グーグル秘録

  • 文藝春秋
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感想 : 94
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  • Amazon.co.jp ・本 (552ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163725000

作品紹介・あらすじ

我々は検索をするたびに、グーグルに何かを与えている-最強にして最も危険、徹底的な調査報道による驚愕の歴史。

感想・レビュー・書評

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  • 本書が出版された2010年頃、グーグルはネット検索はもちろん、さらなる新しいネットサービスを開発し続けた。また、当時のアメリカ発IT企業はマイクロソフト、アップル、フェイスブックなどがあったが、グーグルがそれらの企業と異なるのは、トップが大衆の前に登場しないことだ。そのため、グーグルは知名度の割にその正体は謎めいている。

    そんな表に登場しないラリー・ペイジとサーゲイ・ブリンの創業者とCEOのエリック・シュミット。本書は3人の経営幹部とのインタビューを中心にグーグル内部とその取り巻きのIT業界、メディア業界を解説する。

    当時のグーグルが提供を始めたサービスは地図、メール、ユーチューブ、AndroidOS、クロームブラウザなど。これらのサービスは10年以上経った現在でも現役で、さらなる改良が加えられている。しかし、その影で多くの失敗サービスもあった。グーグルだって決してヒット作ばかりに恵まれたのではない。さらに、新サービス開発のたびにさまざまなメディアや政府、ライバル会社から批判を受けている。

    それでもグーグルは新しいことにチャレンジし続け、膨張している。その最大の推進力は、無料で強力な検索サービスを広告と結びつけて、収入を稼いでいることだ。この安定的な収益基盤があるからこそ、グーグルは高賃金と充実した福利厚生で優秀な従業員を抱え、少々の批判や失敗では揺るがない。

  • グーグルについて批判的なスタンスで書かれた本。

  • 600ページを超える大作 創業から色々なコンペチターとの闘い、コンペチターへのインタビューも数多く掲載
    ・年100万人の応募者が集まり、その中から毎週150人を新規採用
    ・オフィス内には野菜畑が有り自転車で人々が行きかう
     食堂やスナックは無料、マッサージ室やジムも有り 自家用車のオイル交換、清掃も出来る 生活できる環境がオフィスで
    整う
    ・勤務時間の20%を創造的な事をする事に使う事が出来る
    ・ヤフーの検索エンジンにも採用
    ・経営者シュミット採用で業務拡大にエンジンが掛る
     与えられた個室もエンジニアに陣取られてしまった
    ・ビル・キャンベルもコーチ 2日/週 過ごしたことも
    ・株式公開時ユーザー重視の姿勢を貫くため4半期決算の発表、配当を拒否 トロイカ体制を宣言
    ・邪悪になってはいけない が社是
    ・動画ビジネスを失敗してユーチューブ買収、フェイスブックも発明出来ず 検索以外に革命的な発明は無い?
    ・マイクロソフトはヤフーを買収しようとして失敗
    ・パッケージは開発せず、すべてウエブのプラットフォームで動く仕組み。クロムブラウザで完結させる。
    ・アップル・マイクロソフトとの対立が深まるにつれ、アル・ゴア他経営陣がグーグルを去る事に。
    ・ネットフリックス同僚など社員からの申告で最大50ドルのボーナスを受け取る事が出来る。
    ・世界で最も尊敬される企業ランキングで常に上位を占める。
    ・まずは無料で壮大なシステムを立ち上げる。収益化はその後で熟考する。
    ・人間同士の繋がりには、xの方が分が有り。チャットで会話が成り立つ。
    ・オープンが共通の価値観だとグーグルは考えているが世界では、共通の価値観は存在しない。

  • 購入:不明
    廃棄:2022年4月22日

  • AK6a

  • 【登場人物の多さ、IT業界の変化の激しさ、その変化を捉える感度に圧倒される】顧客志向、ユーザー本位と手垢のついたマーケティング用語だが現実に追い求めるのに、どんなに大変かが良くわかる。ややもやすると、話す事が難しい人は避けてしまうが、この本を読むと懸命にコミュニケーションをとるのが如何に重要で必要か、仕事の本質は信頼関係というのが、米国=ビジネスライクと理解していた自分が情けない。かなりのボリュームだが、一章一章に納得するエピソード、語句があり非常に勉強になる。

  • Googleの歴史について書かれた書。
    創業者2人が議論好きであることを伺い知ることが出来る。
    また様々な細かい事柄についても議論が重ねられた事が分かる。
    Gmailにdeleteボタンを設けない。
    という考えがあることは知らなかった。
    つまり捨てる必要性が無いほど容量を用意している為。
    Googleが如何に他の企業に影響を与え、人々の生活に入り込んでいるかが分かった。
    無条件にサービスを受け入れるのではなくよく考えるべきだ。
    勢いの続くGoogleをこれからも注視していきたい。

  • 原題はGoogled。創業者、CEO等々多くの関係者の取材に基づいた良書。グーグルの直面している課題のみならず今後のメディアがどうなっていきどう付き合うべきか考えるヒントに富む。

  • 善良であれ。信頼。周りがどう思うか。イノベーション。

  • まだ日本ではヤフー全盛だった頃、それこそ2000年代初頭からグーグルを使っており、現在も個人の情報を惜しげもなく供給している生粋のグーグラーとしては、必読。

    当時からヤフーに対しては非常な使いづらさを感じており、なんでこんなサイトを使わないといけないのか、グーグルで検索すれば天気ももっと見やすいサイトがあるのに。と思っていた。

    要するに辿り着いた結果が正しくなかったのだ。と思うと、創業者の思うように操られていたことに気づく。ここまでの信念が裏側にあるとは思っていなかったが。

    ハクスリーの懸念はそうだろうが、自分としてはそんなことに考えを使わなくてよくなる(=コンピュータが答えを出してくれるようなレベル)であれば、歓迎できる。
    もっとほかのことに時間を使えるのだから。それこそ、本書で語られているようなグーグルのエンジニアが苦手なEQの分野などに。

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