言葉はなぜ生まれたのか

著者 :
  • 文藝春秋
3.73
  • (29)
  • (45)
  • (38)
  • (12)
  • (0)
本棚登録 : 473
感想 : 61
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (128ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163726403

作品紹介・あらすじ

動物は「鳴き声」を出せるけれど、「言葉」を話すことはできません。頭のいいチンパンジーでさえ、それは無理なのです。なぜ人間だけが言葉をもつようになったのでしょう。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • なぜ人間だけが言葉を話すようになったのか?
    息を止める能力が言葉を話すために必要だった?
    ヒトの祖先はうたうサルだった?

  • 「チーム岡ノ谷」なる理化学研究所脳科学総合研究センター生物言語研究チームの面々が「常日頃考えていることをまとめたもの」。言語の起源について動物の生態や進化的側面からの調査や仮説を分かりやすく披露してくれている本です。

    言語について考える文献が「分かりやすい」「読みやすい」ということは、とても良いことだと思います。より多くの人々と事象を共有するという言語の目的にかなうはずだから。

    文章や論理構成に加えてイラストの挟み方もうまい。東西アフリカのチンパンジーが異なるエサ取り文化を示しているイラスト他イメージにすることで、より直感的、持続的に「おぼろげな疑問」を共有できやすい仕組みになっています。

    • はぴさん
      >言語について考える文献が「分かりやすい」「読みやすい」ということは、とても良いことだと思います。

      本当にそうですね!
      専門的な内容でした...
      >言語について考える文献が「分かりやすい」「読みやすい」ということは、とても良いことだと思います。

      本当にそうですね!
      専門的な内容でしたが、とても分かりやすく楽しんで読めました。
      イラストの挟み方も効果的でしたね。
      2013/08/04
  • 児童書なのですぐ読めますが、言語の起源について仮説ながら本質的な記述があり、とても興味深いです。読んでいる途中で挫折しないという点で、大人が読む入門書としても必要十分ではないでしょうか。
    本書で興味を持ったトピックについて、参考文献を辿っていくのも良いと思いました。

  • 岡ノ谷一夫先生が、ことばはなぜ生まれたのか、なぜ人間だけが意味のある言葉を話せるのかを検証する本。子ども向けです。仮説でありながら非常に説得力のある内容だった。順序立ててわかりやすく、石森愛彦先生のイラストがさらに補強してくれる良い本でした。

  • 図書館の子供の本棚から手に取りました。理化学研究所の先生が自分の研究をわかりやすく表したものであり、へ言語に興味のある方は、面白く読めると思います。
    デグー、ジュウシマツ、ハダカデバネズミなどのコミュニケーションの方法から、言葉に必要な四条件を導き出すと共に、ヒトがどのように言葉を得たのかの期限に迫っています。
    まだ研究も途上なのだろうなぁ、とも感じましたか、先端の理論がわかりやすくまとめられており、
    子供に読ませるだけではもったいなあとも感じました。
    このように、自分の研究をわかりやすく世に現すのは、とても大切だと思います。得られた知識を狭い範囲で溜め込んでおくだけでなく、わかりやすくして、世に放つ。これからの科学者に求められる資質なのではとも思います。

  • 言葉の起源についての仮説本。
    イラストが多く、128ページと短いため、読みやすい。

    言葉の4条件はなるほどと思った。

  • 内容は、タイトルそのまま、言語学誕生以前の話。
    動物研究を通じて言葉の誕生の謎を探る。
    個人的には新鮮でした。

    小学生向け?なのかもしれないけど、言葉の謎に興味のある大人にもお勧めです。
    絵やまとめなど大人にも役立ちます。

  •  岡ノ谷一夫さんの一般向け書籍,新作かな.
     
     前作よりもさらに平易に興味深い内容を語っており,まさに 『子供から大人まで薦められる』 に同意.Amazon 評価も極めて良いようである.すぐに完読できるので,興味をお持ちなら一読を.

     『子供から大人まで』 楽しませるというのは,非常にハードルの高い難しい技だと思う.読むほうは簡単そうに見えても,作る過程で相当な工夫と改良を凝らしておられるのだろう.ここまでくると,適切な例えかは定かではないが,長新太に近い境地だなぁと感じる.
     

  • 著者は「人間は大昔、小鳥のように歌うサルだった。」という仮説を研究している博士。わくわくしながら読みました。児童書のようですが、同じ著者の『さえずり言語起源論』よりわかりやすくてgoodです。

  • 初めての言葉はなんだろ?って疑問をもってたから、このタイトルをみただけで即購入。これだ!っていう確証のある結論ではないんだけど、平易な言葉とわかりやすいイラスト、自然な流れのストーリー、で仮説を展開していく。人間が歌を好きな理由も言葉に繋がっていくのかな。

全61件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

東京大学大学院総合文化研究科教授

「2020年 『人生行動科学としての思春期学』 で使われていた紹介文から引用しています。」

岡ノ谷一夫の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
マーク・ピーター...
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×