トライアル

著者 :
  • 文藝春秋
3.15
  • (2)
  • (11)
  • (33)
  • (5)
  • (1)
本棚登録 : 111
感想 : 9
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (250ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163178608

作品紹介・あらすじ

スタートを待つ刹那、緊張は極限に達する 誰にも、何ものにも邪魔はさせない-その思いを胸に選手たちは戦い続ける 歓声も、風も、すべてを味方にするために-ゴールを見つめ、彼らはひた走る。競馬・競輪・競艇・オートレース、それぞれの世界に賭けるプロフェッショナルの矜持と哀歓。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 公営ギャンブル4競技のある物語4編。
    それぞれ、違う展開ながら、一筋ではいかない
    切なさや歯痒さがある。

    好きな感じ

  • (収録作品)最終確定/午後の引き渡し/逆風/流れ星の夢

  • オムニバス形式。
    文体がなんだか若いなと思っていたら、7年前だった。
    にしても、前に取引を読んだせいなのか、人が死ななくて
    ちょっと不穏なんだけど、結局最後は心温まるミステリーが久し振りに感じた。

    の心をぐっと震わされる感じ。
    思わず涙ぐんだ。

    良かった。面白かった。

  • ギャンブル裏話もの。でも真保裕一だからリアリティばっちりです。ああ、ほんとにこうなんだろうな、楽しめます。好きな人にはたまんなく面白いです。松岡剛の「ジョッキー」に通じるものがあるねw

  • 競艇選手や競輪選手や騎手の話のオムニバス。
    肉親を疑いたくないけれど、疑い深い条件が揃ってゆく。信じたいけれど信じきれない。信じきれない自分が哀しい。
    そんな話。

    群馬出身の私には結構身近に感じられた題材でしたね〜。
    昔の同僚に、競輪学校に行ってた子もいたし。
    (自転車のことチャリって言うと怒る。太ももが私のウエストより太い!)
    競輪選手と呑みに行ったこともあったなー。イケメンで派手な子だったー。

  • 競輪、競艇、オートレース、競馬(掲載順)を採り上げた珍しい短編小説である。真保裕一という人は綿密な取材に基づいて話を書く人として有名らしい。この本もなるほど面白い。各競技にまつわる不正とそれに揺れる主人公の葛藤を描いており、さもありなんという話ではある。惜しむらくは競艇を題材とした「午後の引き波」において、夫に不正の疑いを持った妻が、既に斡旋の入った節を休むためにわざとフライングするという件である。ご承知のように競艇ではフライングを切っても休みが来るのは大抵の場合1月以上後になる。既に入った斡旋がフライングのため取り消されることはない。小さいことのようだが、こうしたデティールはリアリズムを醸すために重要なのである。おそらく作者はギャンブルをやらない人なのだなあと思ってしまった。
    (Dec 14, 2000)

  • 競輪、競艇、オートレース、競馬、人々の思いを乗せて走る異なる四つの職業を題材にした短編集。
    主人公の抱える悩み、事件(発生から顛末まで)、あまり知られていない業界の内幕等々を盛り込んでキッチリまとめあげる筆力の高さはさすが。

全9件中 1 - 9件を表示

著者プロフィール

真保裕一(しんぽ・ゆういち)
1961年東京都生まれ。91年に『連鎖』で江戸川乱歩賞を受賞。96年に『ホワイトアウト』で吉川英治文学新人賞、97年に『奪取』で山本周五郎賞、日本推理作家協会賞長編部門、2006年『灰色の北壁』で新田次郎賞を受賞。他の書著に『アマルフィ』『天使の報酬』『アンダルシア』の「外交官シリーズ」や『デパートへ行こう!』『ローカル線で行こう!』『遊園地に行こう!』『オリンピックへ行こう!』の「行こう!シリーズ」、『ダーク・ブルー』『シークレット・エクスプレス』『真・慶安太平記』などがある。


「2022年 『暗闇のアリア』 で使われていた紹介文から引用しています。」

真保裕一の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×