腦病院へまゐります

著者 :
  • 文藝春秋
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感想 : 11
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  • Amazon.co.jp ・本 (171ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163185606

感想・レビュー・書評

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  • 仕合わせ、でせうか。これもまた、愛、なのでせうか。屹度ずつと待つて仕舞うなあ。だから、脳病院へまゐります。

  • おまへさまと私。
    耽欲に抗うことの出来ない二人の関係は、一般的には歪んでいる(常軌を逸している)ように思われるかもしれないが、読んでいて不思議と「実際にあった話なんじゃ…」と思ってしまった。
    タイトル"まゐります"などからも見て取れるように、旧仮名遣いで書かれているので旧仮名遣いが嫌いな人にはあまりお勧めしない。
    個人的には旧仮名遣いがエロもグロも、作品自体の風合いも一層引き立たせているような気がするので◎。
    昔は便所のことを厠(かわや)とか御不浄(ごふじょう)などと言ったそうで、そういうことを知るのも個人的には愉しかった。

    『腦病院へまゐります。』 の他に『カタカナ三十九字の遺書』も収録されている。
    こちらは旧仮名遣いではないが、時代背景はほぼ同じくらいで、腦病院…からそのままの空気感で読めるのが大変助かった。
    禁断の関係と言えば想像出来る人もいるのではないだろうか。

    個人的には、どちらもお勧めしたい作品。

  • 昭和初期、濃密な男女のSMの世界。愛する男から虐げられつづける女にとって、心の救済とは何だったのか。第86回文学界新人賞を受賞した表題作ほか、「カタカナ三十九字の遺書」も収録。

  • 最初読んで、すごく衝撃的だった。
    SMもスカトロも全部でてくるんだもん!
    でも恋愛って、これくらいじゃないといけないな、とワタシは思う。
    これくらいできて、ホントに愛してるっていえると思う。

  • 文語体、というところに面白味を感じて読みはじめた作品。
    官能的な表現で、内容も、一見すればサディスティック・マゾヒスティックな激しいものでした。
    だけど、とてつもなく惹かれて、一気に読破してしまいました。
    ただのSM小説、官能小説、と言う風には括ることのできない、
    究極の愛の形のような気がします。

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