鏡陥穽

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著者 : 飛鳥部勝則
  • 文藝春秋 (2005年7月12日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (345ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163241104

鏡陥穽の感想・レビュー・書評

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  • 本格ホラー。序盤は不条理ホラーっぽい感じで、中盤ではじわじわと恐怖を感じるサイコホラー的。そして終盤ではモンスターホラーだなあ。あらゆるホラー要素てんこ盛り、一冊で何度もおいしい「これぞホラー」。図版も入っていて、雰囲気を抜群に盛り上げてくれる。たぶんこの図版のせいで少し値段が高かったような気もするけれど、その価値は充分にあった。
    これを読むと……合わせ鏡には怖くて立てないな。でもあの洋館でのシーン、妙に美しい気もする。乱歩的じゃないかな。鏡というのは、恐ろしいけれど非常に魅力的な要素。

  •  作品解説(カバーより):帰宅途中、浮浪者ふうの男に襲われた葉子は、無我夢中で抵抗した結果、男を死に至らしめてしまう。婚約を間近に控えた彼女は、悩んだ末、死体を海に捨てることを決意。完璧に隠蔽をやり終えたはずだったが、翌日、友人の結婚式で彼女に声をかけてきたのは、昨日殺してしまったはずのあの男だった……。旧家に伝わる鏡が、ひたひたと街を侵食する。

     まず、構成が面白く、半分ほどで物語りは終わりを見せるように見えるが、そこから更なる展開へと発展してゆく。
     前半は、現実と架空との狭間で真実がどこにあるのかがわからなくなり、後半に向けての伏線が緻密に練りこまれており、久遠が語る過去の回想も一つのストーリーとして楽しめる。
     後半では、自己存在の証明における恐怖をうまく描いているが、終盤からは極端に大味になっている。悪く言えばB級ホラーを見せられている感覚に似ているかもしれない。それでもラストが上手に仕上がっているのでホラー好きにはオススメできる。
     哲学的スプラッターホラー、ここに誕生です。

  • 鏡の分身に悩まされる人たちの話。

    気持ちの良い話ではないのに、なぜか爽快。
    きっと分身の葉子が言うように本当はそうしたいと思っているからなのか…
    自分が自分である証拠って確かにわからない。

  • ホラーな本は苦手だったのですが最後までスッと読み切れました。後味がいいような、悪いような不思議な本でした。

  • グログロ、ゲロゲロだった。乱歩みたいでゾクゾクした。

  • 不気味ではあった
    ストーリーは薄いかな

  • やりたい放題の奇想が炸裂する、グロテスクホラー。グロ自体が好きじゃないと退屈かも知れません。

  • なかなかでした。
    気づかないうちに引き込まれる本。
    個人的に洋子と久遠は結ばれて欲しかった。

  •  飛鳥部勝則氏は10作目まではミステリーを書いているのですが、一転、この作品は完全なホラー。<br>
     キャラ立ちまくりの怪人達が現われ、想像力の限界を突っ走るような壮烈にグロテスクな物語が展開されていきます。<br>
     とにかくテンポが良いのと、ミステリー作家らしく謎から謎へと物語をつなげていく展開力が素晴らしいです。帯にはキング、クーンツ、マキャモンの三大ホラー小説家を引き合いに出してこの作品を評していますが、彼らの作品にも劣らぬ光を持つ作品ですね。非常に面白いです。<br>
     ホラー小説ファンにオススメできる逸品です。<br>

  • これは実におどろおどろしい。ミステリーというより幻想小説か。
    <br>古い西洋館にロシア人の未亡人が棲んでいる。彼女は不思議な鏡を持っており、2枚を合わせ鏡にすると人間が再生する。同じ人物が闘う、無数の手が蠢く。ザワザワザワ。
    <blockquote>古来、西洋では《鏡の中に悪魔がいる》、《鏡に死霊が宿る》などといったものですわ。西洋では鏡には、あくまでナルキッソスを破滅させた悪魔的な要素が、イメージのはいごにちらついているのです。そして実際、鏡の中には悪魔がいるのかもしれませんわよ。
    </blockquote>

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飛鳥部勝則の作品

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鏡陥穽の作品紹介

帰宅途中、浮浪者ふうの男に襲われた葉子は、無我夢中で抵抗した結果、男を死に至らしめてしまう。婚約を間近に控えた彼女は、悩んだ末、死体を海に捨てることを決意。完璧に隠蔽をやり終えたはずだったが、翌日、友人の結婚式で彼女に声をかけてきたのは、昨日殺してしまったはずのあの男だった…。旧家に伝わる鏡が、ひたひたと街を浸食する。

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