架空の球を追う

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著者 : 森絵都
  • 文藝春秋 (2009年1月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (191ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163278308

架空の球を追うの感想・レビュー・書評

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  • 森絵都さんの短編集。どれも味があって良かったけれど私が一番好きなのはイギリスのオフィスが舞台の「ハチの巣退治」。やりとりがコミカルで笑っちゃう。「太陽のうた」は難民の生活について考えさせられる。表題作の「架空の球を追う」は懐かしい欽ちゃん走りといい、息子を見守る母親たちの様子といい、わかるわかると思いながら読んだ。

  • 短編集。
    短編11編。
    どれも「普段話していそうなこと」というところに惹かれる。ありそうな話題だから、人の話を盗み聞きしているような面白さがある。

  • これいいわー。
    短編集なんですが、どれもユーモアに溢れていて、くすっと笑わせた後に爽快感がある。

    お金目当てで御曹司とお見合いし、結婚目前まで行った婚前旅行で、自分がかなり無理をして相手に合わせていたのに気づいていたと言われ、もう終わりだと号泣する。

    しかし、御曹司が「実はうちの会社倒産寸前なんだ」と告白すると

    「あなたは気がついていたんでしょ、私の太股にある根性焼の痕。だてに修羅場くぐってきたわけじゃないわ。借金取りくらい屁のカッパよ」

    とさっぱりして答える。
    人生の転換点を見た気がします。

    ほかにもスッキリする物語ばかり。
    こういうの好きだわー。

  • 「私らは神様の気まぐれでちょっとばかり移動した。神様の吐息に吹かれてここに飛んできた。今いるここが、だから、私らの土地なんだ」(「太陽のうた」より)

    11編の短編集。
    様々な国、様々な国籍の女性たちのほんのひとかけらの日常。

    取り立ててどれが1番!とは言えないのだけれど、
    どのお話も余韻が残る。
    全体的に大きな出来事が起こる物語はほぼなく、
    静かな女性たちの心の移り変わりだったり、
    周りの移り変わりが丁寧で手に手を取るように心情が入ってきた。

    ちょうど、こんな心持ちだったから落ち着いて読めて良かったかな。

    【10/24読了・初読・市立図書館】

  • 11編の短編集。1作がどれもかなり短いので、寝る前に2作ずつくらい読むと楽しいかも。「架空の球を追う」「銀座か、あるいは新宿か」「チェリーブロッサム」「ハチの巣退治」「パパイヤと五家宝」「夏の森」「ドバイ@建設中」「あの角を過ぎたところに」「二人姉妹」「太陽のうた」「彼らが失ったものと失わなかったもの」。「パパイヤと五家宝」が一番記憶に残ったかな。ああ、そんなことあるよなーと共感。オシャレで読みやすかったが、ボリューム不足は感じました。

  • どうにもしっくりこない少年野球チームの練習風景。それを観察する主人公が耳にする、母親たちの会話・・・「架空の球を追う」

    ある程度〈大人の女性〉になった女4人が続ける、答えの出ないささやかな問答・・・「銀座か、あるいは新宿か」

    早咲きの桜が咲く川沿いの遊歩道。そこで繰り広げられる人間模様・・・「チェリーブロッサム」

    ボスの命令で、オフィスに巣食う蜂の巣を駆除する羽目になった部下たち。相談の上、何でも屋のジョーに依頼をする事にしたが・・・「ハチの巣退治」

    スーパーで見かけた優雅なマダム。彼女に即発され、高額食材を次々とかごにいれる主人公。しかし五家宝を手に取った時に魔法が解けて・・・「パパイヤと五家宝」

    自然に返すために買ったカブトムシ。そうだ、私はジユウホンポウな女になりたかったんだ・・・「夏の森」

    猫をかぶってつかまえた、禿げてカツラの婚約者。誘われた婚前旅行先のドバイでだって、抜け目なくうまくやれるはずだったのに・・・「ドバイ@建設中」

    偶然通りかかった道で、昔ひいきにしていた食堂がつぶれたことを知ったカップル。これまた偶然に、乗っていたタクシーの運転手は、その店の元従業員で・・・「あの角を過ぎたところに」

    妙に意識してすれ違う姉妹。その間に立ち、お互いから相談を受ける従姉だったが・・・「二人姉妹」

    難民キャンプを訪れる、うわべだけ善意で飾った人間の思惑をよそに、したたかに生きる人々の日々・・・「太陽のうた」

    バルセロナ空港内で起こったささやかな事故。ワインの瓶は割れてしまったが、・・・「彼らが失ったものと失わなかったもの」


    久々に読んだ、森さんの短編集11編。
    人間の持つ、善なる部分を信じたくなる読後感。
    どれも本当に何気ない一瞬を切り取ったお話なのだけれど、どれも妙に心に残りました。
    女性は特に共感できるんじゃないかな。
    私は「架空の~」の母たちの会話と、「銀座か~」の女4人の会話にうんうん頷いてしまいました。
    「ハチの巣~」も、何でも屋ジョーがなぜハチを全滅させる殺虫剤を使わないか・・・という会話をオフィスの部下たちと交わすあたりがなんともイカしているのでお気に入り。
    「あの角を~」は、ほのぼのした話かと思いきや、最後は落とし穴にはまった感じがしましたね~。
    「太陽のうた」では偽善者の姿と対比させて、難民キャンプに暮らす元女優のたくましさが描かれていて・・・、読んでいて力付けられました。楽じゃない暮らし。でも、だからってそれがなんだろう?明日にはまた太陽が昇り、大地を照らしてくれるのに。
    「彼らが~」は、日本人ならではの行動&物語ですね。たぶん私でも同じ行動をするだろうなぁ。それくらい日本人にとっては当たり前な出来事なのだけれど、それをこんな風に切り取ると、こんな印象的なお話になるんだ~とびっくりさせられました。
    なかなか粒よりの短編集でしたよ♪

  • 「パパイヤと五家宝」「彼らが失ったものと失わなかったもの」が良かった。

  • 短編が11.「銀座か,あるいは新宿か」でのガールズトークが面白かった.誰かが仕切る,誰かが突っ込まれる.男にはできない芸当だ.「ハチの巣退治」で登場するジョーが対応する社員たちに比較して,颯爽としているの良い.「二人姉妹」で真紀と有紀の心持が微妙でどのような展開になるのか期待していたが,UFOとは 意外だった.

  • ほっこりとするものから考えさせるものまで、色々な人生を切り取った短編集。
    一番好きなのは「ハチの巣退治」。掛け合いが面白く、ハチの巣ぐらいなんてことないさという気持ちになる。
    「パパイヤと五家宝」も凄くいい。五家宝がどんなのかわからなかったので検索してみると、とても美味しそうだった。でも、魔法がとけるのも納得できる。
    「二人姉妹」は、血のつながりってこんなもんだよなと思って、暖かい気持ちになった。
    「太陽のうた」で考えさせられたところを「彼らが失ったものと失わなかったもの」で綺麗に締める。こんな紳士になりたい。
    森絵都さんの作品をもっと読みたい。

  • 短編集です。
    本のタイトルとなっている一話目から「かなり期待できるな!」と思え、途中、まぁ低迷飛行などもありながら、最後の話で「ビシッ!」と決めてくれました。
    後味スッキリです!

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