患者よ、がんと闘うな

著者 :
  • 文藝春秋
3.19
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本棚登録 : 73
感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (245ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163514604

作品紹介・あらすじ

手術は無用。抗がん剤治療の90%は無意味。がん検診は無駄。「がん常識」を一変させる革命書。第57回文芸春秋読者賞受賞。本書は、こうすればがんが治るだとか、がん治療に明るい未来があるのだと語るものではありません。むしろ、がんは今後も治るようにはならないだろうことを説くものです。…しかし、がんに対する不安や恐怖が、がんの本質や性質に関する無知や誤解にもとづいていたのだとしたら、新たな知識や視点を得ることによって、不安や恐怖はむしろ解消されるのではないでしょうか。

感想・レビュー・書評

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  • 近藤先生も何かを覚悟して書かれているのだなあと。

    2016.8.2.

  • ずっときになっていた本。がんによる死ではなく、無効な治療によって死に至ることがあまりにも多く隠されてきたことが問題。日本は手術偏重だが初期のガンでも本当のがんはとっくに転移しており、手術の後遺症が余計に大変なだけ。抗がん剤は有効な1割のがんを除き、他は意味がない。副作用の分だけデメリット。手術より放射線治療を選択したほうが良い場合も多くある。線量は問題。下手な治療をするより何もしない方が苦しまずに寿命を全うできるという。がんもどきはそもそも大きくならないかゆっくり。本当のがんは治療効果があまりなし。自然に死にましょうということか。
    ある意味わかる話。もう少し関連図書を読みたい。

  • ●:引用 →・無印:感想

    陰謀論(がん治療の権威が俺の理論を認めないのは、認めてしまうとおまんまの食い上げになってしまうからだ)と手前味噌(専門書でないせいか、著者の主張するデータが少ない)。がんになっても治療しない。治らないと諦めて、もっと違うことに力をいれようってこと。「なるほど」と頷くものの、本当?と疑いも。

    ●がんへの恐怖に話を戻しましょう。これまでみてきたように、がんにかかると痛む、苦しみのうちに死ぬ、という通念には、どうも誤りがあるようです。 →「 大往生したけりゃ医療とかかわるな」にも老年期のがんは痛まないとあった。確かに、父の胃がんも痛まなかった。

  •  
    ── 近藤 誠《患者よ、がんと闘うな 19960330 文芸春秋》
    http://booklog.jp/users/awalibrary/archives/1/4163514600
     
     Kondou, Makoto 医師 19481024 東京 20220813 75 /
     
    …… 独自の主張でがん医療の在り方に一石を投じた近藤さんは、慶応
    大学医学部を卒業後、慶応大学病院でがんの放射線治療を行い、乳がん
    の治療で乳房全体を手術で切除することが多かった1980年代に、乳房を
    温存する治療法を提唱しました。
     
     その後に出版された著書『患者よ、がんと闘うな』はベストセラーに
    なり、独自の主張でがん医療の在り方に一石を投じることとなりました。
     
     一方で、近藤さんの抗がん剤治療などに対するスタンスには、がんの
    専門医から科学的な根拠に基づいていないなどという批判が多く出され
    ていました。
     
     関係者によりますと、出勤途中に突然体調を崩し、搬送された都内の
    病院で虚血性心不全のため、亡くなりました。
    https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220814/k10013770761000.html
     
    (20121016)
     

  • かねてからがん検診には抵抗があったが、この本を読んでからいっそうその思いが強くなった。
    年に一度の健康診断で撮る肺のレントゲンは、義務付けられているので仕方がないとしても、オプションの胃がん検診(バリウム)は、今まで一度もやったことがないし、乳がん検診でもマンモグラフィーだけはキョヒってきた。
    やたらと放射線を浴びたくないと思っていたが、やはり医療被曝は否定できないものらしいから。
    これを読んで自分の選択が正しかったと思えた。

    これだけ医学が発達してきたとはいえ、近藤氏のいう「がんもどき」は別として、本物のガンはやはり不治の病に変わりはないのだというのも実感させられる。
    検査の段階で「がん」か「がんもどき」であるか判別できれば、無駄に臓器を失くしたり抗がん剤による苦しみもかなり減るのではと思うのだが・・・

  • 著者のいうことがウソまたは暴論なら、もっともっと反論反撃があったでしょうに、著者本人が編集にかかわった『「がんと闘うな」論争集―患者・医者関係を見直すために』 (メディカルトリビューンブックス)があるだけで、真っ向反論本が見受けられません。
    これだけ話題になった本なのだから、反論本が出れば売れたでしょう。なのに『「買ってはいけない」は買ってはいけない』 (夏目BOOKLET)のような、タイトルからそれとわかる反駁本が出ないってことは、「がんと闘うな」に真実があるってことだろうと思います。

  • ⑨1/16

  • 医は、死を克服するものではなく、死と共生させるもの。自分で調べ、判断することも大事です。

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著者プロフィール

1948年、東京都生まれ。医師。「近藤誠がん研究所」所長。
73年、慶應義塾大学医学部卒業後、同医学部放射線科に入局、79~80年、アメリカへ留学。83年から、同放射線科講師を務める。96年に刊行した『患者よ、がんと闘うな』(文藝春秋)で抗がん剤の副作用問題を初めて指摘し、医療の常識を変える。2012年、第60回菊池寛賞を受賞。13年、東京・渋谷に「近藤誠がん研究所・セカンドオピニオン外来」を開設。14年、慶應義塾大学を定年退職。
ミリオンセラーとなった『医者に殺されない47の心得』(アスコム)ほか、『「健康不安」に殺されるな』『「副作用死」ゼロの真実』『コロナのウソとワクチンの真実』(和田秀樹氏との共著)『新型コロナとワクチンのひみつ』(以上ビジネス社)、『最新 やってはいけない! 健診事典』(講談社)、『医者が言わないこと』(毎日新聞出版)、『どうせ死ぬなら自宅がいい』(エクスナレッジ)など著書多数。
2022年8月13日逝去。

「2023年 『医者に殺されるなー僕が最後まで闘い続けた"医療不信"の正体」(仮)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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