世界クッキー

著者 :
  • 文藝春秋
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感想 : 117
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  • Amazon.co.jp ・本 (185ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163712901

感想・レビュー・書評

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  • 「世界クッキー」な感じだった!

  • 言葉の持つ力、人生とは結局何か、について考えさせられるエッセイ。
    でも読みやすくて、文章の柔らかさとセンスが感じられた!

    この川上さんが、いろいろな方(生物学者、哲学者、作家など)と対談した本も出ていたので、ほしい!

    このエッセイは本当にいい!世界を見る視点がだいぶ変わりました!

  • 『ヘヴン』が本屋大賞にノミネートされているが、作家の頭の中がよくわかるエッセー。

    一文が長い独特な文章。太宰について言及してあるエッセーに特に惹かれた。
    俳句や短歌の定型に入れ込む才能についても彼女が不得意とするだけに高く評価しているところなどなるほどと思った。

    無理していない「素の感じ」がとてもよい。

    ★は4以上。

  • 芥川賞作家、川上未映子のエッセイ集。
    新人賞受賞から芥川賞を受賞した後までのおよそ二年間にさまざまな媒体で発表されたエッセイが並んでいる。
    著者自身はあとがきで不揃いと述べているが、どの話にも一貫した独特の雰囲気が漂っている。
    感受性の強さ(特に幼少時の多感さは圧倒的だ。ブンガクを書く人の素地というものはこうあるものなのかと思わされた)と世界を裏側から見つめるような感性にはっとさせられた。
    気ままに流れる(実際は計算されているんだろうけど)文体も最初は戸惑うが慣れると楽しい。
    甥とお尻の話と名古屋に恩義がある話には笑った。
    無性に太宰治が読みたくなる。

  • ことばのふしぎ(わたしの選択、夜のなかに見えるもの)が特に好きだった、

    まいにちいきてる(有無にじりじり)の何もないことが自由なのか、それとも譲れない何かがあることが豊かさにつながることなのかの、あるとないを考える

  • 20冊目
    パって手に取ってみて読みやすそうやなぁと思って借りてみた。作者と自分の考え方とか考え方、物ごとの価値観とかがすごく似てておもしろかった。そしてこの世界観がすごい気に入った。でもちょっと生きてるだけでここまで考えてる人は初めて見たかも。こんなひともいるんやなーこの世界おもしろい
    すてきな感性

  • 川上未映子さんのエッセイ。

    髪の毛に悩んだ思春期の気持ちには、髪質こそ違うけれど、共感するものがあった。

    幼い甥2人と一緒に遊ぶことの大変さと不思議さ。
    彼らが面白がれば面白がるほどこちらはつまらない気持ち、
    非常によくわかる。

    小説を書いていくことの話。
    歌手としての活動で忘れられない名古屋での思い出。

    読書のすすめにての一文。少し省略。
    本や物語の中で、面白くなかった、つまらなかったというようなことがあっても、
    後々の人生においてどのような効力を発揮することになるのか、影響を受けているのかはわからない。

    本当だね。
    大人になるにつれて、自分の好みのものだけ選んでしまうけれど、たとえつまらないものだとしても、
    何かしらの影響は受けているよね面白い。

    言葉をとても大切にしているんだなあと。
    私も太宰治読んで見ようかな。

  • クリスマスのトレーナーの話が良かった
    あと、太宰治

  • 初読

    あ、うん、私この文体ダメかもしれない…と
    先に「ヘヴン」を読んじゃおうと中断して、
    さて、と再度読み始めた箇所が
    ことばのふしぎの「わたしの選択」だったので
    ヘヴンの補完というか、作者自らのちょっとした解説というか
    そんな印象を受けて、あそこで1度止めた私グッジョブ的な。
    偶然なのか選択なのか、「起きること」と「起こすこと」の境目。
    それをずっとじっと考えている人なんだろうなぁと。

    ほんよみいろいろと名古屋への恩義、面白かったです。
    ごめんねw
    クリスマスの思い出は素直にとても良い話。

  • 目に見えるものすべてに心身が反応してしまうような、感受性が強く、実に繊細でありながらも、それでいて、公平に何かを達観しているような大らかな世界観。川上未映子さんらしさがいっぱい「言葉」で表現されていてとても好き。

    「母とクリスマス」「母の熱」がじーんときた。

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著者プロフィール

大阪府生まれ。2007年、デビュー小説『わたくし率イン 歯ー、または世界』で第1回早稲田大学坪内逍遥大賞奨励賞受賞。2008年、『乳と卵』で第138回芥川賞を受賞。2009年、詩集『先端で、さすわ さされるわ そらええわ』で第14回中原中也賞受賞。2010年、『ヘヴン』で平成21年度芸術選奨文部科学大臣新人賞、第20回紫式部文学賞受賞。2013年、詩集『水瓶』で第43回高見順賞受賞。短編集『愛の夢とか』で第49回谷崎潤一郎賞受賞。2016年、『あこがれ』で渡辺淳一文学賞受賞。「マリーの愛の証明」にてGranta Best of Young Japanese Novelists 2016に選出。2019年、長編『夏物語』で第73回毎日出版文化賞受賞。他に『すべて真夜中の恋人たち』や村上春樹との共著『みみずくは黄昏に飛びたつ』など著書多数。その作品は世界40カ国以上で刊行されている。

「2021年 『水瓶』 で使われていた紹介文から引用しています。」

川上未映子の作品

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