- Amazon.co.jp ・本 (344ページ)
- / ISBN・EAN: 9784163222400
作品紹介・あらすじ
もう死に場所さえない、この世の最果てを求めて-東京の光と影に苛まれる二人のタクシードライバーの終わりなき彷徨。
感想・レビュー・書評
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2017.03
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「もーちょっと読み進めたら面白くなるだろう」と思い続けながら6割くらい読んだのだけど、ギブアップしました。
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タイトルに惹かれて読んだ。
灰色の未来に向かってレッツゴー☆って内容で、終始鬱々しい。
おいちゃん、元気を全部吸い取られたよ。
230 -
藤沢作品の魅力は、吐き気を催すようなリアリティと
圧倒的な筆力だと思う。
各々の職業がもつ独自の世界を丹念に描く。
本作品では表紙を捲った刹那、読者はタクシードライバーになる。客の口臭が、体臭が、息遣いが粘着質に纏わり付いてくる。上手い! 上手過ぎる! なんなんだこの展開!!!
藤沢作品の中では「雨月」と並ぶ傑作ではなかろうか。
是非御堪能あれ! -
きれいな物語ばかり読んでいるとこの世がうそ臭く思えてきます。
こんなダークな物語もまた、生きる力を与えてくれるような気がしてきます。もともと私はこういった後ろ暗い話が苦手だったけれど、その描写の奥にある意味を少しずつ汲み取ろうとする自分を感じています。それはきっと私もこの世の中を綱渡りしているからなんだろうなぁと思います。
哀しいかな、この室田や川上の気持ちがわかってしまう自分もまた、いました。
それでも生き続ける。生き続けていく。
このごちゃごちゃした渋滞のごった返す世界を。