猫を抱いて象と泳ぐ

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著者 : 小川洋子
  • 文藝春秋 (2009年1月9日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163277509

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猫を抱いて象と泳ぐの感想・レビュー・書評

  • チェスのお話。
    読み終わるまで時間がかかったけど、美しいお話でした。
    人でチェスをする話はちょっとグロテスクな雰囲気で引いてしまったけど、そのことがあったから、エチュードでの生活がリトルアリョーヒンに幸せをもたらしたのかな。

  • 配置場所:摂枚普通図書
    請求記号:913.6||O
    資料ID:50900035

  • 小川洋子さんが描く人物は、ずっと綱渡りをしているみたいに不安定なことが多いと思う。でもどこか拘りがあってその一点だけは、ブレない人物。
    リトル・アリョーヒンも、もちろんそんな感じ。チェスだけはブレなく安定感があった…
    それでもって綺麗な文章に美しい物語。チェス盤を大事に思うチェスさしみたいに、本読みは本が好きだろうから、そのチェスに魅せられる心はわかる気がする。

    けど、どっしりと地に足のついた人物が好きな私は、こんな不安定な本は好かないかなぁ。
    たまに読むくらいで丁度良いです。

  • 11歳の身体でとまった小さなリトル・アリョーヒン。でも、彼の世界は宇宙を描く。

    漫画と比べて申し訳ないが、『ヒカルの碁』と共通するモチーフというか概念が多くてへぇーと思った。

  • いろいろな本を読む合間にふっと小川洋子さんの本を読みたくなります。
    そうやって読んでいくうちに、未読本が少なくなってきました。
    この本はチェスが題材なので、以前から敬遠していました。
    チェスに関しては全くの無知で、関心もあまりないから。
    でもそんな理由だけで読まないのはもったいないのではないだろうか、世間の人たちもチェス好きの人たちばかりではないだろうし。
    と一冊の本を読むのにそんなに逡巡する必要があるのかないのか・・・
    チェスの知識があれば、より楽しく読めるでしょうが無くても全然大丈夫、それを上回るストーリーにぐいぐい心をつかまれます。
    一言でいうならば、一人のチェスプレーヤーの生涯、でしょうか。
    小川さん特有の、ちょっと変わった少年が主人公です。生まれつきの不具合、珍しい体の特徴、ただひとつチェスに出会ったことだけが少年の幸せであり不幸でした。
    読後にいつも思うのですが、小川さんはどういった経緯でこういうシチュエーションを思いつかれるのでしょう。
    少年のことや、デパートの屋上の象のことや、壁に入り込んだ少女のこと等など・・・
    本作は全編を通して、悲しくて苦しいお話しでした。

  • 小川洋子さんの小説の中ではストーリーが幅広く動く作品だと思う。リトルアリョーヒンの世界に息を呑む。主人公はやはりどこか特殊で、独特な世界観は健在。リトルアリョーヒンの最期のところが好き。

  • 廃バスに住むマスターに幼いころからチェスの手ほどきを受け、名人となった「リトルアリョーヒン」人形の中に入って地底チェスクラブやチェス同好家の老人ホームで対戦を繰り広げる。僕はチェスのことはよくわからないが息詰まる試合の様子は伝わってくる。

  • (2009より転載)
    やっぱり文章がキレイ、心地良いですね。
    チェスの世界は全くわからないのですが、その美しさが伝わってきます。
    ちょっと脛毛は、うーーん、となってしまったけれど、
    マスターとのお話はステキでした。
    09.2.10〜2.17読了

  • 文体、少し村上春樹さんっぽいという印象。とらわれる恐怖。どこにも行けない閉塞感。越えられない壁。希望は? 幸せは?

  • とあるチェス少年の話。さまざまな人と出会いながら成長していく姿にほのぼのとしながらも、チェスの楽しさを教えられた。

  • 幻想的なチェスの話。
    チェスの升目の海を泳ぐような対局はとてもかっこいい!
    チェスに群がる人は様々で、喜び、愛し、悲しんでチェス棋士の伝記のような話
    でも伝記でなくてフィクションなのが面白いです。
    チェスの海に捕らわれているようで、楽しんでいて、登場人物みんな人生が窮屈なようで、まあいいかと思っていてそれが印象的でした。
    最初のバスの中での穏やかな日々がとても好きです。
    猫のポーンには再登場してもらいたかった・・・!

  • 不思議な雰囲気が漂うお話でした。
    チェスは全然わかりませんが、やってみたくなりました。
    美しい詩を思わせる棋譜って、どんなものなんだろうと思います。
    将棋とかにもあるのでしょうか。

  • まるで伝記を読んでるような錯覚。綺麗だけど妙にフワフワして心がざわめくような…不思議な話でした

  • チェスを愛した一人のお話。チェスは知らなかったけど、文章がすごくキレイで、やさしくて、読むと心が落ち着いた。静かに話が進んでいくけど、スッと心が入り込める。ラストはとてもせつなかったけど、じんわり胸があたたかくなった。

  • 退屈だったけど美しいお話でした。

  • 良い…好きです。

  • ま四角の中に64個のま四角。
    その中にまるで宇宙が広がってるよーな感じ。
    チェスって、美しくもそうでないようにも。
    指し手次第でどのようにもなるんだね。
    まるで絵画のよう。

    マスター、祖父母、弟、
    老婆令嬢、ミイラとのやりとり。
    全体がやわらかい雰囲気で包まれているようで、
    気持ちよかった。

    ミイラ!
    なんてかわいいネーミング!

  • 読み終えてしばらく、胸がいっぱいで動けなかった。
    好き!
    小川洋子作品は、上手いのだけど人物が皆何かの象徴を負った銅像のようだと思うことが多かった。
    しかしこの作品では、登場人物が皆生きている。
    おかしな人達なのに、血が流れている現実感がある。
    これがまた魅力的な人ばかりで、どの別れにも涙した。
    また、これまではイメージが散らばったまま終わる印象が強かったけれど、今作では執拗なくらいに同じところに収束していくのが心地良かった。
    幾つかの場面設定も見事。
    潔いラストもたまらない。
    これから何度も読み返したい作品。

  • 淡々とした文章のなかの、悲しげなメルヘンが素敵。令嬢と僕とのチェスを通じて、マスターが認められたシーンで泣いた。

  • チェスは分からないけど、なんとも美しい物語。文章も静かに流れ、優しさと哀愁に満ち、そしてちょっぴり不気味さも感じる。ポーンとかビショップとか、たかが駒の名前なのにとても美しい物体のように思えてくる。かつて、他の作品で麻雀の記述が多かった時は斜め読みだったのに、今回は紡がれる基盤の上の物語を一緒に追いたくなりました。マスターがバスの中からクレーンで引き出されるあたりはシュール。リトル・アリョーヒンの人生は、始まりは口が閉じていて、哀しくて、終わりは何てあっけない。お祖母ちゃんの布巾が印象的でした。

  • チェスが題材。人形の中での人生に違和感。必然性に乏しい。

  • 小川洋子著。
    チェスを題材にした小説。

  • リトル・アリョーヒンの友だちは一つの場所に囚われた者たちばかり。デパートから降りられなくなり一生を過ごした象のインディラ、壁の隙間で死んでしまった少女の幽霊ミイラ、太り過ぎてバスから出られなくなったマスター。そしてリトル・アリョーヒン自身もチェス盤の下に囚われている。けれど盤下から、広くて深いチェスの海に泳ぎだすことができる。薄暗い海の底にいるようで、息苦しく切ない、素敵な雰囲気の本でした。さすが小川洋子さんです。

  • 主人公はチェスバカで、まじめ人間。そして内向的な性格。でも、ほのかな恋愛感情がほんの少しあって、それがすごくよかった。主人公が思いを寄せる女性と文通している。それは単なる文通でない。手紙には文字はなく、チェスの棋譜をやりとりしているのだった。でも主人公はあるとき、棋譜でなくて本当の文字の手紙を書こうと考える。

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猫を抱いて象と泳ぐの作品紹介

伝説のチェスプレーヤー、リトル・アリョーヒンの密やかな奇跡。触れ合うことも、語り合うことさえできないのに…大切な人にそっと囁きかけたくなる物語です。

猫を抱いて象と泳ぐの文庫

猫を抱いて象と泳ぐのKindle版

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