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みんなの感想・レビュー・書評
「ゴミ屋敷」は、かつてない作風で意外。つづく「戦争日和」「夜のざわめき」も。締めの「世界の果て」は、いつもの暗さに妖しさがプラスした感じ。
ページをめくるたびに、くらりくらりとする。何もないところに舌を伸ばして、空気を味わう。そこには何もないはずなのに、感じる味はなんなのだろう。わからない。世界は混沌としていて暗く、絶望的で救いようがない。だから歩く。いつまでも。「混沌の先に光がある」と、私も信じているからだろうか。
破壊からの再生を書いた作品が際立つが、「ゴミ屋敷」など正直理解に苦しむ短編もある。それでも読んでしまうのは、全体を通して暗欝ではあるが、穏やかで一貫しているからだと思う。あとがきを読んでも、著者はこの先も同じようなトーンの小説を書いてくれるのだろうな、と妙な安心感を抱ける。中村さんは「こちら側」と「向こう側」の狭間で揺らぐ人間を書くのが本当に上手い。私もたまに持っていかれそうになるが、それも心地よい。「こちら側」に戻ってくるには本を閉じればいいと知っているから。
短編集です。二編だけ読了。また機会あったら借りてきます。
ゴミ屋敷はよく分からないけど笑いました。(12/1/7)
『世の中に明るく朗らかな小説だけしかなくなったら、それは絶望に似ているのではないか』(著者あとがきより)
初の短編もやっぱり、暗い。
のに救われるのです。
中村文則はまりすぎるよ。
光は、混沌のなかから生まれるんだよ。
表紙が格好よかったので手にとってみました。
独特の世界観でしたが、面白いかと言われたら疑問です。
「世界の果て」読み途中。これが多視点ものでわかりやすく読みやすいかなあ?えんえん居酒屋?のなかを歩くやつも好きだけど、なんといっても、わからない!わからないを楽しむ余裕というか、そういうまったりした?雰囲気でもないしなあ。どちらかというと「わかんないの?じゃあ読まなくていいよ」って言われてるような。
幽暗の世界に存在する脆弱な白さ。黒墨の絵に生まれる筆の亀裂に似ている。
混沌とした人間の繋がり、日常生活と非日常生活の無限のループ、変革しない世界に柔和になれた主人公。何も変わってないし、何も変わらない。おそらくこれは永遠に同じだと思う。しかし、接点のなかった場所や人間と意思伝達することで、眠っていた感情が徐々に動き始める。中村文則はそういった細かな感情表現を描くのが闌けている。
狂人が嘆く言葉も、目に映る景観に涙することも、消失したい殺意も・・・何故だろう、悲しいくらい共感できる。
この本全体から感じられる、淀んだような薄暗い雰囲気は、、、嫌いではありませんでした。この淀みに安心して浸っていられるような・・・浸ってはいけないような・・・
ほの暗さの快楽。若き「実存主義作家」の最新短篇小説集。
言い知れない暗さと心の中の闇を描いていて、読んでいると少し苦しくなります。
しかしかすかな光もありますし、作者自身最後に書いていますが…
我に返る必要なんてなかった。
このまま沈んでいけばいいだけだった。
ぐにゃりと世界が歪んで
闇に呑み込まれた。
…そんな、内に内にのめりこんでいく短篇集。
暗い。血だって流れる。剥き出しになる。
なのになんだか礼儀正しくて、清潔な描写。
悩みと云うより,こんな風にも自分を取り巻く周囲が見えるかも知れないということだろうか~「月の下の子供」:施設で育った僕は幽霊を見た記憶があり,学校で苛められ,思春期を迎えると性欲を充たそうと相手の喜ぶ言葉を使う様になり,不動産会社に就職した後も,幽霊の出るという部屋や一軒家に惹かれ,愛する者でなければ思念で焼くことはできないと覚った夜,増水した川に身を投げるが,水中から月を見て何とか生き延びてしま... 続きを読む »
うーん。
表題作がよかった。読み返しても悪くはないけど、高い評価をつける気にならないんだよな。何が悪いわけでもないんだけど。
短編集。いつもとちょっと違った雰囲気のが混じっていてちょっとびっくり。
これはこれで面白い。町田康とかそういう感じ。
この人の話の中の女の子が好きだ。主人公が女の子をただの穴としてしか考えていなくても、女の子自身はちゃんと個々の人間として描かれているのが面白い。
自分ではまともだと思っているつもりだけど明らかに壊れている(けれどギリギリでまともな)主人公たちと同様に。
中村さん初の短編集。
「ゴミ屋敷」がちょっと変わっていて面白かった!
とうとうときめいてしまいました。

一言で言うと暗かったです・・・。
どこに行きたいのかよくわからないまま、読み進めてしまったので、会った人も、行動も、意味のわからないまま、主人公の人となりもよく理解できないままで終わってしまった...





