くいいじ 上巻

著者 :
  • 文藝春秋
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本棚登録 : 750
感想 : 99
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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163708706

作品紹介・あらすじ

どうにも止まらない自らの「喰い意地」を描いた、安野モヨコ初の食べ物エッセイ集。

感想・レビュー・書評

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  • 食べ物にまつわるエッセイ。
    この方は漫画家さんなんだけど、文章も上手。
    ものすごくこだわりがある、というわけではないのだけど、
    ものすごく丁寧に調理をして、食べることを楽しんでいるのが
    読んでいて気持ちいい。
    締め切りが迫ればジャンクフードやら、出前物を食べるけれど
    それもただ食べるだけじゃなく、やっぱり楽しんでいる。楽しいエッセイ。

  • おしゃれ画報の楽しそうな文章と、イラストが好きな方にはおすすめ。
    ヒット漫画家とカリスマアニメ監督のおしゃれ鎌倉ライフ~?みたいな人はやめとけ。
    みくしーの日記じゃないんだから、読んでいる人を意識して書くのは当然だと思うんです。
    私はこういうの好きだ。
    ベジタリアン(単なる食習慣というか偏食みたい、とんこつらーめん食べるから……って綾波かよ)の監督と肉食女子の筆者の食ライフは大変そう。
    甘いものが嫌いな辛党の奥さんと、甘いものだいすきーな旦那さんの組み合わせって、めるへんめーかーさんの読み切りであったわ。愛し合ってるけど別居してた王様と王妃様、子供心に食生活の違いって大問題なんだと理解した覚えがありますが、愛があっても譲歩がなければ続けていけないのね。
    そういった意味で、このお二人というか筆者はかなり譲歩しているのかな、と思いきや、その違いをちょっと楽しんでいる様子。

    でも、いまどきの編集さんって料理もできんといかんのね。
    とってもおしゃれでおいしそうでした。

    装丁かわいいんだけれど、いちいち箱から取り出さないといけないのが億劫かも。

  • やっぱり安野さんはおもしろいなあー!立て続けに2回読み返したほど。
    連載が進むにつれてこなれた安野節が出てきていい味に出てます。挿絵もいい。安野さんのセンスが好きだ!
    上等じゃないって謙遜しておられるけどとてもまっとうな食文化を持ってらっしゃるんだなと感じます。一方でジャンクフードへの情熱も隠さないのが人間くさくていいな。
    早く下巻も読みたい!

  • お腹が空く。

  • (2018/10/4読了)
    文庫化されたのを見て気になってた本。私が図書館で借りたのは、文庫でもなく、こんなに可愛い装丁のではない本。だけど、発行と上下巻に分かれていることが同じ。
    「くいいじ」というタイトルに惹かれたのは、自分も食べることが好きというより、くいいじが張っていると思うから。作中に、童話のおおきなかぶから、力を合わせることを学ぶところ、安野さんは食べ物としての大きなかぶを記憶しているという。ヘンゼルとグレーテルの話で、パン屑やお菓子の家に気持ちが傾いていた私と重なる。
    さらに、食べ物のことを考え出すと止まらなかったり。
    安野さんはお料理下手と謙遜されてるけど、安野さんが下手なら、私の作っているものはお料理ではない。やっぱり、食べ物の本を出す人は、お上手なのだと思います。
    続けて下巻を読みます。

    (内容)
    どうにも止まらない自らの「喰い意地」を描いた、安野モヨコ初の食べ物エッセイ集。

  • 安野さんの断食話に妙に納得。
    断食後とてつもなく食べたい欲求が沸いてきたら、食べるのでなくバカみたいに調べるとと欲求が満たされて、満足する。
    私は、大学生の時猛烈にスープカレーにハマり、週5ペースで食べていたので、バイト先でカレー好きの同僚と美味しいカレーを求めて札幌を巡りました。もちろん今でもカレーは好きですが、寝ても覚めても食べたいと思う程の情熱は無くなってしまいました。あの時欲望のままにカレーへの探求を進めたから、現在カレー欲は人並みになったんだろうなと納得しました。
    とにかく私は、ハンバーガーが食べたくなりました。食べることが好きな人には、共感できる内容です。

  • たまたま図書館で借りたら安野さんのサイン付きで嬉しかったです。
    ほんの装丁が好き。料理評論家でもグルメでもないという前置きも好き。
    私もグルメではないけど私なりの食に対する決まりというか、譲れない好みのようなものがあるので共感できました。

  • 安野モヨコさんのエッセイはどれも好きですがこれも面白く読みました。本人は美食家ではないと念を押していますがかなりの食通だと思いました。美味しいお店や行きつけがいくつもあるし自分でも作るし仕事中の出前にもこだわる。読んでいるとお腹がすいてきます。

  • うーむおいしそう。
    甘いものが苦手、という人々の感覚がいまいちわからない…というか信じきれないような気持ちがあったけども、そういうものなのだな、と納得した。
    あと旅館の菜食主義者のメニュー、試してみたくなりました。

  • 食べることへの思い入れ、共感できました。
    私も食をもっと見つめなおそう。

  • 豆乳湯豆腐鍋がおいしそう
    甘いものはカボチャでも苦手
    旦那が肉・魚ダメでデートはうどん屋かお好み焼き屋(肉抜き)
    なんか大変だ

  • この方の描く漫画はもちろんだし、イラストメインエッセイ美人画報がすごく好きなんだけど・・文章メインだからあんまり過度な期待して読んではいけないよねと読み始めたら、過度な期待はしてよかった。
    言葉の選び方が美しいし、文章構成もおもしろおかしく書いている回でさえちゃんとまとまりがある。
    もうしわけないがそこに期待はしていなかったので逆にすみませんと思うくらいだった。
    夫である庵野監督のこともちらほらと書いてあるので安野モヨコさんファンメインでもそのご主人がどんな方かがわかるのもなかなか興味深かった。
    イラストは期待通り。
    安野家の台所や使っている調味料などの巻頭写真はおまけとしてはファンにはありがたい。

    ここからは内容そのものの記憶と覚え書き。
    編集者の方って差し入れは想像していたけれどご飯まで作ってくれるんだなあとびっくり。
    大勢分の食事を自分の家ではない台所で作って、相手がアシスタントさん含めて女子多めだったり男だらけだったりで全然うけのよい献立も違うだろうし大変だろうなあ。でもちょっとそんな目(作っていただくサイド)に遭遇してみたいとも思ったり。
    あといかにもなハイソぶらず鎌倉暮らしを楽しまれているようでそれも読んでいて楽しい。
    ネーブルのくだりは話もすてきだけれど書き方もうまい。ほろりとした。
    今ここに記録するためにあちこち開いていたけれど、冷やしたぬきとかごまねぎうどんが食べたくなってきた。
    この本は真夜中に読むと危険。
    これからスーパーにお買い物に行くよというときや昼間の読んで何か食べたくなっても大丈夫な時間に読むといような気がする。

    ・炊飯器
     うちも踊り炊きだ!そしてルクルーゼなどで炊いてみたいとも思ってる。
    ・茗荷と刺身のツマ
     ツマへの気持ちと考えたことが素敵。あと私も茗荷を自宅で作って食べてる人に聞くまではどんなふうにできるのか知らなかったよ。
    ・絶食
    ・続絶食
    この方のこういう気取らない、変に飾り立てないところが好き。そしてすごく親近感がわくんだよね。
    ・黒豆
    私は自分で作るようになろうなろうと思いつつも料理のうまい実母のを食べてしまう。でもこうやって作るのいいね。そして薪ストーブ。
    ・追加注文
    アメリカ旅行をしたときのことを思い出した。とにかく一人分がでかい。うんと若いきれいでスタイル抜群の女の子も手に持ってるコーラが一リットルはありそうだし、朝ご飯は量は少ないよと言われても部活後の男子高校生のお昼ご飯くらい出てくるんだよね。

  • 安野氏のエッセイに出てくる食べ物は「美味しそう」とはあまり思わない。きっと安野氏は「食べ物」ではなくて「食べること」が好きなのでは~と思いました。でも挿絵は美味しそうなのです、不思議。

  • 挿絵も可愛いし、ご飯がとても美味しそう!冬瓜の水晶煮食べたくなりました。

  • くいいじのはった私にぴったりのエッセイでした。まず最初の「安野家の隠し味」という厳選された調味料の写真ですでに食欲がわいてきます。菜食家のダンナさんの監督くん(エヴァの監督)のための肉や魚を使っていないメニューの数々。職場での昼食、担当さんが作ってくれた絶品料理・・・。どもれもおいしそうです。監督くんのお父様がなくなられた年、最後に作って送ってくれたネーブルの味の感想で涙腺が緩んで涙してしまいました。それでは感想も下巻へ続きます!

  • 文章が面白いし、絵もきれい。

  • 2014/02/15読了。安野モヨコ作品ということでamazonで見つけてすぐ注文しちゃいましたが、そのあとすぐに本屋にて文庫でも出ているのを発見。正直、内容的には文庫でも良かったかなぁというところですが、ハードカバーの装丁は可愛いのでよしとしよう(と、自分を納得させる)。
    色んな食材や料理にまつわるエピソードやこだわりが書かれたエッセイ。わたし自身はあんまり食にこだわりがなくて、食器もなんでもいいやって感じですが、"くいいじ"がはっているこそ食べることを大事にしてるところ、見習いたいです。それにしても、漫画家ということで編集者などから美味しそうなものの差し入れがあるのは本当うらやましい!

  • 安野モヨコの食べ物エッセイ。
    「くいいじ」という表現がぴったりの内容で、よんでいて「わかるわかる!」がたくさん。
    私もくいいじがはっているんだなぁ。
    締め切り間近の激務な日常も伝わってきて、とても楽しい一冊でした。

  • さらっと読める文体。何かの合間に読める感じ。悪く言えば特に内容のない本。でもそういうの読みたい時には持ってこい。
    頭を使いたくない、でも気を紛らわしたいっていうときとか。
    あと家事や仕事の合間とかに。
    途中で中断しても困らない内容。
    本当さらっと読める本。

  • 私も食べる事が大好きで、くいいじもガッツリ持ってるなあ。
    ダイエットが必要な事は分かっているのですがね・・・。

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著者プロフィール

3月26日生まれ。おひつじ座のO型。東京都出身。
1989年、別冊少女フレンド増刊「Juliet」より『まったくイカしたやつらだぜ』でデビュー。
代表作は『シュガシュガルーン』『ハッピー・マニア』『さくらん』『働きマン』『オチビサン』など多数。
『シュガシュガルーン』で第29回講談社漫画賞受賞。

「2020年 『シュガシュガルーン 新装版(4)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

安野モヨコの作品

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