デッドエンドの思い出

  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (229ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163220109

感想・レビュー・書評

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  • 『あったかくなんかない』のみ好きなお話やったなぁ。灯りはその人たちから溢れ出てる温かさ…とっても染み入った。
    他の話は私には合わないな。。

  • 才能はあるんだろうけど、読んだ後に何も残らない。

  • どこかで経験したような切なさの在る恋愛話は悪くない読了感。この季節に読めたのも良かった。

  • 短篇集。ゆっくりとしたストーリーだった。
    スラスラ読めたけど心は揺さぶられず・・・

  • 20年以上ぶりによしもとばななの小説を読んだ。
    いつのまにか苗字もひらがなになっていた。

    相変わらず文章が下手で、表現が稚拙で困ったもんである。いろいろ文句をつけながらも一日で一気に読んでしまった。

    登場人物は優しくて人畜無害のような人が多いものの
    挿話では監禁ありレイプあり、ガス中毒死あり、凄惨な出来事があるが
    さらりと語られる。「一酸化中毒死しても幽霊となって健康のために体操をしているのを見られてよかった」などの文章をみると、そこまで現実を直死できなのか病理的とさえ思う。ちょっと気をつけれれば死ななくて良い人が死んでいるのだよ。この諦念感はなんなんだろう。

    なんとかく過干渉にならないけどお互い気遣いをしていて
    なんとなく暖かい空気に包まれているそういう人間関係や生活が好きなんだなということはわかる。

    銀杏の落ち葉を踏みしめながら歩くのが好きなものわかる。
    でもそれだけではないところにも人生の側面があるじゃないか。

    ばななさんはもっともっとよく考えてほしい。そして生活をしてほしいと思うのは私だけであろうか。

    多分もっと濃密な人間界を望んでいるが、踏み込めない渇望が
    こういう小説の読者となっている気がする。

  • 高校生時代によく読んだよしもとばなな

    なんだけど

    スピリチュアル系がどうしても目立つ作品は

    毛嫌いしてしまって、心にすっと入ってこない。

    それでも彼女の表現や言い回しは今でも好き。

  • 物を知らない高校生の頃読んだときには名著だと思っていたけれど、今読んだらすごく鼻持ちならない感じがした。近代の小説家は大体自分がインテリのボンボンで大衆の生活の中に没入できないことにものすごい焦燥と劣等感を感じているけど、その理由がようやく分かった。よしもとばななみたいに自分の感受性の強さに甘んじているだけでは本当にろくな物書きになれないんだ。自分が生まれ持ったおきれいな感覚だけを後生大事にしていたら、かごに入れられた犬が書いたみたいな小説になっちまう。
    本書の中で特に鼻持ちならなかったのは表題作である「デッドエンドの思い出」で、結局ばななが「お金も時間もある人が誰でも持っているところの黒い、または薄っぺらい気の良さ」みたいなものしか持っていないことが分かってしまう。主人公のミミ(25)が音信不通の婚約者のところに行ったら別に女を作ってて傷付いたっていう話なんだけども、このミミが非常に鼻持ちならない。
    自分は素晴らしい家族がいて、愛を注がれ守られた素晴らしい人生を送っているので、素晴らしい感覚を持っている。だから人に傷付けられてもまた成長して美しい人生を歩んでいくのだ。というのが表題作の主旨であるが、下らない。実に下らない。なんでこんなに下らない小説を一度でも素晴らしいと思ったのか。私が幼すぎた。
    これじゃあただの自慢話じゃないか。誰にも愛されてなくて、そういう素晴らしい感覚のない人間はこの自慢話を聞いて一体どうすればいいんだ。
    とにかく本作ではそれぞれの作品の主人公たちの育ちの良さに由来する深い感受性がマンセーされて、深い感受性があるから悲しいことがあっても立ち直って世界を愛して生きるから大丈夫なのだ、的な終わりになっている。
    この世の全ての残酷さから現実逃避しないことが文学の初原性であるみたいなことをばななの父ちゃんが言っていたと思うが、この本にその初原性はない。貧困のどん底から自力で生きていく術を勝ち取った話じゃなくて、生まれ持った財産がこっそり貯めてあってので結局助かりましたみたいな話になっていて、それはこの世の全ての残酷さに徒手空拳で立ち向かっている人間の希望や勇気にはならない。自分が幸福酔いしてるだけの話になってしまう。
    育ちの良いというともはや語弊がある。金と時間に余裕があって、愛のある家庭で育った人間の鼻持ちならなさ、傲慢さ。まさに普通人の普通感覚の無神経というものが本書ではたっぷりと味わえる。安全なかごで飼われている犬が箱の安全さを誇っているような悲しさがある。

  • ほっこりとあたたかい短編集ですが、私としてはちょっと物悲しい気持ちになりました。
    正しくきれいなものだけ見ていることってとても難しい。

  • 14/14

  • 覚えていない…なぜか印象にのこらなかった

    ケーキ屋の男の子との恋は好きだったよ

著者プロフィール

1964年07月24日東京都生まれ。A型。日本大学芸術学部文藝学科卒業。1987年11月小説「キッチン」で第6回海燕新人文学賞受賞。1988年01月『キッチン』で第16回泉鏡花文学賞受賞。1988年08月『キッチン』『うたかた/サンクチュアリ』で第39回芸術選奨文部大臣新人賞受賞。1989年03月『TUGUMI』で第2回山本周五郎賞受賞。1993年06月イタリアのスカンノ賞受賞。1995年11月『アムリタ』で第5回紫式部賞受賞。1996年03月イタリアのフェンディッシメ文学賞「Under 35」受賞。1999年11月イタリアのマスケラダルジェント賞文学部門受賞。2000年09月『不倫と南米』で第10回ドゥマゴ文学賞受賞。『キッチン』をはじめ、諸作品は海外30数カ国で翻訳、出版されている。

「2013年 『女子の遺伝子』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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