受けてみたフィンランドの教育

  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (284ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163694504

感想・レビュー・書評

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  • 久々の教育書。
    フィンランドの教育には、前々から興味を持っていて、
    ちょくちょく人から聞いたり、本を立ち読みしたりしていたのですが、
    ちゃんと本を読んだのはこれが始めてかも!?

    この本は、当時高校生だった女の子が
    フィンランドに留学し、自らその体験談を書き綴ったもの。
    てか、この留学した女の子、結構カワイイです(笑)
    そして、各章の最後にライターでもあるお母さんの解説付きです。
    解説には、フィンランドの教育事情から文化・習慣まで、
    わかりやすく書かれており、
    普段馴染みのないフィンランドが、
    ほんの少し身近な国に感じられることと思います。

    メインの教育については、
    日本の常識と異なる点が色々とあって、なかなか興味深い。
    必ずしもフィンランドの方が優れているとは言えませんが、
    それでも試験の方式とか留年制度とかは
    見習った方がいいんじゃないかなーと思わされます。

    北欧の教育・文化に興味のある人はどうぞ。

  • 読書日:2012年7月29日-8月1日
    Americaの団体AFSを通じて著者が1年間Suomiに留学した話。
    Suomiの教育の考え方や、教え方が解ります。
    真由さんの留学記を読んでから、お母さんの解説を読みました。
    真由さん以上にお母さんの解説の方が為になり、面白く感じました。

    表紙のdesignが何故これになったのか、後半で気付けて感動しました。
    彼女は余程この国を愛したんだと、又、友達の出逢いに恵まれたのですね。

  • フィンランドに行く前にこの本を読めてよかった。教育本はたくさんあるけど、実際に留学して体験した人の話はリアルでとても興味深く、だからフィンランドの教育って○○なんだー!としっかりくる点が多かった。

  • 留学生の目から見たフィンランドの教育に書かれている本。
    日本に足りないのは考えて、書いて、相手に伝える力なんだろうなぁと思いました。

  • フィンランドの教育は素晴らしい。
    そうどこかで聞いたのでこの本をとってみました。
    どうやって勉強をしているのかを知ろうと思って読み始めたけど、どう「勉強しているのか」ではなく、どう「学んでいるのか」という教育方法が書かれていました。

    知識は詰め込むだけでは無意味。大切なのは、その知識を解釈し自分の考えを持つこと。そのためのアウトプットの場が授業に多いらしい。
    日本の教育は始終テストのために勉強しているようなものだと思う。
    でも勉強を通して“学ぶ”ということが重要。
    日本人はなかなか自分の意見を言えないのはそういう訓練が全くないからかもしらない。

    フィンランドの外国語習得の目的は「生徒たちに他の言語に慣れ親しませること、他の文化でどのように人が生きているのかを理解し、尊重するように教育すること」だそうです。
    「自動翻訳が有能になってきたから、自分たちが語学を学ぶ必要なんてない」って言う人を見かけるけど、そうじゃない。意志疎通の問題ではなく、文章構成を知るだけでも彼らの考え方を学ぶ良い機会であるのに自らそのチャンスを潰してる。それでなくても日本人は外国人と接する機会が相当少ない。他を理解する癖がついていないと思う。
    文化が違うので全部を取り入れよ!とは思わないが、良い部分は取り入れて子どもたちのための教育が出来る場がもっと増えてほしいと思う。

  • フィンランドに1年間留学し、現地の高校の授業を受ける話。
    著者は立教女学院高校2年生。(当時)

    彼女曰く、フィンランドの教育の特徴は
    ・塾はない
    ・学ぶことは、読むことが中心。
    テストはエッセイ(作文を書くこと)
    ・先生が尊敬されている
    ・教育費は無料
    ・学校は選べるが、近いところを選ぶ子がほとんど
    ・留年は恥ずかしいことではない、
    わからないことがあるのに、学年が上がる方がかわいそうだという考えをもつ
    ・将来を決めるのに時間の猶予がある
    高校を卒業して、ストレートに大学に行くのは3割くらいで珍しい
    ・フィンランド人はシャイなところがある
    ・フィンランドは小規模国家のため、皆で協力して、国家を支えるという意識がある。そのため、女性が子育てしながら、働くのも当然と見なされている。また、そのためにも人材の育成が重要であるため、教育にも労力をかけている。


    彼女の本を読んでいて、英語を勉強したくなった。

  • 2016/03/27 二回目。前回とは違うところが気になるのが興味深い。
    真由さんが渡航後に苦労されただろう英語のエッセイが、いままさに自分も苦労していて、共感できることが多い。
    自国の文化を説明したり、フィンランド語を一年で話せるようになったり、作者はほんとすごいなぁ。

    /メールは話し言葉/格差が経済や社会に及ぶため、フィンランドに住まう人に広く権利が認められている

    ************************************

    論文の参考に。
    フィンランドの教育のよさや実際に留学したときの空気感がよく伝わった。
    著者はこれを書いたとき20歳だと思うが、とてもわかりやすい文章で、聡明さを感じる。
    また、留学という冒険は、勇気はいるが、できればしてみた方がいいと思った。
    著者は、私とおないどしだが、いまはどういう生活をしているのだろうか。

    丸暗記ではなく、エッセイ形式の試験→論理的な文が書けるようになる/労働人口を確保するために制度が充実/スラムがない/スラングから小芝居をつくる英語の授業/異文化を言語から理解する姿勢/日本を全く知らない人にそれを説明することの大変さ/義務教育期間に競争を減らすことが学力向上の鍵か/自分の方針を決めるために留年することが不自然でなくうらやましい/経済的理由で教育を受けられなくなることや、あらゆる差別をしない憲法

  • 高校3年生のときに読んだこの本をきっかけに、フィンランドの教育について興味を持ちました。
    フィンランドの高校生活について読みながら、どうして私は日本でこんな勉強をしてるんだろうと、日本の受験勉強について疑問を持ちました。
    とても読みやすいので、本が苦手だった私でも、読み進めることができました。

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