亜玖夢博士の経済入門

著者 :
  • 文藝春秋
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本棚登録 : 519
感想 : 87
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163265209

作品紹介・あらすじ

相談無料。地獄を見たら亜玖夢へ。経済のオモテもウラも知り尽くした著者がおくる極上の物語。読んで笑える、楽しく学べる、怖くて身につく1話1理論。

感想・レビュー・書評

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  • 図書館で借りた。これ、かなり面白い。

  • 担当:Hirakawa
    対象レベル:初級
    内容:
    第一講 行動経済学
    第二講 囚人のジレンマ
    第三講 ネットワーク経済学
    第四講 社会心理学
    第五講 ゲーデルの不完全性定理

    私はエンターテイメント的な側面を期待して読み楽しむことができたので★×5としたが、そういった側面を期待しない人にとっては評価は下がるかもしれない。

    カーネマンの行動経済学、ノイマンのゲーム理論、ワッツとストロガッツのネットワーク理論、チャルディーニの社会心理学、ゲーデルの不完全性定理について亜玖夢博士がシニカルな実例のもと面白く教えてくれる。

    「行動経済学」や「ゲーム理論」を扱った“入門書”は多いが、なんの知識もない人が興味を持ってスラスラ読めるレベルまで噛み砕き、かつ内容自体も十分に楽しめるので初学者でも必ず読みきることができるだろう。

    小説の舞台は新宿歌舞伎町の怪しい雑居ビルの一室で野外生活者や非社会的組織、外国人犯罪などを絡めて、グレーゾーンの経済についてわかりやすく解説してある 。

    サラ金、マルチ商法、自己破産、いじめ問題、風俗店などがその具体的な例となっている。 かなり面白かったためページ数も300ページ前後と読みやすく一日で読みきってしまった笑。

    本当によくこのようなストーリーを思いつくなぁと筆者には毎回脱帽させられる。

    本をあまり読まない人・経済学に興味を持てない人にぜひ読んでほしい一冊である。

  • わかりやすいのかもしれないけれど、ベースになってる話題が好みじゃなくて、2話目で読むのおしまい…

  • 一つ一つの展開が短編集の様でも実は話が繋がっている。突拍子もないストーリーだが、裏社会の経済原則が学べる。主人公達の性格も個性的に描かれており、エンタメと割り切って読んだ方が楽しめる。橘氏も気楽に書いた本の部類に位置付けているのだろう。

  • 帯裏
    新宿歌舞伎町裏の亜玖夢研究所
    異形の博士が学識のすべてを傾け
    社会の底辺を這う人の、相談、のります

    多重債務 カーネマンの行動経済学
    利権争い ノイマンのゲーム理論
    いじめ ワッツとストロガッツのネットワーク理論
    マルチ商法 チャルディーニの社会心理学
    自分探し ゲーデルの不完全性定理

  • 橘玲らしい一冊。

  • 笑ゥセールスマンを思い出した第一話からすっかり虜。心理学、世の中の仕組みの転落方面のからくりを眺めつつ、はまったら抜けられないよなーと冷や汗が。最終話の救いは大好き。個性的なキャラ、特にリンレイの存在が重い話をエンタメに昇華しているので、さくっと読めるのがまた素敵!

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  • 目次
    第1講 行動経済学
    第2講 囚人のジレンマ
    第3講 ネットワーク経済学
    第4講 社会心理学
    第5講 ゲーデルの不完全性定理

     章ごとに、いろいろな「お金」についての悩み事を持つ「困った人たち」が訪れる構造となっている。テンポ良く進むので楽しく読める。

     亜玖夢博士が、彼らを助けるための経済理論を披瀝し、それに則った行動を部下のリンレイが取るのだが、最終的には「笑ゥせぇるすまん」みたいになっている。

     ブラックが嫌いな人にはキツ過ぎるかもしれないが、そもそもお金にまつわる話なのだから暗い側面は知っておいて損はないと思う。

     

  • 経済の最新理論が怖い話で学べます。「相談無料。地獄を見たら亜玖夢へ」のチラシで訪れた相談者はその後どうなったのか?カーネマンの行動経済学、フォン・ノイマンのゲーム理論、ワッツとストロガッツのネットワーク理論、チャルディーニの社会心理学、ゲーデルの不完全性定理、どうだ!

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著者プロフィール

2002年、金融小説『マネーロンダリング』(幻冬舎文庫)でデビュー。著書に『お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方』(幻冬舎)、『日本の国家破産に備える資産防衛マニュアル』『橘玲の中国私論』(以上ダイヤモンド社)『「言ってはいけない? --残酷すぎる真実』(新潮新書)などがある。メルマガ『世の中の仕組みと人生のデザイン』配信など精力的に活動の場を広げている。

「2023年 『シンプルで合理的な人生設計』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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