ある小さなスズメの記録 人を慰め、愛し、叱った、誇り高きクラレンスの生涯
- 文藝春秋 (2010年11月10日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (160ページ)
- / ISBN・EAN: 9784163733005
感想・レビュー・書評
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第二次世界大戦中のロンドン郊外で、足と翼に障碍を持つ一羽の小スズメが老婦人に拾われた。婦人の献身的な愛情に包まれて育った小スズメは、爆撃機の襲来に怯える人々の希望の灯火となっていく―。ヨーロッパやアメリカで空前の大ベストセラーとなった英国老婦人と小スズメの心の交流を描いたストーリーを、梨木香歩が完訳。
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読んで良かった。時分割で無脈絡な記録。細く長く生きても良いかな、
と思ってしまった。クレアとクラレンス。忘れまじ。心際極まれりは
奢りだと憶う心を確認して、恥じ入る心境。 -
文鳥が死んでしまって、まだ日が浅いので余計にこれは身にこたえます。
また飼いたいと思う気持ち半分。
この本のように全身全霊で愛するほどの気持ちがなければ、不用意に飼うのはその動物の不幸になると躊躇する気持ち半分。
小さな、すてきな話です。 -
装丁に惚れて購入。
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人よりもひとらしい一羽のスズメ。
そのスズメを人のように見て過ごした人。
その人の書いた文章を私の読める言葉にしてくれた人。
ありがとう。 -
鳥好き必読。
ある素晴らしい一羽のスズメと過ごした日々の回顧録。
文章が落ち着きと愛に満ちていて心地よい。 -
好きな作家梨木香歩と、酒井駒子のコラボ!!
まだ読まずに本棚に飾ってます。
楽しみ! -
少し前に本屋で平積みにされていたので興味を持ち、図書館で借りて読みました。スズメも慣れるとなかなかどうして色々な才能を見せるんだなあと感心しました。
少し前ですが姉が亀を飼っていた時、カメもなかなかどうしてお利口で感心しました。自分の住みか(プラケース)から自由に出入り出来るようにしていたらわがもの顔で家の中をゴトンゴトンと歩き回り、水が飲みたくなるときちんと自分で家に戻って行きました。母が甘やかしていたので刺身を食べさせてしまうと乾燥の亀のえさなど見向きもせず大変だったことを思い出します。餌も手から食べたし、心なしか母に懐いていたよう記憶しております。そんな彼(彼女かもしれませんが)は夏の間外に衣装ケースで飼っていたらある大雨の日逃走してそのまま近所の人に近くの川に放流されてしまいました。ゼニガメと言うかクサガメだったので日本の固有種だっただけまだ良かったかと思ったのですが…
スズメを飼うことに、野生動物を飼育することに賛否両論はあるかと思います。ただ、実際身近に存在することにより、よりその生物のことがより分かるようになると言うことは事実だと思います。野生動物の観察は限界がありますから。だからと言って全ての動物をペット感覚で飼育するのも問題だと思うし。愛玩動物なら良いのか、と言われたらそれはそれで難しい問題ですね。
そして好きな物を自由に食べても12年生きたってのは素晴らしいなあとつくづく思いました。やっぱり幼少から栄養価の高いものを食べさせていた為に身体の基礎がきちんと出来ていたのでしょうか。そうやって考えると子供の頃の食事って大変重要なんだなあと改めて実感します。
面白かったです。 -
スズメのクラレンスと人間のクレア。信頼しあって、すばらしいな。ふたり、馬が合ったのだろうなぁ。
スズメが自作の歌を歌ったり、足を交互に出して歩いたり。
そんなこともあるんだ、とビックリした。
科学は厳密さを求めるけど、現実には「あり得ない」ことだって起こるんだ、と強く思う。なんでもあり! だ。
「とりぱん」に野生の雀の多くは1年しか生きられないとあったと思う。クラレンスは12年と7週と4日も生きた。ご長寿!
死にかけたときには、是非シャンパンをためしてみましょう!