ナツコ 沖縄密貿易の女王

著者 :
  • 文藝春秋
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本棚登録 : 55
感想 : 13
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  • Amazon.co.jp ・本 (405ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163669205

作品紹介・あらすじ

沖縄がいちばん熱くていちばん苦しかった時代に夢と勇気を与えてくれた。だから、ありがとう、ナツコ。

感想・レビュー・書評

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  • すごく綿密な取材がしてあるものの、記録に残る性質のイシューではないからか、ナツコの実際に生身で迫れている実感が得られませんでした。

     特に、どうしてナツコは男性陣を従えられるだけのリーダーシップを発揮できたのか、なぜ人々をひきつけられるだけの魅力があったのかなどは、詳らかなイメージがありませんでした。

     近代沖縄史としてはたいへん面白いと思います。

  • 痛快な冒険活劇としても一級。
    そして、事実は小説よりも奇なり。
    関取並みの大漢が揃いも揃って、小柄で痩せた、中学生みたいな女性に頭が上がらなかった、というのが、ほとんどマンガだが史実と言うのがよい。
    彼女が早逝した後、誰も彼女の商売を継げなかった、と言うのも、出来すぎな話。
    混乱している時代には同時代人にはわからないかもしれないけど、どこかにこういう人がいるものなのかもしれませんね。

  • 読了。前から読みたかった一冊。沖縄の歴史と現実に夜更かしして一気読み。面白かった。

  • この人凄いけど 本人何も凄いと思っていない 只の無鉄砲かも
    でも何か痛快 私が幼き頃、得体のしれない人々が3件向こう側に居たような気がする

  • ほとんどの人に知られていない戦後沖縄密貿易時代について徹底的に調べあげた著者の執念にほだされたのか、一気に読み終えた。
    人間が勝手に引いたり消したりする国境線をいとも簡単に越えて(でも、命懸けで)物資を運ぶ「貿易商人」たちの生きる力に、脱帽。

  • 8/25

  • 3/8読了

  • 第二次世界大戦直後の沖縄に生活物資を密輸入する為に船を作り、男たちの先頭にたった「ナツコ」にワクワクしました。ちなみに現在の沖縄のおばぁたちが若い頃の話です。

  • 糸満の女性の粋を感じた。海人の夫を持つ大部分の妻は、ワタクサ−を持つことによって、生活の安定を築いた。自立した女性が多い地域柄、ナツコの様な女性が登場したのも頷ける。

  • 与野国島が密貿易に沸いた時代があったとは・・・
    関係ないけど、「頭上運搬」の写真を本中に発見。日本にもあったのか。

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著者プロフィール

奥野 修司(おくの しゅうじ)
大阪府出身。立命館大学経済学部卒業。
1978年より移民史研究者で評論家の藤崎康夫に師事して南米で日系移民調査を行う。
帰国後、フリージャーナリストとして女性誌などに執筆。
1998年「28年前の『酒鬼薔薇』は今」(文藝春秋1997年12月号)で、第4回編集者が選ぶ雑誌ジャーナリズム賞受賞。
2006年『ナツコ 沖縄密貿易の女王』で、第27回講談社ノンフィクション賞・第37回大宅壮一ノンフィクション賞受賞。
同年発行の『心にナイフをしのばせて』は高校生首切り殺人事件を取り上げ、8万部を超えるベストセラーとなった。
「ねじれた絆―赤ちゃん取り違え事件の十七年」は25年、「ナツコ 沖縄密貿易の女王」は12年と、長期間取材を行った作品が多い。
2011年3月11日の東北太平洋沖地震の取材過程で、被災児童のメンタルケアの必要性を感じ取り、支援金を募って、児童達の学期休みに
沖縄のホームステイへ招くティーダキッズプロジェクトを推進している。
2014年度より大宅壮一ノンフィクション賞選考委員(雑誌部門)。

「2023年 『102歳の医師が教えてくれた満足な生と死』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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