小学五年生

著者 :
  • 文藝春秋
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本棚登録 : 790
感想 : 132
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  • Amazon.co.jp ・本 (266ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163257709

作品紹介・あらすじ

十歳もしくは十一歳。男子。意外とおとなで、やっぱり子ども。人生で大事なものは、みんな、この季節にあった。笑顔と涙の少年物語、全17編。

感想・レビュー・書評

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  • ウケました 笑笑
    小学五年生男子のバカっぷりに大ウケしました 笑
    17の短編、主人公は全て違うのだけれど、一冊を通して季節が順に巡ってくるので、五年生になりたての少年から、もうすぐ六年生になる少年へと、成長も感じられるようでした。
    なぜウケたのか?
    ところどころで、ちょいちょい女子を意識するお話が出てきます。それがもう本当に面白くて!!!
    心も体も思春期の入り口の小学五年生男子の心の声がウケる 笑笑笑
    最終的には、こんなに女のことばかり考えている俺は変態なんだろうか?と心配しちゃってるし 笑
    大丈夫!君は健全な変態だよ!と声をかけてあげたい。
    しかし、それだけではない。そこはさすがの重松清さん。何度もホロリとさせられました。

    友だちや大人の気持ちを慮れるようになるお年頃、だけど自意識過剰にもなってくるお年頃。
    小学五年生男子を育てる親も、かつて小学五年生男子であった人も楽しめる一冊だと思います。

    • こっとんさん
      shukawabestさん、こんばんは。
      この年齢の男女の精神年齢の差は圧倒的‥‥確かにそうなのかもしれませんよね。
      でも裏を返せば、男の子...
      shukawabestさん、こんばんは。
      この年齢の男女の精神年齢の差は圧倒的‥‥確かにそうなのかもしれませんよね。
      でも裏を返せば、男の子は可愛いのです。母親から見ると、男の子は優しくて純粋で可愛いです!
      私は男の子しか育てたことはないのですが、両方育てたことのある友人は皆、男の子の方が可愛い❤︎と言ってます。
      そういう意味でも、ほっこりさせてもらえる作品でした。
      こちらこそ、これからもどうぞよろしくお願いします。
      2022/09/26
    • shukawabestさん
      僕は、母親や子を持つ親の立場ではないので実感がないのですが、「男の子は可愛い」のですね。たしかに、「雨やどり」、「もこちん」、「川湯にて」、...
      僕は、母親や子を持つ親の立場ではないので実感がないのですが、「男の子は可愛い」のですね。たしかに、「雨やどり」、「もこちん」、「川湯にて」、「どきどき」•••。ほっこりしますし、笑いが込み上げてきますよね。心の中が手に取るように分かるので。

      こっとんさんの本棚の中では、さてさてさんもレビューされていた「ある晴れた夏の朝」最近、図書館に行く時間がなくて予約流ししているこの本を読むことになると思います。ちょっと先になるかもしれませんが読み終えたら感想書こうと思います。
      2022/09/26
    • こっとんさん
      shukawabestさん、こんにちは。
      『ある晴れた夏の朝』とても良かったですよ!
      感想楽しみにしていますね♪
      shukawabestさん、こんにちは。
      『ある晴れた夏の朝』とても良かったですよ!
      感想楽しみにしていますね♪
      2022/09/27
  • さまざまな想いを持つ小学5年生男子たち。
    チョコが欲しくないと言いつつ、やっぱり気になる2月14日。
    委員長なんて面倒くさいと思いつつ、やっぱりやりたいと思う3学期。
    この年ならではの気恥ずかしさと甘酸っぱさがすごく可愛いと思いながら、でもちゃっかり共感しちゃう自分がいました。

  • 自身が小学五年生時を思い出し、懐かしく感じた。

    小学五年生といえば、身体的にも精神的にもがらりと変わり、これまで感じなかった遠慮や恥ずかしい、大人が使う裏表の感情も理解し感じてくるころだろう。ホルモンバランスや脳の発達によっていろんな考えや感情の変化に戸惑う時期である。
    大きな変化であるこの時期だからこそ大事なものが見えてくる。

  • 重松清さんは気になる作家ではありましたが今まで縁が無かったんですけども。

    主人公がタイトル通り小学五年生らしい短編集。主な読者層もその辺りを想定されているみたいですが大人が読んでも何の問題も無い優れた作品ばかりでした。

    淡い恋心と計算と大人の厭らしい事情が薄ら伝わる「葉桜」、気持ちとは裏腹の言葉しか掛けられないもどかしさがありつつ、気持ちが通じ合う結末が美しすぎる「おとうと」、偶然救った鯉のぼりが縁になり友情を再確認する「友だちの友だち」。

    まだこの三作しか読んでいませんが、重松さんの力量を知る事ができました。ファンならずとも子供時代の純な気持ちを思い返せる良作品集です。

  • ところどころ同じ表現が出ているのが少し気になった(「〜というのが、いい。」というものだが、一般的に小学五年生には低いとされる言語化能力を上手く表しているとも取れるな、とは感じた。「タオル」読みすぎた?)。
    1番好きなのは「カンダさん」。おねえちゃんとカンダさんの歳が自分に近いという要素が起因しているのかもしれない。良かったのは「バスに乗って」。親のどちらかがいない話は何作かある中で、これは両親がいる状態でどちらも頼りにできない少年の不安定さを表せていた。
    小学五年生という自分の感情の機微に気づき始める年齢設定は面白いが、それを書く筆者もそれに共感できる読者(私)も大人であるので、子供を難しいものとして捉えすぎているかも。物語作品としてはこの複雑さが無いと成立はしないが……。

  • 大人が読む本ではなかったかな

  • 小学5年生ってこんなにせつなかったかな。楽しいことたくさんあったけど、こんな感じだったのかもしれない。

  • 十歳もしくは十一歳の小学五年生の男の子が主人公の短編集。

    「そう!そう!」と懐かしむところもあれば
    「こんなに大人だったかな?」と思うところもあり
    自分が五年生のときは
    親や友達や好きな子や自分の周りを
    こんなふうに見てたのかなぁ~
    と昔を思い出しながら読みました。

  • 短編集。どれも小学五年生の「少年」が主人公になっている。
    揺れながら、怯えながら、愚直に世界に属していた年頃のひと時を切り取っている。
    小学五年生は、無邪気なお子さまから、大人へと一歩踏み出す年頃。世間というものに初めて気付いて、巻き込まれていくのも、この年頃からなのかもしれない。

  • 忘れてしまった感情と羨ましい感情が交錯する本。狭い世界で一生懸命生きてたなぁ。

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著者プロフィール

重松清
1963年岡山県生まれ。早稲田大学教育学部卒業。91年『ビフォア・ラン』でデビュー。99年『ナイフ』で坪田譲治文学賞、『エイジ』で山本周五郎賞、2001年『ビタミンF』で直木三十五賞、10年『十字架』で吉川英治文学賞を受賞。著書に『流星ワゴン』『疾走』『その日のまえに』『カシオペアの丘で』『とんび』『ステップ』『きみ去りしのち』『峠うどん物語』など多数。

「2023年 『カモナマイハウス』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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