- Amazon.co.jp ・本 (334ページ)
- / ISBN・EAN: 9784163246703
感想・レビュー・書評
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内容的には面白い本の部類に入るのかもしれないが、人の生き方や考え方を変えるほどの内容ではない。
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東京の片隅、まほろ町で便利屋を営む主人公と、そこに転がり込んできた、もとクラスメイトの話。主人公視点で描かれていた、どうして大きな居候にすみつかれたんだろうとか、でも、追い出せない感じとかが面白いです。二人のつながりや因縁めいたものも思いつつ読むとちょっと謎解きっぽい雰囲気で読めるかも。
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やっと。
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ところどころ大袈裟だな、って思う表現もあったりするのですが、なんだか最後はぐっときてしまった。多田と行天がつかず離れずのしあわせを見つけていけるといいな、なんて思ったのでした。
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2006年上半期直木賞受賞作。東京都のはずれにある「まほろ市」で「多田便利軒」という便利屋を営む多田啓介と、そこに居候をしている高校の同級生行天晴彦の日々を描く。彼らは便利屋家業で、親に省みられない小学生、生まれた病院で取り違えられた青年、ヤクの売買をするヤクザ、虐待しされていた両親を殺した友人の逃亡に手を貸す女子高生、駅裏の娼婦など様々な人々と関わり合う。主人公の多田は、高校の時に行天が大怪我をしたのは自分のせいだという過去の傷と向かい合いながらも、飄々とした態度の行天とともに過すうちに、「失ったものが完全に戻ってくることはなくても、幸福は再生する」ものだという確信を掴むことができる。
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三浦さんの中ではライトノベル風の文体で、最初は読みにくい。人物たちの掘り下げも浅くはないが、何かを得るほど深くは掘らない。ただそれが逆に現実の距離と近い気もした。
便利屋を営む多田のもとに高校の同級の行天が転がり込む。役に立つ、というほどは仕事をしない自由人の行天の扱いに苛立ちながらも、人のいる生活に温かさを感じ始める多田。便利屋には、犬の散歩、掃除の手伝いなどの雑事から女子高生の護衛まで幅広い仕事が舞い込む。それを煩わしいと思いながら、できる範囲内で動く二人。心躍る物語でも、手に汗握るアクションもサスペンスもない。二人の孤独になる男が少し暖をとる穴倉を持つ話。
正直話を覚えていられない気がして、今から続編を読む。 -
便利屋のはなし。日常を切り取ったような物語が6つ。現実感があるようで現実感がないように思わせてしまうところ。印象的な文章を随所に折り込んで、読み手を引き込んでいくところは軽いタッチの土台でなかなかできそうでできないですよね。こういう文章、物語構成の本ってなかなかないんですよね。出会えたことに感謝です。
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本を読み終えた後に、続編が読みたい!と思った。
綺麗に終わってはいるんだけれどこの二人をもう少し見ていたいというか・・・
ふたりの不器用な友情(ではないとおもうけど)が微笑ましいw
そして続編あったんですねー笑
さっそく本屋さんに買いにいこうかな。 -
再読です。このなんともいえない空気感が好き。ほこりっぽいけど光っているイメージ。
そして行天が良いですね!私もペースに巻き込まれてしまうくらいに素敵。
あと多田の、周りに誰かがいるからこそ感じてしまう寂しさっていうのが分かる気がした。 -
映画化するというのでどんなものか気になって読んでみました。
便利屋を営むバツイチの多田と、かなり変わり者の行天が便利屋に依頼された仕事を片付けていくという物語です。
物語は1つの章で一つの仕事が終わる構成になっていたので、長編を読んでいた言うより、短編集に近い印象でした。
続きは↓で公開しています。
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