人生は五十一から

著者 :
  • 文藝春秋
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本棚登録 : 19
感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (257ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163552903

作品紹介・あらすじ

これが横丁居住者の生活と意見です。「週刊文春」の人気コラムが、単行本になりました。怒り・笑い-政治からエンタテインメントまで、本音が炸裂。

感想・レビュー・書評

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  • 軽いなあ、と思う。いい意味でも悪い意味でも。タイトルは人生の達人然とした貫禄を感じさせるが、しかしこの著者は感受性においてフレッシュさを保ち続けているようで、「現役」のスタンスから物申してみせる。「恥語」として「フェティッシュ」という言葉を槍玉に挙げるが、しかしこの著者はあらゆる物事に置いて細部に淫し、細部からマクロな真理へと至ろうと試みる。そのスタンスはやはり「フェティッシュ」としか呼びようがないもの(「神は細部に宿る」、か?)。そのこだわりや偏愛は「おたく」的であるとも言えるが、侮れない鋭い眼の人物だ

  • 言ってはいけないけど「●害」と言われても
    正直文句は言えないように思えます。
    あからさまなマウンティングをうかがわせる
    コラムを書いている時点で残念ですね。
    (そのくせ性的な目で見るんだったらそんなもの書くなよ)

    ただし、ほとんどあーあなものが多い中にも
    分かる、と言えるものはあるのは事実です。
    ある少年犯罪でKYな発言をした
    ある人がやらかしたもの。

    自己中心的なのがアダになって
    結局退職を余儀なくされましたね。
    その場所に行くなとは言いませんが
    時期を考えないと…

    あとはあの一大イベントに関して。
    私も非国民扱いされるでしょうね。
    適度にしか見ないし、熱狂的にはならない。
    楽しめる人が楽しめばいいのでは、と。

    変わらない部分があるのは大事だけど
    それをどうすればいいかという建設的な
    意見がない以上、残念でしかないということ。

  • どうもこの人の名前は、ぜんぜん違う人物が頭に刷り込まれているようで、混乱して困るのだが、それはおいといて、面白いエッセイだった。1998年に書かれたもので、少し時間が経ちすぎているが、それを差し引いても。最初の方で、50歳を迎え、さらに60歳を迎えたときの体験が綴られているが、自分の体験と(まだ60にはなっていないが)照らして、興味深かった。後半から、映画、演劇の世界の話ばかりになってくる。そこらへんは、時代背景が違うこともあり、拾い読みになった。

  • 流れるような文体はすらすら読ます。しかも論理がしっかりしていて、判りやすい。でも、なんだかな、永六輔とかに通じる「古いもの贔屓、新しいもの嫌い」があまりにも露骨で鼻に付く。社会的な発言も各所に見られるが、横町のもうろくじじいのように噛みついて、フォローも代案もなく、さっさと次に行ってしまう。好きだからこそこのへんしっかりして欲しい。悲しくなったりすらしてしまう。

  • もしかしてオヨヨシリーズの著者??と思ってググったら当たりだった。そうだったのか。懐かしい人に出会った感じ。

  • 小林信彦「人生は五十一から」は例によって映画、テレビ、落語、お笑い、世相、と多岐にわたった話題を俎上にのせたコラム集。
    本人の弁を借りれば、「横丁居住者の生活と意見」となります。
    古今亭志ん生のこと、喜劇人ベストテン、そして黒澤明の話などが面白かった。
    ちなみに小林信彦があげた喜劇人ベストテンは
    榎本健一(エノケン)、古川緑波(ロッパ)、横山エンタツ、益田喜頓、森繁久弥、三木のり平、フランキー堺、植木等、藤山寛美、渥美清、そして(別格)として笠置シズ子、高勢實乗(たかせみのる)の2人。
    かなり世代の違いを感じる人選です。
    森繁久弥、三木のり平、フランキー堺、植木等、藤山寛美、渥美清までは異論がないが、後は古い人ばかり。遺されたわずかな映像で知っているだけで、正直いってほとんどその全盛期を知らない人ばかりです。
    なので反対の仕様がない。
    機会があればいつか、ためしに私なりのベストテンを考えてみたいと思いました。

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著者プロフィール

小林信彦 昭和7(1932)年、東京生れ。早稲田大学文学部英文科卒業。翻訳雑誌編集長から作家になる。昭和48(1973)年、「日本の喜劇人」で芸術選奨新人賞受賞。平成18(2006)年、「うらなり」で第54回菊池寛賞受賞。

「2019年 『大統領の密使/大統領の晩餐』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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