよそ100年前のお話の連作。

    侍でいうとこの浪人みたいな騎士(草臥しの騎士というらしい)が,ひょんなことから王家のぼっちゃんを従士にして諸国を旅するお話が3作。

    小賢しくて生意気なぼっちゃんと朴訥で生真面目な貧乏騎士の対比が面白かったです。

    ていうか本編のつづきはいつですかー?

  • 短編だし、本編と比べ、登場人物が少ないので理解しやすく、サクサク読める。裏を返せば、本編特有の重厚感というか、壮大さには欠る(当たり前だけど)。
    これはこれで、いいけど個人的には本編の続きを早く読みたい。

  • ジョージ・R・R・マーティン(ゲーム・オブ・スローンズ(GOT)の原作者)の作品。
    ゲーム・オブ・スローンズと同じ世界であるが時系列的に100年前となっている。

    草伏しの騎士である巨漢(2m以上ある)で心優しく己の騎士道を貫く若者ダンクと従者だが実はターガリエン家のプリンスであるエッグ(エッグはエイゴンの略したものらしい)のコンビが様々な土地を遍歴し冒険していくというストーリー。

    同じ世界を扱っていながら本編とはテイストが全く異なる作品となっている。
    騎士道華やかなりし時代の冒険譚という事で、本編に比べ明るい気がする。
    主人公の二人は、権力者たちが繰り広げる陰謀に毎回巻き込まれるが、自分たちの良心に従い行動し、彼らの騎士道を貫きつつ生き残るので読んでいて気分が良い。
    また、ちょうど良い長さの短編で、そんなに根を詰めなくても読み切れるので娯楽小説としてよくできている。是非とも彼らのさらなる冒険を読んでみたいと感じた。

  • ゲーム・オブ・スローンズを全シーズン視聴後にその余韻に浸る気持ちで読む。エッグは名君の素質が充分にある賢い子で、それを育てるダンクも貧しくも清い騎士である。二人の出会いからその冒険は100年後の玉座を巡る陰謀だらけの世界とはちょっと異なる趣きの物語だった。

  • 目次
    ・草臥しの騎士
    ・誓約の剣
    ・謎の騎士

    4センチの厚さの本にいささかビビったけど、読んでみると一気。
    ああ、やっぱり面白い、氷と炎の歌。

    身長2m10cmと高身長ながら、まだ年若い「草臥しの騎士」ダンク。
    草臥しの騎士とは、草の上で寝る、つまり主人を持たない流浪の騎士。今でいう傭兵のようなもの。
    若さゆえの正義感と、若いくせに頑固なことが災いして、行く先々でトラブルに巻き込まれる。

    従者のエッグはまだ10歳くらいの子どもだが、貴族の紋章や人間関係に妙に詳しい。
    それもそのはず、エッグは王室直系のお坊ちゃまなのだから。
    しかし自ら望んで草臥しの騎士の従士となり、乏しい食事を我慢して、馬の世話など重労働に明け暮れる。

    先先代の王が、嫡子ではない王子に位を譲ったものだから、王家も、それを担ぎ上げる貴族もが二つに分かれ、大きな戦が起こったのは十数年前。
    一応の決着はついたとはいえ、争いの火種はあちらこちらでくすぶっている。

    主人公なのにそれほど腕が立つわけではないし、もてないくせに惚れっぽいし、若いくせにやたら考え過ぎるし、頑固だし、要領悪いし、間も悪いし。
    そんなダンクをなんとか手助けしようと、エッグが身分を明かそうとすると事態は余計にこじれてしまう。

    そりゃあそうだ。
    小汚い小僧だと思って邪険にしていたら、実は王家のプリンスでしたなんて、証拠隠滅のために身ぐるみ剥いで殺してしまえとなったって文句は言えない。

    ダンクにしたって、自分は殴りつけてもこき使ってもいいけれど、万が一エッグの身に何か起こったら責任問題になるのは目に見えている。
    それでも、いいコンビなんだ、彼ら。

    要領よく生きたいと思っていても、結局損得ではなく信義に基づいて動いてしまうダンクはエッグくらい小回りの利く従者がいた方がいい。

    作者はこのシリーズも続けていきたいようなので、いずれエッグは王になって(デナーリスのお祖父ちゃん?)、ダンクは〈王の盾〉になるのかもしれない。
    でも、まずは本編完成させて!
    ドラマの方が原作追い越しちゃったから、ジョン・スノウの正体をうっかり知っちゃったよ!全くもう!

  • 『七王国の玉座』より約一世紀前に遡ったダンクとエッグの物語。「草臥しの騎士」「誓約の剣」「謎の騎士」の3編。こちらも映像化の予定だそう!

  • 子どもが12歳になったら薦めて『氷と炎の歌』世界に引き入れたくなる入門書。
    本篇に比べれば、出てくる場所も人物も限られてきるのと、ダンク一人の視点なので読みやすい。ちょっとだけエロスと残酷さも残してある。
    俄然、ブラックファイア(黄金兵団)、血斑鴉が気になる…

  • 壮大な本編から遡る事一世紀。主人公を、草臥しの騎士ダンクに焦点としたお蔭で、作品に入り込み易い印象。英雄でもなく、圧倒的強さを誇る訳でもないし、悶々と葛藤を続けるその生きざまに、じれったさを感じつつも、「ボロは着てても心は錦」を貫く頑固さはに天晴を送りたい。お供のエッグとの掛け合いも楽しく、どこか哀愁を帯びたロードムービーのように映る物語と、血と垢と泥にまみれて生きる、草莽の人々の匂いが漂ってくるかのような描写がとても好き。本編にも出てくる、地名や人物相関が、相変わらず把握出来ないのが、我ながら情けない

  • 2017.1.18

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