まず、最初に。本書はタイトル通りワクワクするような内容ではない。
むしろ、昨今の「テクノロジー!」「イノベーション!」礼賛な風潮に冷や水を浴びせる内容だ。
当初は公平と自由をもたらすと思われていたインターネットは今や一部の特権階級に富が集中し、オーウェル的な監視社会へと進んでいることを指摘し、警鐘を鳴らしている。
著者の答えとしては巨大なIT企業に対して、IT長者に対して法律や民間の対応により規制をかけるべきだと唱える。
著者の言説はもっともだが、インターネットの負の側面と同じぐらい正の側面があるのではないかと私自身は思っている。
内容については本書を一読してほしいのだが、著者の言いたいことは最後の章と本書前半で言及されている。
そのため、本書はこんなに分厚くなくてもいいのではないかと思う(時間とお金の節約になるだろうし)。
私は本書を購入して読んだが、もしこの本を読もうと思っている友人がいたら、私の持っているものを貸すか図書館で読むように勧めるだろう。