- Amazon.co.jp ・本 (101ページ)
- / ISBN・EAN: 9784163208503
作品紹介・あらすじ
こんなにも高く、こんなにも深く愛せるのか-林あまりが贈る至高の愛の世界。
感想・レビュー・書評
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表紙が可愛い、さすが文芸春秋。短歌が可愛い、さすが林あまり。「橇に乗り銀いろの森こえてゆく目を閉じてあと十五分だけ」「約束はいつでも次の季節まで「春になったら植物園へ」」「そこからが思い出せない見も知らぬ路地を曲がった夢のその先」
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歌集は好きで時々読みたくなる。この「スプーン」も心地よかった。
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うーん…。
これは短歌というよりキャッチコピーではないかな…。
不倫(おそらく)や、冷血そうな友達の夫など、設定の面白さに頼ってしまって、肝心の短歌が説明になっているように感じた。
「時計の針はあんなに動いて
この書類ちっとも理解できないままだ」
とか、そうなんだ、としか…。
「くちづけで起こされるのはいい気持ち
朝ならもっとうれしいだろう」
などは、その後ろに背景が広がって見えて良いなと思ったのだけど。
もちろん、説明し尽くされるのが好きな人もいるだろうから、私の好みではなかった、という話。 -
あまり、どきっとした言葉はなかった。
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たったの二行から、広く鮮明な情景が複雑で繊細な心が生まれる。
きれい。
「ひとの手のかかった食事は今夜はつらく レトルトシチューあたためている」
「海を見るためだけに乗るモノレール カーブのたびに青が濃くなる」
「入院の母にこっそり食べさせる カップのアイスがなかなか溶けない」
「視力がおちてきたのか あなたを見失う距離がこのごろ短くなって」
「何時間でもゆっくり抱いていてくれる 優しさは目に見える曲線」 -
#12 愛の歌集
一冊の本をあなたと眺めている
少女の頃にしたかったこと -
夜桜お七作詞。なんだか官能的。「すき、すき、とうごかしながらくちびるをあなたにすべらす声は出さずに」「日程を決めない限りかなわない大人の遊びはどれひとつとして」「少しずつ紡がれている関係は居心地がいい恋ではないが」
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表紙につられて。
少女のような歌と、大人の寂しさのような歌がまざってて面白かった。
口語の分かりやすい歌。ストレートすぎて好みではなかった。でもいくつか好きなのもあった。 -
わりとわかりやすい口語短歌。短歌って、一瞬を切り取る写真やスケッチのようなものなんだなぁと思う。連作だと物語が見えてくる感じ。 「知らない男の指に頭をもたせかける あなたに会うためだとういのに」(デートの前の美容院の風景だろう)
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ベッドサイドはあまりにも露骨過ぎてちょっと苦手な詩が多かったけれど、こっちは可愛い詩も多くてすんなり読めた。好きです。