悪の教典 上

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著者 : 貴志祐介
  • 文藝春秋 (2010年7月29日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (440ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163293806

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悪の教典 上の感想・レビュー・書評

  • 貴志祐介さんの講演を拝聴した。
    テーマは「エンタテイメントに残虐な表現は必要か」
    というもの。結論から言うなら「イエス」が、氏の意見である。

    フィクションであっても想像力や恐怖心をかりたてるような残虐な表現は良くない、という風潮がある。
    これらの作品が少年少女の心に悪影響を及ぼし、凶行へと駆り立てるのではないかという意見だ。

    これに対し氏は、呪術的な感覚でしかない、根拠のないものだと仰った。
    小さい頃によくやる「~~菌がうつるから触らないで」的な。

    また、理解しがたい動機で起きる犯罪に対し、分かりやすい
    原因として
    本やアニメをやり玉にあげることで安心したい心理なのだと。

    むしろフィクションによる刺激が軽度のストレスの発散になっている人もいる。
    娯楽が溢れている今の時代、刺激の少ないマイルドなものは
    あまり人々を惹きつけないそうだ。

    「僕らは途中でページを閉じられてそれで終わり、では困るのです」と。読み手を動揺させないと本を閉じられてしまうのだと。

    もちろん幼子を持つ親として、いかに「被害者」にも「加害者」にもさせないように、
    どう接していくか表現者としてどうあるか、とも思案しておられる。

    氏が自らに課しているルールに「完全犯罪が成立するようなトリックや技法は発表しない」というものがある。

    完全犯罪として描いてもそれはあくまで架空のもの、
    実現不可能なものにするということ。

    作品を模倣した犯罪者を誕生させたくないという、強い信念が
    あり、現に『青の炎』にも「この装置で実際に人は殺せません」と書かれている。
    (私はその箇所を見落としていたような…)

    作家になるにあたり、もっとも響いた言葉(本の一節だったはず)「思いやりは身近な人のためにとっておきましょう」を胸に、主人公を極限まで追い詰める氏である。

    決してサディストではないが「生」を描きたいがためにその対極の「死」に迫る。

    また「悪」を登場させることで、現実にある「悪」に免疫をつけるワクチン的役割も、フィクションにはあるのではないか。
    そう仰っておられた。
    (とは言え、映像で入ってくるものに関しては何でもOKとは言えないとも…)

    なるほど、無菌で育てられ、社会に出て初めて「悪」に出会ってしまったら…それはそれで恐ろしい気もする。

    かと言って、あまりに暴力的・猟奇的な方面に偏った本棚の持ち主であればちょっと警戒したくもなるのだけれど。


    会場で流されていた「悪の教典」予告編。
    気付けば上下巻買ってしまっていましたので(サブリミナル!?)
    感想は下巻に書きます。

  • 「黒い家」の大竹しのぶが頭脳明晰エリート男に
    変化して、冷静かつ沈着に学校でお仕事&殺戮を
    繰り返していくお話。

    “思考”VS“記憶”の対決なのかと思っていたけど…
    記憶がやられた…。←何だか残念だ。
    他、数人にフラグが立っている。

    どうなるんだ下巻。超・楽しみ。
    もう引き返せない。
    ほぼノンストップで上巻一気読み。
    貴志さんやっぱり好きだー。

    明日図書館休みで下巻は火曜日までおあずけ。
    待ち遠しい。
    やはり上下巻一緒に借りるべきだった。

    火曜日まで状況を整理して脳内整理。
    ツリーの機能がほしい。

  • 高校教師の蓮実は超人気者!
    生徒からはハスミンの愛称で信頼されまくり!!
    職員会議の厄介ごともハスミンの手にかかればあっという間にすべて解決!!!かわいい教え子には性的接触もしちゃう!!
    信頼されまくりティーチャーハスミン!!!!!


    超有能イングリッシュティーチャー・蓮実は目的を達成するの手段を選ばない。
    たとえ誰かの人生が狂おうが、死んでしまおうが、無実の罪を着せられようが、自分の身が無事ならかまわない。
    ハスミンは何人だって殺せる。
    自分の名誉を守るために。自分の欲望を満たすために。

    ハスミンは狂っている。倫理観も道徳心も何もない。

    完璧に犯行を隠しながらも、不審に思う生徒たちもいる。ハスミンは彼らをどう対処するのか。下巻へ続く。

    -------------------------------------------

    ありえないほど簡単に人を殺すハスミンがおかしいのは重々承知だけど、
    他の教員たちもだいぶおかしい。

    上巻だけで400ページ超。それでもすいすい読めた。
    気持ちいいくらいにハスミンが狂ってる。謎のかっこよさが後を引く。

  • 下らないことしか書きません書けません。

    ・蓮実怖すぎ
    ・「楓子」って名前可愛い
    ・「ゴン」でくっそわろた
    ・女に興味ないっていうか、性欲とかないと思ってたらそうでもないんですね!
    ・熊谷教諭の言葉を歪んで受けとるハスミンマジハスミン
    ・言葉攻めとか時々俗語が入るのが面白い
    ・ラスボスかと思ってた釣井教諭がまさかの上巻でログアウトで戸惑いが隠せない
    ・校長先生の演説力入りすぎて引いた
    ・下巻でどうなるのかさっぱりわからん!!

  • 最初、本の厚さにびっくり。読み進むうちに意外な展開にびっくり。上が終わるとただちに下を読まずにはいられなかった。
    作者の構想力に脱帽。

  • (「BOOK」データベースより)
    うちの学校には、怪物がいる。学校という閉鎖空間に放たれた殺人鬼は高いIQと好青年の貌を持っていた。

    分厚いし上下巻なのでちょっと躊躇したけど、ちょっと前のこのミス1位でラジオでも紹介されてたので読んだ。
    テンポよく読める。

    学年の問題児どもを一手に引き受けた彼は、問題児を引き受ける代わりに、自分の好きな生徒を指名させてもらうようにした。
    (実際の学校でもこんなことしてるってどっかで聞いたことある)
    それは全て、自分の王国を築き上げるためのものだった。

    何でも要領よくこなし人望も厚く、何一つ欠点のない教諭だが、ただ一つ欠けているものがあった。それは共感覚。

    自分の目の前に立ちふさがるものを、躊躇することなく排除する蓮実教諭。
    そしてその狂想は一点の迷いもなく実行され、下巻へと続く。

  • お化け屋敷みたいなワッ!ていう怖さじゃなくて、じわじわ怖い。ちょこちょこコメディ要素があって飽きずに読めます。
    ハスミンの、事実だけど余計なことは言わずに、相手に合わせるしゃべり方が大好きです(笑)
    犯人側から見るミステリーって結構面白いなと思いました。
    とりあえず下巻も期待です。

  • 高校で一番人気があり信頼感のある教師が・・・
    かなりの長編だがドキドキしながら、引き込まれ
    あっという間に読んでしまう。
    恐ろしい。

  • こわいのに、続きが気になって読むのをやめられない。

  • 猫山先生のその後が知りたいんですが

  • タイトルや表紙の絵のおどろどろしさから、宗教ものなのかなと思っていたが、意外にも平和な学園ものとして、進んでいく。
    なんの前知識もなかったので、これはこれで読みやすく面白かったのだが、途中から話の筋が変わっていく。
    主人公蓮見が、次第にその悪党ぶりを発揮しだす。
    それが、だんだんと凶悪度を増していく。
    話が分かりやすく、読みやすいにもかかわらず、展開が全く読めないので、どんどん引き込まれていく。
    あまりにも、分厚い本なので読み切れるかが心配だったが、あっという間に読み切ってしまった。
    完全にはまった。

  • 心理や科学の要素もあって読み応えがあった。人が感情を失い、殺人をも厭ずに効率を求めるとこうゆう姿になるのかと思った。


    世の中の均衡のギリギリのところを保っているのは、人の持つ『感情』なのかもしれない。

  • 悪について、勉強になりました。
    上巻、ハスミンがあまりにも悪すぎてなんだか笑えてくる。。
    下巻、もうめちゃくちゃすぎて、これまた。
    保健室のお姉さんと心理カウンセラーのお姉さんはどうなったんだろう。。と変なところが気になります。

  • 書店で並べられた時は、興味はあったが厚みに躊躇。そんな折に目にした映画の予告。どんなスプラッタかと敬遠。それでも好評番が気になり…ページを捲る手が止められず、一気に読破!

  • おもしろい、という表現方法が正しいかどうかわからないが、上巻は相当おもしろかった!ハスミンの都合がいいように、美弥を、蓼沼を、水落聡子を誘導していくさまが良かった。

    ジャージーを足枷にするのが得意技とか、蓮見少年のモットーは人殺しをしてから穴を掘るなとか、脂っぽい男だからよく燃えたとか…ちょいちょい笑わされた。

    先が気になってしょうがないので、下巻突入。

  • この本が出版された当初は、なんだか不気味な感じだし、ちょっとあらすじを読んでみてもなんだか後味が悪いんじゃないかなぁ~と思って読んでませんでした(苦笑)しかし、映画化されて映像を見た人から、結構面白かったよという声を聞き、「映画化されるほど内容が良かったのかしら?」と反省して、図書館で借りて読んでみました。で、結果面白い!というか、この主人公のハスミンこと、蓮実先生の人物形成はどのようにされてきたんだろうって、本を読み進むうちに気になり始め、きっとものすごい虐待を受けてしまったんだろうか?なんてありきたりな想像をしていたら、とんでもなくって(苦笑)。一気に上巻を読み上げてしまいました!!これからの展開がものすごく楽しみです♪

  •  サイコホラーと書いてあったのでホラーに分類。

     蓮実がこわい。こわいけど、有能でかっこいいと思ってしまう。ただ、その犯行動機が自分勝手で幼稚な気はする。彼の犯行についても、えっ電車って防犯カメラとかついてないんだっけ? とか、目撃者いたらどうすんの? とか、気にし出すとキリがないので諦めよう。
     この学校ろくでもない教師ばっかりですね!! 猫山先生はもう活躍しないのかしら。

     映画は伊藤英明かあ、似合いそうだなあ。見てみたい。
     さてこれからどうなるのだろう。下巻へ続く!

    【メモ】
    ・Lotus eater = 安逸を貪る人
    ・ウェルテル効果

  • おもしろい!!

    前半、淡々と書かれてるなかに
    静かな狂気があって

    ハスミンの裏の貌が悪すぎて潔い!!
    こんな絶対の悪に対してどう向かっていくのか
    後半がすごく気になる。

    結構分厚いけど、あきがこないからさくさく読めます!!

  • いっぱい伏線らしきものが散らばったまま、ほったらかし…。

  • 物語は教師の仮面を被ったシリアルキラー蓮見を視点ですすめられていく。冷徹で計算し尽くして殺人は行われていく・・・わけではなく、ほぼ行き当たりばったり。本人はうまく隠蔽したつもりではあるが、何か不都合があるとあまり意味なく犯行を行うので、読んでいる方は杜撰だなぁとしか思うしかない。同じ悪党を扱った福本伸行の『銀と金』で銀二が「憎いと思っても殺すな、殺す奴は世界が閉じていく」というセリフを言っていたがまさにその通り。物語クライマックスのあたりではもう意味がわからない。木を隠すには森の中ってそんなわけないだろが。木と人は違うのに・・・

  • 久々のハードブック。

    ちょっと思っていた内容とは違いましたが止まらず1日で読み切っちゃいました。

    下はなかなかのバイオレンスさらしいので楽しみ。

  • 上巻の方が主人公の狂い方が静かで素敵だった。下巻は個人的にはあんまり好きではなかった。他の作品も読んでみたい。

    主人公が殺人に快楽を覚える殺人鬼というわけでなく自分の目的達成のための単なる手段の一つとしてしか見なしていないのが逆にすごく怖かった

  • 次のページが気になるという意味では最高のエンタティメントではなかろうか。
    面白いです。

  • 映画化になると知って読んでみた。
    これをどう映像にするのだろう?
    主人公のまわりで次々と人が死んでいく....不自然すぎるほど....
    そんなアホな、と思いつつ続きが気になり時間があれば読み進めていた。
    あぁ、、早く下巻が読みたいッ!!

  • 伊藤英明が主役で映画化されるということで読んでみた。ぶ厚いから時間がかかるかなと思っていたが、知っている地名がたくさん出てくるし何よりもテンポがいいのでサクサク一日で読んでしまった。こんな教育者ありえない、いるわけないと思いながらも怖いものみたさで先が気になってしまう。下巻にいきますか。カラスもポイント。

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悪の教典 上の作品紹介

学校という閉鎖空間に放たれた殺人鬼は高いIQと好青年の貌を持っていた。ピカレスクロマンの輝きを秘めた戦慄のサイコホラー。

悪の教典 上のKindle版

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