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モノレールねこ

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著者 : 加納朋子
  • 文藝春秋 (2006年11月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (268ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163255101

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モノレールねこの感想・レビュー・書評

  • どのお話も素敵でしたが、その中でも「ポトスの樹」と「マイ・フーリッシュ・アンクル」が気に入りました。どちらも、だらしない大人だけれど、芯が通っていてかっこよかった。それにしても…ザリガニで泣くとは思いませんでした(笑)バルタン良かった!明日からまた頑張ろう!って気持ちになれる1冊でした。

  • 短編集でした。

    モノレールねこ…でぶねこを介して、隣の小学校のタカキとやりとりするも、モノレールねこが車に轢かれて遊ぶことが叶わず。就職した先で再会

    パズルの中の犬…夫の帰りを待つあいだの暇つぶしに、三百円の真っ白のパズルを買った。そのパズルがなんだかおかしい…。
    待つことが嫌いな私。その背景には、小さい頃母親がパチンコに行ってる間寂しく待っている記憶があった。母は自分を責め、私は母を責めた。母の苦労を知った。パズルの犬は、戌の日にちなんだもの。

    マイ・フーリッシュ・アンクル…私を置いて、海外旅行に行った家族が全員死んだ。残されたのは、お父さんの年の離れた弟である叔父。叔父は三十代になっても職に就いてないニート。それでも可愛い姪っ子のために、母の代わりとなり頑張った。兄貴みたいに俺は強くない。と言って。
    十年後、私は結婚した。
    たった一人の家族として、叔父は「いってらっしゃい」と。

    シンデレラのお城…居酒屋で知り合ったミノさん。私はミノさんが好きだった。そんな思いを伝えれるほどの度胸はなかった。
    結婚の話をタラタラする流れで、偽装結婚をした。
    ミノさんには、婚約者がいた。でも、ずいぶん前に亡くなっていた。
    ミノさんにはその婚約者が見えた。
    だからミノさんは結婚する気はないが、周りが身を固めろとうるさいから、偽造結婚をした。
    小さい頃、私は貴樹くんと遊びたくて、熱がある貴樹くんを連れ出して、雨の中遊んだ。その後、貴樹くんは死んだ。
    ミノさんの婚約者は、子供を生んだ。貴樹とつけた。
    その後、ミノさんは事故で死んでしまった。
    五人で暮らしていた家に、私は一人ぼっちになった。
    義母さんと暮らすことで、ミノさんのように、ひとりぼっちにはならない選択をした。

    セイムタイム・ネクストイヤー…娘を亡くした私。自殺を図ろうとしたホテルで、娘の後ろ姿を見た。このホテルは幽霊に出会えるホテル。年に一度だけ。
    でもそれは、幻想だった。
    自殺を図ろうとした私を、ホテルマンが阻止したのだ。
    娘に似た後ろ姿は、保育園から帰ってきた従業員の子供。しかも男の子。時が経つにつれ、男の子らしくなり、声変わりが始まって会話をすることができなくなった。
    私は気づいていた。年に一度、亡くなった成長する娘に会えるはずがないことは。
    余命半年を告げられ、来年の予約はしないと言ったが、ホテルマンは待っていると言った。

    ちょうちょう…ラーメン屋さんのおはなし。出店当初はクチコミミーハーで繁盛するが、そのあとは急降下。タベログにあることないこと書かれ、自分で判断しない人たちがほとんどの世の中、口コミが全て。それでも常連やリピーターで徐々に景気を回復。
    従業員のランは、店長である俺に言った「開店祝いにもらった花も枯れないうちに逃げ出すようなやつは止めもしない」と。
    一ヶ月たっても一鉢だけは一向に枯れない。
    「バレちゃいましたか。造花です。永遠に枯れませんよ」

    ポトスの樹…クソ親父の話。
    小さい頃からロクでもなかった。
    俺の貯金していたお金をタバコに使ったり、釣りに行った先で溺れそうになってる俺を助けるどころか、自力で這い上がった俺に「竿はどうした」の一言。
    結婚するにあったって、元彼女は「お父さんにやっと会えるのね」と意気揚々。
    俺のオヤジのクソさを知らないからだ。
    ついに孫が生まれて、両家でショッピングへ行った。
    そこで妻子に逃げられた男が暴れていた。
    標的にされた俺の子。
    その時、子供のために死ぬなんてバカバカしいと言っていたクソオヤジが、俺の子供を守った。
    オヤジがいうには「孫はいんだよ」だそうだ。
    その一件から、クソオヤジは有名になり、カメラの仕事がちょこちょこ入った。
    孫にいろいろ買っ... 続きを読む

  • 表紙のネコさんに惹かれて借りた一冊。
    8編の短編集でどのお話にも死が関わってきますが、重くなくとても読みやすかった。
    「セイムタイム・ネクストイヤー」
    「バルタン最期の日」
    この2作品が好き。どちらも涙があふれました。
    重たくはないけれど、感情移入でき話に入り込みやすかった。悲しい話もあるけど読了後はどのお話も心がほっこりしました^^

  • ありそうでなさそうな設定を作り出すのがうまく、物語の中へすぐにひきこまれてしまう。バルタンの話が好き。

  • 短編集とは知らずに読んだけど、結構面白かったかな。たまに現実味のないのもあったけど、どれも人間の心の闇とかトラウマみたいなものにどう向き合っていくかが描かれていた。

  • 表題も含め、全部好き
    表紙もGood!!

  • タイトルに惹かれて読んだが、短編集と知らなかったのであまりにもあっさりしててちょっと残念。
    その他の話も私にはあまり響いてこなくて、何かイマイチだったな…と思いきや最後のバルタンに「は!?ザリガニ!?」と笑わされ、しかし終わりには泣かされたのでした。

  • ☆4
    「モノレールねこ」って何?て読みだして、その由来がわかった瞬間、大爆笑(*^_^*) 言いえて妙で、素晴らしい名前でした\(^o^)/
    題名の「モノレールねこ」を含む8編の短編集。

    「パズルの中央の犬」
    犬好きの私にとってはたまらなくいとおしくなるような、犬の存在がみんなのトラウマを取り去って、ハッピーエンドが良かった。
    「マイ・フーリッシュ・アンクル」
    何も出来ないダメダメ叔父さん、のひたすらピュアな恋心が切なかった。
    「シンデレラのお城」
    偽装結婚によって癒される2人の心。
    そしてそれが、又続いてしまう事が本当に幸せなのか?考えさせられました。
    「セイムタイム・ネクストイヤー」
    子供を失くして死にたい妻への、ホテルの素晴らしい贈り物。
    最後の「来年の、同じ日に」という言葉が暖かくて、感動。
    「ちょうちょう」
    最後の1葉に似た物語。
    「ポトスの樹」
    どうしようもないダメ親父の、ダメたる理由が納得出来た。
    最後に孫を助けるところが良かった。
    「バルタン最後の日」
    これだけは何か私にはよくわからなかった。

    「トオリヌケキンシ」のようなインパクトはないけど、みんな切なくてキュンとくるような素敵な短編集でした。

  • 二度目。
    2015.1.14

  • ザリガニでさえもかわいい。

  • 結構痛々しい話が多いんですが、読み終わった後は温かい気持ちになれました。
    私は『セイムタイム・ネクストイヤー』が一番好き。人の優しさが心に沁みます。

  • 色々な話しの短編集。それぞれ楽しめた。 2014.11.20

  • 優しくて少し切ない8つの短編集。
    日常の中の小さな謎が解けた時、じんわりと優しい気持ちになれるような話です。

  • 2014.4.15 読了

    単純にタイトルに惹かれて借りたんですが。

    タイトルの話を含めて、8話からなる
    短編集でした。

    なので、すぐ読めました。

    タイトルの話は、よかったはよかったけど、
    ねこの話かと思ってたわりに、
    ねこ そういう位置づけですか。。。

    他の話も それぞれに それなりによく、
    とくに 最後の話は ちょっとホロリとと
    きました。。。

  • 「いきもの」とのつきあい方ってなかなか難しい
    あまり溺愛しすぎても しんどいし
    かといって あまりにそっけないのも
    いかがなものか である

    その ほど良い ころあい
    関西弁でいえば
    「ええ加減」というのがあって
    そうですねぇ
    風呂の湯加減なぞの時に
    「あぁ ええ加減やなぁ」
    なんて使ったりする

    この小説に登場する
    それぞれの「いきもの(人も含めて)」
    との 関係が 実に素敵だ
    まさに「ええ加減」である

  • この方の小説は、オチに「結婚」「出産」が絡んでくるのが多いと感じられた。
    一番心に響いたのは『バルタン最期の日』

  • ポトスの樹とバルタンが特に良かった

  • 表紙が素敵。何てふてぶてしい猫さん。この人の本の表紙は優しい色彩の絵が多いけれど、それがまた物語に似合っている。

    生と死に関わる短編集。表題作の『モノレールねこ』は落としどころが少し物足りないかな、と思ったけれど、とにかくねこの存在にとても味がある。手紙のやりとりもとても面白い。他の短編も、いずれも「死」がずしりと重くのしかかる割に、全体としてユーモラス。人生、悲喜こもごも。
    『マイ・フーリッシュ・アンクル』の迷惑なおじさんといい、『ポトスの樹』の駄目親父といい、人物の描き方がお見事だ。主人公と一緒に苛々させられて、最後には心を動かされてしまう。『セイムタイム ネクストイヤー』は、人のひたむきさや優しさにじんわりした。一番展開が予想外だったのは『シンデレラの城』か。閉じないホラー、切ない。そして予想外に感動したのが『バルタン最期の日』――まさかザリガニに泣かされるとは、思わなかった。なんていいやつなんだ。
    いつかまた読みたいな、と思える一冊。

  • 初、加納 朋子。「日常の謎」を解くストーリーが特徴で表題作「モノレールねこ」全8編を収録。 デブねこの赤い首輪に挟んだ手紙で「タカキ」と文通をする。ある日から、タカキとの交流は途絶えたが…(モノレールねこ)・フリマで買った白いパズルの中に、犬の気配が…((パズルの中の犬)・留守番の中学生の私が家族をいっぺんに失った後の、父の弟ダメ叔父さんの二人暮らし…叔父さんは何故ダメ男に…(マイ・フーリッシュ・アンクル)・私と偽装結婚したミノさんは、死んだ婚約者がそばにいると信じていた(シンデレラのお城)
    ロクデナシのクソオヤジに苦しめられてきた俺に、新しい家族ができた(ポトスの樹)・春の温くぬかるむ池で、自慢の強力なハサミで突然目の前に現れた食べ物を挟んだ俺は……会社で、学校で、悩みを抱えた家族の姿を見守る。そして家族の留守に……(バルタン最期の日)。 お気に入りさんの感想の通り、最後の「バルタン最期の日」が、「家族」という絆を描く一番の感動作、あのバケツで俺を苦しめさせた例の石がそうか、そうなるのか……アバヨ。サヨナラだ。フータの涙がバルタンに感謝。

  • 生と死がからむ、切なくてほんわかする短編集。
    その心境をしらなければ、どうしてこのひとはこうなんだ!と
    怒ってしまいたくなるような、自分の思いをひた隠しにしてきた人たち。
    そんな人たちが本音でぶつかりわかりあう感動もの。

    感動させるために話の中に死を取り込んでる感じが少しする。
    でも、その死は無駄じゃないと思える作品だと思う。

  • 久しぶりに短編小説を読んだ気がするが、小説って良いものだな、ということを思い出させてくれた。O.Henryのような、ちょっと意外性のある筋書きも、いかにも短編小説的で面白かった。

  • 動物がかわいそう・・・。

  • 完全にタイトル・表紙借りです。だってこんな作品聞いたことないし作者も知らないし。
    単純にねこが好きだから、そして毎日モノレールを使っているから、という理由です。

    たまにこうやって適当に選ぶ本はいつも大体ハズレるんですけど(笑)
    でもこれは好印象でした。

    短編集です。
    ほんわかした雰囲気の中に残酷さが一滴落とされる、そんな感じの本だったかなーと思います。
    残酷さやシリアスさを見ると「げげ…!」って思うのですが、後味が悪くない。
    日常の中に非現実的なものをさらりと書き入れてるのも面白いですね。

    「モノレールねこ」
    「ポトスの樹」
    「バルタン最期の日」
    が良かったです。
    「バルタン」は、非人間目線(あえて何かはバラしませんw)が面白いです。

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