白仏

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著者 : 辻仁成
  • 文藝春秋 (1997年9月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (317ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163171807

白仏の感想・レビュー・書評

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  •  付記に「この小説は私の祖父、鉄砲屋今村豊をモデルにしている」とあった。大野島の白仏、どんなお姿なのか見てみたい気もする。

  • 作者が自らのルーツを探るため、鉄砲屋であった祖父をモデルとして“肉体と魂と死”を描いた作品。
    筑後川に浮かぶ大野島の刀鍛冶屋に生まれた主人公の稔は、少年の頃から家族や友人、初恋の人の死に出会い、生涯を通して「死とは何か」を考え続ける。
    場面場面がこわいほどリアルな映像となって読者に訴えかけてくる。そのためか、テーマが観念的でありながら非常に印象深い作品だ。民俗学的な側面が強いために海外の人の興味をひいて賞を受賞したのかも、と思った。
    ☆仏フェミナ賞

  • 辻仁成、私的には五冊目。
    デビュー当時の鼻に付く表現は、ぐっと影を潜めた。感情表現が、煩わしくなく、でも、ストレートに伝わってきた。
    先入観なく(というかほぼ情報がない状態で)読みはじめたけれど、死を出発に生を思う主人公の人生に引き込まれた。
    辻仁成は、角度を変えながら、生を語っているのかもしれない。
    ただな、少し前に読んだ『右岸』とかぶるんだよな。だから、読むのは時々にしよ。生きることを真面目に考えたい時に(^^)

  • 「死とはなにか?」「残された者はどう生きたらいいのか?」を真摯に問い続けた男の一生。著者からの限りない尊敬が貫かれている。宗教臭さがまったくないのに、読後は祈りの気持ちになる。「作品の紹介」は的外れ。

  • 2002/5/1読了

  • かなり好きです。

  • 彼のお薦め、構想や視点が面白かった。一度読み終えてすぐに「最初はなんだったかな」って戻って読んでしまう本って、巧いなって思うんだけど‥そんな本だった。

  • (2002)

  • 著者の祖父をモデルにした小説。<br />物語の舞台の九州弁を交えながら、戦前・戦中の九州の小さな島での出来事がつぶさに描写されている。<br />著者は戦後生まれであり、また九州にも長くは住んでいなかった(と思う)ので、情報収集、時代考証がハンパないと感じた。<br />本当によくここまで徹底してできたなぁ。と感心する。個人的には、戦前・戦中の日本の生活とはどういう生活だったのか・・・今まで知る機会がなかったので、色々と衝撃を受けるところもあった。<br />また、物語の中では生と死について考えさせられる場面が多々あった。<br />今ではそんなこと考えなくたって、普通に生活していけるのに、ほんの2世代前くらいまではサバイバルな生活を強いられていた事実を改めて感じた。結局最後に主人公は島中の墓の骨を集めて、寺に白仏を造ろうとする。<br />埋葬されたお墓を掘り返して・・・しかもその骨を材料にして白仏を作るなんて、何て罰あたりな!と感じる住民がほとんどだったが、次第に主人公の熱意に押されてこの一大プロジェクトは成功したようだった。(物語では完成するとこまでいかないんだけど)<br />今の世の中でも相当突飛と思われる発想。これは物語中のことだけだと思っていたけど、これは実話に即した話らしく、福岡県大川市大野島の勝楽寺というお寺に実際に白仏があるとのこと。<br />これは・・・一度見に行くしかないでしょう!!!生と死について考えることもほとんどないうえ、死後のことについては考えも及ばなかったが、死んだあとに残された家族、供養する人たち、される人たち・・・色々と考えさせられた。<br />自分が死んだあとは、供養してくれる人はいるのかな?とか。<br />子供は供養してくれたとしても、孫はしてくれるのかな?墓石なんてそのうちちびてきて、誰のお墓かわからなくなってしまうだろうな。それどころか、お墓だったってことも分からなくなるんだろうな。とか。<br />そう考えるとちょっと淋しい、ちょっと不安な気持ちになりました。辻仁成氏は作家としても素晴らしいですが、その他の分野でも活躍するマルチな才能の持ち主です。<br />祖父ゆずりの血がそうさせるのかもしれない、と思いました。

  • 読み終わったあとに、しみてくるかんじ。

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白仏はこんな本です

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白仏の作品紹介

うちが結婚ばしても、ずっとうちのこつば思っとって。何が起こっても、ずっとずっと一生うちんこつば好いとってね。明治、大正、昭和-死が隔てた初恋の人へ貫きとおした至上の愛。

白仏の文庫

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