- Amazon.co.jp ・本 (572ページ)
- / ISBN・EAN: 9784153350304
作品紹介・あらすじ
豚の頭をかぶる男、病気の患者を演じる女……。英国SF界のトップランナー、チャイナ・ミエヴィルが、人間のもつシュールで残酷な面を鋭く描き出し心に爪痕をのこす28の物語を収録した短篇集。
感想・レビュー・書評
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「ゼッケン」と「恐ろしい結末」は面白い。
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やっと読み終わったよ。チャイナ・ミエヴィル”奇想”の人。よく判らない話、オチ、どこ?な話が多いよ。「セッケン」「デザイン」面白かった。積読の「ジェイクをさがして」「ベルディート・ストリート・ステーション」「クラーケン」どうするよ?
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暗く鮮やかな奇想溢れる28短篇。どれも密度が濃い。死体が見る者に対して常に足を向ける「<新死>の条件」や、医学生のために患者を演じる“模擬患者”となった恋人に異変が起きる「バスタード・プロンプト」、ある条件下で患者が壊滅的な症状を呈する「キープ」など、倒錯した「病」が世界を狂わせる物語が面白かった。思弁的な作風かと思えば、沈没した石油プラットフォームがゴジラの如く上陸してくる「コヴハイズ」や、ゾンビ同志が争う「クローラー」などB級テイストも。2000年前に起きた火山噴火まで、人間と羽根を持つ<コラボレーター>が共存していたという「山腹にて」も良かった。怖かったのは「ゼッケン」、何か邪悪な者の、じっとりとして濃密な気配に慄く(2015)
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著者名だけで無条件に読もうと思う作家の一人。
28 の作品からなる短篇集。
こんなに多くの奇想はいったいどこからやって来るのか。
ただただ読むだけ。楽しむだけ。 -
ミエヴィルらしさがたっぷりつまった短編集。どの作品もイメージ喚起が半端ない。。正直、何が書かれてるのか理解できないのもいくつかあったが、それらも含めてとても面白かった。気に入ったのは、「ポリニア」(空に浮かぶ流氷!)「ゼッケン」(情景が詳細に頭に浮かんで怖すぎ)「祝祭のあと」(ブラックユーモア炸裂)「コヴハイズ 」(石油コンビナートの赤ちゃんに萌える)。
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ミエヴィルの2冊目の短編集。28編収録ということで、ボリュームも読み応えもたっぷり。
SFというジャンルからは外れているように思えるものも散見されるが、バラエティに富んでいるという意味でも面白い短編集だった。
個人的には掌編サイズの短いものの方が、切れ味が鋭くて良かったと思う。