少年Aこの子を生んで: 父と母悔恨の手記

著者 :
  • 文藝春秋
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感想 : 52
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  • Amazon.co.jp ・本 (261ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163553900

感想・レビュー・書評

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  • 前から読みたいと思っていた事件の本だったがようやく読むことができた。
    ある程度予想はしていたけれど、犯人の両親の手記をそのまま編集したものなので事件の真相についてはよくわからない。犯人の精神鑑定では少年は母親から虐待を受けていたとあり母親はそんなつもりはなかったと言っているが、たぶん両方本当だろう。厳しい躾と虐待の明確な区分けなんて実際の難しいと思う。同じことをやってたって、子供が精神的に上手く成長できれば躾だし、その結果精神的に歪んでしまえば虐待と評価されてしまうことだろうと思う。また、少年の行動には犯行に結びつく兆候が有ったのに両親はそれを見逃したという評価もあるようだが、それも結果論だと思う。子供時代もっと残虐非道を繰り返していたけど、大事件もおこさずそこそこマトモな大人になったなんて事例はいくらでもあると思う。間違った育てられ方をしたため犯罪を犯してしまった、なんてのもあるだろうけれど、そこまでひどい育てられ方じゃないのに、何でこんな人間ができてしまったのか?この事件はそちらのケースだと思う。昨今は脳科学の発展が著しく、いろいろなことがわかるようになってきたけれど、精神面・心理面の問題の発見や解決方法も早くわかるようになって欲しいと思う。

  • 子育てに正誤も何もないが、個人的にAに同情する部分も多々ある。度々Aが問題を起こした話があるが、すべてのAの言い分を「言い訳」と書いてある。この時点で駄目じゃん!て思う。それにAVを見つけた時何故そっとしてやらないんろう。父親はまだマシだが、全体的に無神経さが感じ取れ最後の方腹が立ってきた。本人任せにも程がある。世界を広げてあげる努力がない。絵本を読ませただろうか? そもそも引用されてる精神鑑定書には異常疾患無しだが、明らかにAはボーダー(サイコパス)でしょう。そこに躾も何もない。

  • 2015/07/09【古】108円

  • 一見言い訳のように見える母親の「気付かなかった」「わからなかった」という言葉。本当に気付かなかったのかもしれないが、深く考えないようにしていたのだろう。

  • 図書館で目について借りる。

    前からこの本が図書館にあったのは
    知っていたのだが、
    今更読もうと思ったのは、
    マンガ「アイシテル」を読んだことが
    大きい。

    「A」は、母への愛情を渇望しており、
    母の期待を言外に察知して、
    母のどおりの子どもになろうと
    努力していたのではないか、
    と思われる記述が、母の手記から
    かいま見られる。

    そしてそのことに
    母自身は気づいておらず、自分の期待どおりの
    ことを(自分が強制したわけではないのに)、
    子どもが行う(たとえば、習い事等)を
    単純にうれしがっている記述に
    違和感を感じた。

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