イン・ザ・プール

著者 : 奥田英朗

• 文藝春秋 (2002年5月14日発売)

感想・レビュー・書評

[ももチョビママさんの感想 · 2020年6月29日]

「精神科医 伊良部一郎」シリーズというから、てっきり柚木裕子さんの「検事 佐方貞人」シリーズを連想して、手にとった私がバカだった
深刻な医療ものかと思いきやコミカルな話だった

「罪の轍」や「オリンピックの身代金」「サウスバウンド」ですっかり奥田英朗ファンになってしまった私
奥田さん、こんなのも書くんだ

患者を「いらっしゃーい」と診察室に迎えるやいなや
「はい、注射！」の注射フェチの伊良部先生
精神科医というから、線の細い神経質そうな、もしくは患者の悩みを一手に引き受ける包容力のある笑顔溢れる先生かと思いきや、色の白い小太りのどこに首があるか分からないようなトドのような風貌
俳優の六角精児さんを想像してしまった

ストレスによる不定愁訴、携帯依存症、自意識過剰、強迫神経症・・・診察に訪れる患者の症状も様々、しかし、現代人誰しもがちょっと自分もかも？と、心当たりがありそうな気がしてしまう

伊良部先生、治療法もお気楽そのもの、患者の意識を軽くしようとしてふざけているのか、地なのか、さっぱり読めない
でも意外と名医なのかもと思わせる何かは確かにありそうだ

[apollo-tさんの感想 · 2022年11月10日]

面白かったです。

この作家さんの作品を初めて読みました。
他の作品も読んでみよ。

[くじらさんの感想 · 2023年7月13日]

最新巻を読みたくて再読。伊良部先生の超ポジティブ思考を見習いたい。すっごい名医かも。

[イリパパさんの感想 · 2021年11月22日]

伊良部のキャラはいまひとつはまらなかったけど、患者の話はインザプール以外は面白かった。

[crunchiiさんの感想 · 2018年7月31日]

最初は「なんだこいつ」という感想から始まって、最後には「あれ実はちゃんとわかってるいい医者なのか？？」と思ってしまう変な医者

サクッと読めた

[shimooonさんの感想 · 2017年6月26日]

変人神経科医師と、患者たちのストーリー。

カタルシスがいい感じ。

[weno1runさんの感想 · 2015年4月8日]

伊良部シリーズはいいね！

[Beluga0617さんの感想 · 2014年8月23日]

悪ガキっぽくて院長の息子で注射マニアな精神科医伊良部と、無口無愛想で美人な看護師助手マユミと、その患者が織りなす話。さらっと読めて笑える短篇集でした。伊良部の無茶ぶりに呆れながら時に受け入れ、時に振り回されてるうちに、病気自体がどうでも良くなるようなパターンが主。何だかんだとムチャ言いながら患者には信頼され解決していくっていうのは実は計算だったりしたらすごいけど、天然なんだろうな～

[southyorkshireさんの感想 · 2014年7月25日]

病は気から

[harukabirdloveさんの感想 · 2014年3月8日]

2012.06.08

著者プロフィール

おくだ・ひでお
1959年岐阜県生まれ。プランナー、コピーライターなどを経て1997年『ウランバーナの森』でデビュー。2002年『邪魔』で大藪春彦賞受賞。2004年『空中ブランコ』で直木賞、2007年『家日和』で柴田錬三郎賞、2009年『オリンピックの身代金』で吉川英治文学賞を受賞。著書に『最悪』、『イン・ザ・プール』、『マドンナ』、『ガール』、『サウスバウンド』、『無理』、『噂の女』、『我が家のヒミツ』、『ナオミとカナコ』、『向田理髪店』など。映像化作品も多数あり、コミカルな短篇から社会派長編までさまざまな作風で人気を博している。近著に『罪の轍』。

「2021年 『邪魔（下）　新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」