- Amazon.co.jp ・本 (285ページ)
- / ISBN・EAN: 9784163263106
感想・レビュー・書評
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顔のパーツがテーマになっている。
最後のお話がとても面白かった。
乾ルカさんの作品だなという感じがした。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
今まで読んだ乾ルカ作品の中ではこれが一番好き。郷愁、哀別が美しく描かれている。
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タイトルの「夏光」を含む6話の少し不思議でかなり重いお話を集めた短編集。どれも目、口、耳、歯など身体の1パーツをテーマにしている。
作者·乾ルカのデビュー作らしい。これがデビュー作!!とびっくりするくらいの完成度、どの話も暗く悲しく重たいのに描写がとても美しくてグイグイひきこまれてしまう。 -
2016.7.20 読了
なんというか。。。
乾ルカ ワールド!でした。
短編集で、どの話も全く別の話なんですが、
どの話も なんというか。。。な読後感。
「夏光」は 切なかった。
てか、それを言うなら、どれもか??
この作者さん ほんと独特。
けど、嫌いじゃないです。。。 -
最初の話がほんとに悲しくて、胸が詰まった。
戦争は、敵国と自国はもちろんだけど、自国の中でも疎開先の人と疎開してくる人等、対相手を作って対立せざるを得ない悲しさ。 -
第一部 め・くち・みみ
◆夏光・・・哲彦が疎開先の村で仲良くなった喬史の顔の左側には大きなアザがあった。大人達はみな、そのアザは喬史の母親がスナメリの肉を食べてしまった祟りなのだと忌み嫌う。
◆夜鷹の朝・・・療養のために教授の口利きで桑田家にやってきた石黒。奥様と女中が迎えてくれたのだが、もう一人、石黒には14,5歳の愛くるしい少女の姿が見えたのだが・・・。
◆百焰(もものほむら)・・・自分とは違って皆から愛され、ちやほやされ、早くに嫁ぎ先も決まった妹のマチ。彼女が憎らしくてしょうがない私は、誰にも見つからないように蝋燭を灯し続ける。これを100本燃やし尽くすことができれば、彼女に厄を押し付けることができるのだ。
第二部 は・みみ・はな
◆は・・・友人の熊埜御堂(くまのみどう)に自宅に誘われた長谷川。目の前の鍋は確かにすごくおいしいのだが、なぜこんなに食べれば食べる程、飢餓感に襲われるのだろう?
◆Out of This World・・・タクが頭を傾けたり回したりすると、からりころりと音がする。マコトとアキヒコはなぜそんな音が鳴るのかわからない。父親仕込みのマジックなのか?でもそれにしたって、宙に浮いているのは―!?
◆風、檸檬、冬の終わり・・・末期がんに侵されている初枝さんのお世話をしている私は、彼女からする匂いで思い出すことがあった。かつて人身売買に関わっていた時に出会ったあの子のことを。
以上6編の短編集。表題作は第86回オール讀物新人賞受賞作。第一部は昔の時代、第二部は現代が舞台で、ノスタルジックな雰囲気漂うホラーが多い。
朱川湊人や恒川光太郎とちょっと雰囲気似てるかも。特にこれ!といった作品は無かったけれど、少し切なさが漂う「夜鷹の朝」や「百焰」は印象に残っている。