穢土荘厳 下

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (290ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163089904

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  • ~帯より~

    大地震、飢饉、天然痘の流行など、うち続く天災に加え、
    めまぐるしい遷都、叛乱、暗殺と収拾しがたい混迷の時代が来た。

    しかし、藤原氏は宇合ら実力者を病で失いながら
    光明子の子・阿部皇太子を擁して、確実に権力の座を占めていった。

    このような情勢のなかで聖武帝は悲願の大仏建造を決意したのである。

    天平十五年、詔が出され国中の富と民をかき集めてそれを着工された。

    帝の悩み、実力者たちの思惑、民の苦しみ、
    それらすべてをのみ込んで、仏は巨大な御姿を現してゆく。


    ~感想~

    この前に読んだ『弓削道鏡』より、
    奈良時代の一般庶民の生活模様や、
    宮廷内での政争の様がよくわかり面白かったね。

    歴史ってのは、いかに血筋による争いが根底となってるのが、
    この本を読むことで理解することが出来た。

    ただ、余計な部分が多いんよね~

    特に下巻中盤からの、
    大仏建立のあたりから一気にだるくなるねん。(゚ω゚;A)

    3時間超えの映画に、これ90分にまとめれるやろ!
    ってのあるやん?

    あんな感じ。

    この小説、きっと上下2巻でなく、1冊にまとめれたはずやわ。


    おしまい。

著者プロフィール

杉本苑子

大正十四(一九二五)年、東京に生まれる。昭和二十四年、文化学院文科を卒業。昭和二十七年より吉川英治に師事する。昭和三十八年、『孤愁の岸』で第四十八回直木賞を受賞。昭和五十三年『滝沢馬琴』で第十二回吉川英治文学賞、昭和六十一年『穢土荘厳』で第二十五回女流文学賞を受賞。平成十四年、菊池寛賞を受賞、文化勲章を受勲。そのほかの著書に『埋み火』『散華』『悲華水滸伝』などがある。平成二十九(二〇一七)年没。

「2021年 『竹ノ御所鞠子』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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