ひかりの剣

著者 :
  • 文藝春秋
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本棚登録 : 1683
感想 : 238
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163272702

感想・レビュー・書評

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  • 登場する人物がつながっていくので とてもおもしろく読めます。
    今までの作品は社会に対してのメッセージ性が強かったのですが、今回は青春ものでした。
    メッセージ性はほとんど無かったのが、ちょっと物足りなかったですが、「医療費亡国論」、「医療崩壊」などの単語はでてきます。
    すごく読みやすい本で、2日で読んでしまいました。
    次の本が楽しみです。

  • ブラックペアン1988と同じ時代。
    主役はジェネラルルージュの速水とジーンワルツの清川。
    剣道のことはまーったく知らないけど、
    何だか場面は想像出来てしまう。
    もちろん剣道を知っていたらもっと面白いかもしれないけど、
    高階・速水・清川の三者三様のキャラクターだけで十分楽しめる。

    高階のひゅるりとしたつかみ所の無い所。
    速水の熱くて冷たくてクソ真面目でカッコいい所。俺様キャラの原点?!
    清川の体育会系とは程遠いヘラヘラ軽ーいノリ、だけど憎めない所。
    相容れないようで、徐々に交わって行くようで・・・・
    でもやっぱり三人は歩んでる道が違うんだな。

    どこかのレビューで書いてあったけど、
    もう桜宮に住んでいるみたいに、身内で起こる物語の感覚。
    だからコレだけを読む場合と評価は変わってしまうのかもしれないけど、
    過去も未来の現在も含めて、やっぱり面白いです。

  • 再読。速水と清川の学生時代。剣道大会優勝旗を巡る各校の戦い、速水と清川の成長、高階顧問の腹黒たぬき感が見処。

  • 爽やかで気持ちのいいお話。
    剣道をやっている若者たちの話だけど、
    剣道知らなくても楽しめます。
    バチスタシリーズ読んだ方には必読!!!

    高階教授のタヌキっぷりが凄い(^-^;)
    幼少期も見てみたい(笑)

  • 速水先生ファンは是非読みましょう。

  • ジェネラル・速水とジーンワルツの清川、二人が共に大学の剣道部に所属し、頂点をかけて争うスポーツ青春もの。時系列でいうと『ブラックペアン』と同時期。剣道は経験なくルールもあまり知らないのだが、詳しい人には緊張感や技や構えなど楽しめるのだろう。ところで、この話ほぼ100%剣道の話なので、設定として医大生である必要はある?とか思っちゃった(笑)ひかりや清川志朗は、その後の他のシリーズに登場するのだろうか。

  • ジェネラル・ルージュの速水晃一の学生時代の物語。彼の救急医としての基盤が出来上がる過程が、面白いほど明確に描かれていて、海堂氏のストーリーの組立て方の上手さにうなりました。
    また、他書でも活躍する面々も登場し、一部では「作者の趣味本」などと云われるものは感じず、読後は爽快感いっぱいでした。

  • 「ジェネラル・ルージュ」速水晃一と「ジーン・ワルツ」清川吾郎が医学生だった頃の、そんな二人が主役。

    今回の舞台は、1988年の医学部剣道大会「医鷲旗大会」−。それに青春を懸けた医学生達の姿を描いた青春小説。一部「ブラックペアン1988」と重なるので、世良くんと渡海先生がクロスオーバーしてチョロっと登場。

    年に一度、夏に行われる「医鷲旗大会」で、手にした者は外科の世界で大成すると言われている「医鷲旗」を巡り、
    東城大医学部剣道部の猛虎・速水晃一、帝華大医学部剣道部の伏龍・清川吾郎、剣の才能を持つ二人の男が、全存在をかけて戦う。

    面倒見が良く責任感が強いが故に「責任感」の鎖に縛られている速水と、自己主義が強く無責任だがあり余る才能を消化しきれず「才能」の呪いにかかっている清川の、面白いほど対称的な二人の戦い方がこの物語の見もののひとつ。そしてそんな二人の戦いの陰で糸を引くのが、帝華大から東城大佐伯外科に招聘された阿修羅・高階顧問。彼の操る糸により、速水と清川が如何に影響されてゆくか…高階が相反する彼等にどう対峙してゆくのか…

    これはこれで青春小説として読めるけれど、今までが現代医療にスポットを当てた小説だっただけに、少々物足りなさを感じるのは否めない。ただ、個人的に清川の弟・志郎が良かった。剣道の腕も勇猛果敢で確かなのに兄には後一歩及ばないし、兄の居る帝華大に入学出来る学力もない。兄に反感と対抗心を抱きながらも、必要以上に兄を意識するあまり青臭い感があったけれど、速水がある理由から主将代行を指名した頃からの成長ぶりが良かった。清川志郎のその後が気になる限り。

    この物語の20年後には、速水は「ジェネラル・ルージュ」の異名を取るに相応しくその名を馳せ、救命救急のエースにしてICU部長としてジェネエラルぶりを遺憾なく発揮してくれるし、清川は相変わらず軽妙洒脱で自己主義が強いが、帝華大学医学部産婦人科学教室准教授として頭も切れる一面を見せてくれる。ジェネラル速水は伝説をつくり、清川准教授はトップをゆく−。そんな二人の今後も楽しみでもあり、他の人物も何れ今後の作品でクロスオーバーして登場する事があるかも…。

  • 時代はブラックぺアンと同じ。
    腹黒タヌ……じゃない、高階先生が帝華大から東城大へと転勤してきたとき。
    メインとしてはジーン・ワルツの清川先生と我らがジェネラル・速水先生が大学生の時の話。
    今回は彼らの剣道部時代の話。
    まずは清川先生。
    あれ?こんなに怠けが全面に出ていましたっけ?プレイボーイな感じは素敵ですけど。「なんでもできる」人だからこそ、本気になれない。でも……と話は進んでいきます。
    春木としてはジーン・ワルツの時の方が好きかも。
    で、速水先生。
    もちろん授業はサボりです(笑)グッチーもね。真面目なのは島津ですもの。
    そんな素敵な彼だけど、こっちは清川に比べて生真面目。
    フェイクとか向かないタイプ。
    剣道に関してはね。授業とかでは、要領良さそうだけど。
    清川と速水を足して二で割った感じが良いと思う。
    今回は医療については触れていない作品です。
    でも楽しかったよ。
    キャラを知っている、かつ好きだってのはポイント高いよね。

  • 常に女性に慕われ側にいるけれど、ありがちな恋愛展開にならないのが海堂さんなのかもしれない。
    そして彼はそういう人物なんだろうな。
    こうしてしっかり必要なものを教えて貰えるのなら、部活もサークルも良いものなんだと思えるんだけどな…。
    これで彼らしっかり成績の方も確保してるから素晴らしいのよね。

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著者プロフィール

1961年千葉県生まれ。医師、作家。外科医・病理医としての経験を活かした医療現場のリアリティあふれる描写で現実社会に起こっている問題を衝くアクチュアルなフィクション作品を発表し続けている。作家としてのデビュー作『チーム・バチスタの栄光』(宝島社)をはじめ同シリーズは累計1千万部を超え、映像化作品多数。Ai(オートプシー・イメージング=死亡時画像診断)の概念提唱者で関連著作に『死因不明社会2018』(講談社)がある。近刊著に『北里柴三郎 よみがえる天才7』(ちくまプリマー新書) 、『コロナ黙示録』『コロナ狂騒録』(宝島社)、『奏鳴曲 北里と鷗外』(文藝春秋) 。

「2022年 『よみがえる天才8 森鷗外』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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