High and dry (はつ恋)

  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (187ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163231600

感想・レビュー・書評

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  • 初恋を通じて見えていく、生命の力や、家族との繋がり、愛、すべてが守られているという事実…
    見えなくてもそこにある、気づかないけど手にしている、そんなことを改めてそっと目の前に差し出してくれる、癒しの物語。
    読みながらぽろり、ぽろりと涙しました。きっとこの先の人生で御守りとなるであろう一冊。

  • はつ恋。
    神様の啓示を受けたとか奇跡を共有したとか、
    具体的なエピソードは違えど、きっと誰だってこういう、衝撃的な幸福から「落ちて」しまうものなんだよな。


    登場人物みんな、自分の言葉に対して真摯なところが素敵。
    それぞれのまとうオーラというか生命力の色というか…が、本当に鮮明に見える描写。スピリチュアルなものに半信半疑なわたしにすら、それでも。


    ただミホさんの立場と決意に身に覚えのある自分には、
    ただ真っ直ぐにはつ恋の高揚だけを受け止めることができなくて、
    どうしても夕子とキュウくんの進む道筋に切ない視線を投げてしまうので、
    その点では、それこそ夕子と同じくらいの年齢の時にも読んでおきたかった、
    かも。
    でもミホさんだって、ちっちゃいきらきらしたもの大事にしたいって、ちゃんと思ってるはずだよ。

  • 初めて読んだのはもう10年以上前だけど、ずっと大事にしてる何度も読んでる本!
    何度読んでもかわいくて切なくて美しくて、とにかく挿絵も表現もストーリーも素敵すぎる

  • 思春期の少女達にぜひおすすめしたい一冊。私もこの本に助けられたのを思い出します。

  • こんな感覚でゆっくり人間関係を築いていける人になりたいなと思いました。

  • ああこれは、という感想。

    一昨年と去年のわたし
    いまの生活
    みさごせんせいとよしもとばななさんの似ているところ
    生きる
    好きな人とわたし
    目に見えないけれど確かに存在しているもの

    家族

    すべてひっくるめて、ああ、これは。

    すごくいいお話だったな。
    丁寧に自分らしく愛をもって自然に暮らす
    ニンゲンの本質っていうものがあって、それさえ合えば年齢なんて関係ない
    って言い切れるほど簡単なことではないけれど、本質的な関係だけを考えるなら関係ない
    この主人公は あの人の言葉を借りれば 生まれながらに愛を知っている世代の子 で ああ、なんて言ったらいいんだろう 形を変えてわたしのところに届いた小説。
    もし将来、いまの自分とは変わっちゃって あの頃 を懐かしく思うようになったら、この本を読むといいと思う。

    この本をこんなにたくさんの人が読んでいるってことは、それだけたくさんのひとがこれに共感してるってことで、そう考えるとやっぱり世界は愛で溢れているのかな。
    みんな、目に見える形では表さないだけで、はちきれんばかりの愛、愛世代なのかもしれない。
    いや、ニンゲンはむーーーかしっから、愛で、それが自然なんだよね、みえにくくなってるだけで。みたいなことを悶々と考えた

  • 家族との切っても切れない絆、はつ恋の気持ち、いろいろと気付かされた。
    14歳なのに夕子が大人びすぎてて感心させられる。けど子供の部分もやっぱりあって、なんだかきゅんときた。

    キュウくんと夕子の会話がとってもいい。

    きっと何歳になってもこの本には癒されるんだろうなと思う。このお話は宝物になった。

    ガジュマルのわきに妖精を探す日々。。。

  • うん…ばななワールド全開!!
    よしもとばななが14歳を描くとこんなにピュアなのかーというか。
    ファンタジーと現実の中間をふらふらする感じが素敵すぎる。
    もう、ばななさんの中でもかなり好きな話になりそうです。
    「自分は子供だな」って思いながら大人の彼と付き合っていく
    主人公がかわいい…甘すぎない感じがかわいい。
    恋する女の子、を想像してたらそうでもなくて。面白かった。
    ふ、となんだかピタっとくる言葉があって。
    装丁と挿絵もすごいかわいい。

  • 人を好きになると言う気持ちを、並ぶ言葉から素直に受け取ることができた。

    愛とは少し違う。

    すこし困惑が混じるような、心が追いつかない感じが、すごく伝わってきた。

    また、時間をおいて読み直したいと思える本に出会えた。

  • 交際でもしそうな年頃(中学生)に読んだ本で、ドキドキしながら読んだ記憶があります。たぶん、表紙とタイトルに曳かれて買ったような気がする。中学生で10歳以上年上の人と惚れあうだなんて…ドライでハイなことしていますよね。ませてるな…そのあたりが好きだけどね。

著者プロフィール

1964年07月24日東京都生まれ。A型。日本大学芸術学部文藝学科卒業。1987年11月小説「キッチン」で第6回海燕新人文学賞受賞。1988年01月『キッチン』で第16回泉鏡花文学賞受賞。1988年08月『キッチン』『うたかた/サンクチュアリ』で第39回芸術選奨文部大臣新人賞受賞。1989年03月『TUGUMI』で第2回山本周五郎賞受賞。1993年06月イタリアのスカンノ賞受賞。1995年11月『アムリタ』で第5回紫式部賞受賞。1996年03月イタリアのフェンディッシメ文学賞「Under 35」受賞。1999年11月イタリアのマスケラダルジェント賞文学部門受賞。2000年09月『不倫と南米』で第10回ドゥマゴ文学賞受賞。『キッチン』をはじめ、諸作品は海外30数カ国で翻訳、出版されている。

「2013年 『女子の遺伝子』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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