泣き虫弱虫諸葛孔明

著者 :
  • 文藝春秋
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本棚登録 : 462
感想 : 96
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  • Amazon.co.jp ・本 (485ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163234908

感想・レビュー・書評

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  • 【記録】
    泣き虫弱虫諸葛孔明シリーズの1作目。
    2004.11発行。字の大きさは…字が小さくて読めない大きさ。
    残念です。

    皆様の本棚で見て、昔に吉川英治さんの「三国志」を読んだので、タイトルが面白くて図書館で予約するが、来てビックリ字が小さくて読めず。
    残念、返却する。
    酒見賢一さんの本を見るのは初めてです。
    ※【記録】の説明は、プロフィール欄に書いて有ります。

  • 孔明が劉備に三顧の礼で迎えられるところまで描かれている。僕は吉川英治の『三国志』(以下「吉川版」と表記する)を読んでから(事情により6巻までしか読んでいないが)本書を読んだのだが、抜群に面白かった。吉川版では何気なく読んでいたところを酒見さんは「なんかここおかしくね?」という感じでイジってイジってイジりまくっているからだ。吉川版では具体的に描かれていない序盤の「孔明の嫁探し(頑張るのは姉)」シーンからいきなり笑かしてくれる。また、孔明が劉備軍に加わる前に「徐庶」という孔明の同級生みたいな軍師が塔叙するのだが、彼がなかなかの存在感、イジられっぷりを見せてくれている。
    登場人物誰一人として真面目に描写されていない(と言い切っても良いくらい)ため、それによって武将のイメージを崩しかねない恐れがあるが、まあ良しでしょう。趙雲は「アチョー」とか言っているし、張飛は殺人鬼のような設定である。
    もし僕と同じように吉川版の『三国志』(羅貫中の『三国志演義』でも北方謙三の『三国志』でも良いのだが)を読んでから、『泣き虫弱虫~』を読もうと思っているお方に注意を促したい。『三国志』を読み切ってから『泣き虫弱虫~』を読むことをオススメする。というのも、『泣き虫弱虫~』に『三国志』の結末が書かれてしまっているからだ。酒見さん的には読者が『三国志』を読んでいるかどうかなんて関係ないから、文中に「今からオチ言っちゃうけどいい?」みたいなことはもちろん書かれていない。がっかりしたまではいかないけれど、やはり最後まで読んでいないのに結末を知るというのは続きを読むテンションに影響する(事実、あと2冊読めば完結なのに手が伸びない)。しかし、今回は最後まで読んでいないのに手を出してしまった完全なる僕の失態だ。そのため、今後『三国志』、『泣き虫弱虫~』を読もうと思っている方には僕の教訓を生かしていただきたい。

  • 諸葛亮孔明を主人公にした物語。以下の特徴がリズムを作って面白く読めた。- 少し三国志を意識したような章題のつけ方- 各章が独立性が高く読み切り的な構成- 解説的な前半、物語的な後半- 各章末は次回を楽しみというような30分TV番組のような語り口- あまりにもくだけた文体物語として、とても面白かった。第二部にも期待。

  • 長く回りくどいと感じたのは私だけだろうか?
    もっと劉備と孔明とのからみを酒見風に描いて欲しかった。

  • 泣き虫弱虫でなく、むしろ腹黒策士の孔明。
    資料はよく調べてある。最初に三国志を通読しておくとよけいに笑える。

    面白いんだけど、冗長すぎる部分もある。
    小説というより、作者のツッコミまる出しのエッセイのような物語。

    途中で飽きたので読了。また時間あれば挑戦したい。

  • なんて云うのが適切か分からない三国志もの。三国志を読んでない人は何のことか分からないであろう話。小説とはとても呼べないけど、エッセイと呼ぶのもおこがましい。でも、笑っちゃうわ。でも、長くて読むのはちと疲れるなあ。やっと三顧の礼まで進んだ。次は赤壁?

  • ★2016年7月30日読了『泣き虫弱虫諸葛孔明』酒見賢一著 評価B
    やけに読者評価が高いシリーズなので、1巻めを読んでみた。
    残念ながら、正統派三国志系が好きな私には到底受け入れがたい、週刊誌連載系の崩れた口語・劇画調の作品。うーん こんな本がブクログで高い評価となるとますますインターネット上での評価は信用できません。

    結局、図書館で出だしを読んでみて、自分で判断するしかなさそうです。
    これは、わたし的には、お勧めできない作品でした。(4百数十ページも読むのは辛くて、途中何度も居眠りをしてしまい、図書館でよく居る涼みに来ているご老人と同じになってしまいました。)シリーズの次を読み続けるかどうかは??

  • 20150927 孔明を自分なりにイメージしていると読み続けるのが辛くなる。三国志を読み直したくなるのも感想としてある。

  •  ユニークなキャラクターによる新解釈の「三国志」。でもそれだけじゃ、この本の魅力の半分しか説明できない。

     三国志をちょっと「普通」の目で見直してみると、いろいろ間尺に合わないことがいっぱいある。それを無理矢理、筋の通る物として考えると……なんと、こうなっちゃいました、という具合にキャラクターが作られているのがミソなんである。たんに荒唐無稽のキャラクターをポンとひりだしたわけではなく、「書いてあることを素直に読むと、こういう人だったとしか思えない」という仕掛けを上手につくっているのがユニーク。読む人によっては、三国志はこんなに別の面が出てくるのか……著者の意地悪な観察眼に脱帽である。

     諸葛孔明だけに限らず、劉備・関羽・張飛も負けず劣らずの奇人・変人。それでいてものすごく生き生きとしたキャラクター描写。まさに「酒見節」とでもいいたくなる、軽快でうんちくある地の文で。爆笑しつつページをめくり、残りのページが少なくなるのがほんとに惜しくなる。著者の第一作『後宮小説』もおもしろかったが、この本はその直系子孫というかんじ。ぜひぜひこの路線でもっと読ませて欲しい。

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