情報と秩序:原子から経済までを動かす根本原理を求めて

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制作 : 千葉 敏生 
  • 早川書房 (2017年4月20日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784152096838

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情報と秩序:原子から経済までを動かす根本原理を求めての感想・レビュー・書評

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  • 前半は特に難しかった。詳細→http://takeshi3017.chu.jp/file6/naiyou24401.html

  • 物理と情報理論から経済社会構造の枠組みを探るアイディア。
    エントロピーが増大していく中で、なぜ経済や社会が発展しているのか。それは物理的に安定した個体ができる環境で、個体が非平衡的運動を様々に生じさせるような温度環境(地球のような)がある。そこに情報が蓄えられ、さらに様々な個体が生じる。そしてそれらを促すような計算が出来る主体(分子、生物)が生じることが前提条件。
    さらに経済社会を生み出すには人、社会のネットワークが情報をより多く保持し、計算していかないと複雑な個体を生み出すこと8できない。車を生み出すには多くに人のネットワークとそこに蓄積されるノウハウが必要。これは人を集めたからといって生じるわけではなく、各人のノウハウと社会としてのノウハウの蓄積が必要である。これを図るのが経済複雑性で、より多くの製品を作ることができているか、という観点で図る。

  • 本来、情報は物理的なものだ。ボルツマンの原子やその運動エネルギーと同じくらい、物理的な意味を持つのだ。確かに、情報は触れない。固体でも液体でもない。情報の粒子があるわけでもない。それでも、同じく固有の粒子を持たない運動や温度と同じくらい物理的なものだ。情報は実体を持たないが、いつでも物理的に具象化されている。情報はモノではない。むしろ、物理的なモノの「配列」、つまり物理的秩序といえる。p19

    経済とは、人々が知識やノウハウを蓄積して物理的秩序(つまり製品)を生み出し、知識やノウハウ、ひいては情報をいっそう蓄積していく能力を増強するためのシステムなのである。p35

    人間はコミュニケーションのためだけではなく、お互いの能力を増強するために情報を具象化する。そのために、モノを通じて、知識、ノウハウ、想像力の実用的用途を利用できるようにするわけだ。p108

    知識やノウハウの広がりは、国家のモノ作り能力の差につながる。そしてモノ作り能力の差とは、実際には情報を成長させる能力の差のことなのだ。p172

    21世紀を迎えた時点で、私たちは5つの要素で経済成長を理解するようになったー物的資本、人的資本、社会関係資本(これには社会制度も含まれる)、土地(鉱物資源、気候、海洋アクセスなどの地理的要因も含まれる)、労働(つまり人々)である。p198

    ひとりが具象化できる知識やノウハウんの最大量のことを1パーソンバイトと呼んだ。
    パーソンバイト理論は、ある経済活動の複雑さと、その経済活動の実行に必要な社会的ネットワークや職業的ネットワークの規模とのあいだに関係があることを示している。より多くの知識やノウハウが必要な活動を実行するには、それだけ巨大なネットワークが必要になる。この関係から、地球上の産業の構造と発展が説明できる。パーソンバイト理論は、次のことを示唆している。①単純な経済活動ほど多くの場所で見られる。②複雑な経済活動を実行できるのは多様化した経済だけである。③国々は関連する製品へと多様化していく。④長期的に見ると、ある地域の所得水準はその経済の複雑性の度合いへと近づいていく。経済複雑性は、ある地域が生産し輸出する製品の構成を調べることで近似できる。製品やその地域に知識やノウハウが存在することを物語るからだ。p231

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情報と秩序:原子から経済までを動かす根本原理を求めての作品紹介

経済成長を情報成長ととらえ、経済学にネットワーク科学を組み合わせたアプローチの、「経済複雑性指標」なる予測力の高い手法で注目された、WIRED誌「世界を変える50人」に数えられた気鋭の研究者が説く、斬新な切り口で「成長」を理解するための科学解説。

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