妖談

  • 57人登録
  • 3.44評価
    • (4)
    • (8)
    • (10)
    • (1)
    • (2)
  • 12レビュー
著者 : 車谷長吉
  • 文藝春秋 (2010年9月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (227ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163295909

妖談の感想・レビュー・書評

並び替え:

表示形式:

表示件数:

  • 車谷さんは虚実織り交ぜ、その境目をぼやかすのが上手い作家さんなので、
    全編私小説のような気もするし、創作をそう見せかけているような気もする。
    どの話も自身の業火に悶え苦しむ人間たちが、大空を仰ぐ事なく、
    鍋の底のような狭い世界で蠢いていた。
    重苦しいものばかりだが、似たような話をここまで繰り返されると、
    愚かで滑稽な人間に、なんだかおかしみが湧いてくる。
    突然の訃報に接し、作品を読みながら故人を偲んだ。
    この方にしか見えないこの世界をまだまだ書いてほしかった。

  • 短編集。ひとつ4~10ページ前後。何れも主人公は著者本人を思い浮かべる男が主人公。飾磨の話、大学での話し、会社員時代、浮浪一歩手前の生活をしていた時代。焦点が当たっている時代は違えど、文学や自身の生き方に対する覚悟が通底していて、それが心地よい。
    難しいことをやさしく書く人だと思う。

  • 「この世で人の欲ほど怖いものはない」あさましき“業”に憑かれた人々を描く掌篇小説集。(帯)

  • まぐわいが好きな人がたくさん登場します。

  • 装丁が百鬼夜行なので、妖かし物かと思ったら違った。数ページの短編が34話盛り込まれた1冊。人の欲に関わる話とはいえ似た話が多く読み応えはあまりなかった。

  • 「妖談」というタイトルから、おどろおどろしい妖怪変化でも出てくるのかと思いきや、もっと怖い人間の話だった。
    車谷さんの人生が映し出されていると感じても仕方がない気がします。
    「赤目四十八瀧心中未遂」の映画でも人間の行き着くところは、居場所はどこなのだという問いかけをされ、現実に目をつぶって生きている人間の恐怖を知ったような思いだったが、この「妖談」も居場所を探している人間の性や業といったもに囲まれた怖さを教えられたよう。
    「車谷長吉」は「くるまやちょうきち」だと思っていたら「くるまたにながきち」だそうで私の無知に乾杯。

  • 自伝的小説。
    不快に思う人も割といるんではないかなという感じ。イライラするというか。
    同じエピソードを何度か書いたり、エロ路線だったり、変態路線だったり。これはこの人の作風なのだろうな、と思えば納得いくような。
    湿度の高い夕暮れにゆくあてなく歩き回っている、そんな印象の短編集。

  • のっけからの一文にのけぞった。ぐいぐい引き込まれる。
    一篇はとても短い掌編なのだが、執拗に重なるちょっとした事柄に、おぞましい人間共が蠢く出口の無い迷路を彷徨っている感覚に陥った。
    もしもあの時、ばかりが頭に浮かび、分岐点から派生する経過としてだけれども物語の結果に様々な余韻を残す。
    とりあえず噴いた、噴出した。
    楽しいね人間って。

  • 繰り返し繰り返し出てくる同じ様なエピソードに、
    デジャヴのような 不思議な感覚が湧いてくる。

  • いつものお話で、重複する部分が有るのは困りものですが、このリアリティと毒は貴重です。(>_<)

全12件中 1 - 10件を表示

車谷長吉の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

妖談はこんな本です

妖談を本棚に「読み終わった」で登録しているひと

妖談の作品紹介

「この世で人の欲ほど怖いものはない」あさましき"業"に憑かれた人々を描く掌篇小説集。

ツイートする