CIA秘録上

  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (472ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163708003

作品紹介・あらすじ

諜報によって第二の真珠湾攻撃を防ぐ。そう意図してたちあがった超大国の諜報機関。だが、幹部たちは、情報の分析を軽視し、外国の元首暗殺、政権転覆などの秘密工作に狂奔する。嘘をつくことで成り立つ「大義」のもと壊れていく秘密工作本部長の心。麻薬のような秘密工作の興奮は、歴代大統領をもとりこにしていく。噂、伝聞一切なし。対日秘密工作2章分を書き下ろし。全米図書賞受賞。

感想・レビュー・書評

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  • 【要約】


    【ノート】
    ・孫崎享「情報と外交」P222

    ・P80(2014/06/07)

  • 2008年刊。著者はニューヨークタイムズ記者。

     CIAの種々の作戦や諜報活動の実態を公開資料から解説していく。上巻は戦後直後~ケネディ暗殺・ジョンソン政権初期まで。

     CIA批判(というより能力不足と費用対効果の悪さ)視点での叙述だが、公開資料がベースな上、その淵源をも開陳するので、叙述内容に疑いを挟むことは難しい。

     仮に他の非公開情報を措定しても、CIA側も組織防衛と予算獲得のため、組織に有利な公開情報を混入すべきはずなのに、それがなされてない。何故?。そもそも有利な情報がないから?。

     さて、テーマ毎では再読の要を感じた。
     ①朝鮮戦争、②インドネシア、③キューバ(キューバ危機を含む)、④ベトナム(トンキン湾事件)、⑤中南米、⑥東欧・ソ連対策がそれか。

     なお、諜報全体に関してイスラエルと英国の支援に依拠してきた点は注意する必要があろう。

  • 146

  • ティム ワイナー著。

  • CIAの歴史的掘り起こし。
    何とも失敗事例ばかりで、アメリカのインテリジェンス力のなさばかりが目立つ内容。

  • 気持ちを入れ込んだ読書ができなかった。

  • CIAというと、凄腕の諜報員がすごいことを・・・などと思ってしまいますが、全然そんなことはなく、過ちから学ばない文化をイラクまで持ち越してるのが哀しい。下の人の自分が何をやっているかまったく理解していない上司の下で働かされる辛さは身につまされます。日本のこともけっこう出てきますよ。

  • 有名なCIAやアメリカ大統領に関する衝撃的な事実が明らかになる。巨大国家における「作られた」情報の数々には、太平洋戦時下の日本における諜報組織とどちらの方が……と思わざるをえない。

  • 面白い題材で、時間をかけて読めば面白い。ただし、戦後五十年ほどの歴史をさらーっと読むには個別の事件など詳細に書かれているので、入って気にくい。

  • 一行要約:CIAまじ使えねぇ!

    日本への応用:CIAでこの様なら日本マジどうなってんだろ

    素朴なギモン:それに比べてCIA内部に続々とスパイ潜らせてたソ連や中国共産党ってどんな訓練してたんだろ

    続・素朴なギモン:だけどUS、(少なくとも当時は)日本が(経済的にも軍事的にも)勝ってたわけだろ。諜報活動ってどんだけ価値があるんだろう

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著者プロフィール

1956年、ニューヨーク州で生まれ、コロンビア大学と大学院で歴史とジャーナリズムを専攻し、《ソーホー・ニュース》紙で記者としての第一歩を踏みだした。《フィラデルフィア・インクワイアラー》紙に移籍後の1988年、国防総省とCIAの秘密予算にかんする調査報道でピュリツァー賞を受賞する1993年から2009年までは《ニューヨーク・タイムズ》で記者をつとめ、1994年には、CIAが50~60年代に日本で自民党に数百万ドルの資金を提供していた事実を暴露した。2007年に刊行した『CIA秘録 その誕生から今日まで』は《ニューヨーク・タイムズ》のベストセラー・リストに名をつらね、全米図書賞を受賞した。2012年には姉妹篇の『FBI秘録 その誕生から今日まで』を上梓、《ウォールストリート・ジャーナル》から、「スパイ事件について書かれた最高の本」と称賛された。本書は6冊目の著書(共著もふくむ)で最新作にあたる。また、プリンストン大学とコロンビア大学で歴史と文章術を教えたこともある。本書は、辛口で知られる老舗書評専門誌《カーカス・レヴュー》の2020年度のベスト・ノンフィクションに選ばれた。

「2022年 『米露諜報秘録1945-2020』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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