松風の家〈上〉

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著者 : 宮尾登美子
  • 文藝春秋 (1989年9月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (244ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163112305

松風の家〈上〉の感想・レビュー・書評

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  • 母が裏千家関連の図書と言うことで借りてきたので便乗して読みました。
    この方は本当に文章が上手でお話が面白い。つい、物語に引き込まれてしまいました。
    それにしても表・裏に対して前と後とか言葉の使い方が面白いし上手だなあと思いました。前にきのねを読んだ時も思ったのですが知っていればその符牒が面白いし、知らなくても別にそのままお話として読んでも面白い。凄いなあと思います。

    それにしても貧窮を極めた所から盛り返して今や知らぬ人は無い大組織を作り上げたその差が凄いですね。売れるものは何でも売り払い糊口をしのいだ。個人の好き嫌いや想いなどが通らない「家」と言うものの重みをしみじみ感じさせる作品でした。
    とはいえ今のお子さんは跡を継ぎたくなく海外に居住していると言うような噂を耳にすると千年続いた家の重みなんてものも歯牙にもかけない時代になったのかなあとも思いました。それが良いか悪いか私にはわかりませんがまあそれこそ婿を取り、養子を迎えて何とか残してきた家なのだから別に長子が継ぐこともないのかもしれません。ただ、石に齧りついても守りぬいてきたお家の誇りや歴史、想い、古い日本の価値観を今の現代人は引き継いで行く土壌が育ってないなあとちょっとさみしく思いました。

    後、個人的に由良子さんだけを主人公にした方が読みやすかったんじゃないかなあと思いました。途中で加藤家が出てきた時、少し読む気力が萎えました…。

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