無菌病棟より愛をこめて

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著者 : 加納朋子
  • 文藝春秋 (2012年3月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (317ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163750309

無菌病棟より愛をこめての感想・レビュー・書評

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  • 突然の体調不良から急性白血病と告知された、加納さん。

    骨髄移植・抗がん剤・全身放射線治療・無菌病棟での闘病生活

    読んでいるだけで肉体的にも、精神的にも、どれだけつらかっただろう。。。と心が軋む。
    ゆっくり、ゆっくりと一字一句かみしめるように読みました。

    “もしかしたら自分は消えてしまかもしれない…だめかもしれない
    負けてしまうかもしれない…”
    何度も何度も思いがよぎっただろう。
    【自分が生きている証、存在の証明】
    そして同じ病気で闘っている方へのエール。
    闘病日記を書き綴る…前向きさに頭がさがる想いでした。


    突然の大きな病になり同時期に私も闘病したので、痛いほど理解できた。
    入院生活って外界と遮断されて、自分だけ『世界』から取り残されたような気分になるの。
    携帯電話がすべて…みたいな感じ…。
    つい希望を求めてやってしまう【良かった探し】
    無理して行うそれが自分を追い詰めていくことに気がついた時の絶望…
    病気は違うけど、共通点は多い。

    あと先生と看護師、同じ病室の仲間…それだけが心のよりどころ。
    それが無菌室での治療となると…加納さんにかける言葉が見つからない。

    加納さんの旦那さんや家族が温かくて、どれだけ救われただろう。
    夫婦と家族の温かさに涙が出ました。

    がんばろうね、加納さん。わたしもがんばる。
    勇気をもらいました。ありがとう。

  • 加納朋子さんの闘病記です。
    加納さんの作品は大好きでほぼ全部読んでいるのですが、この本の新刊案内を見た時は驚きました。
    タイトルからして「あれ?」って感じだったのですが、内容を知って驚愕でした・・・・加納さんが白血病だなんて。

    読んでみて、とにかく加納さん、明るい!前向き!
    闘病記なのにユーモア溢れる内容で、クスっと笑えたりします。
    アニメや漫画が大好きらしく(知りませんでした!)、病室でアニメを見ていたり、差し入れの本がほぼ漫画だったり(笑)

    もちろん、急性白血病なんてものは大変な病気です。
    治療も壮絶なのですが、その中でも良いことを探してみたり、髪が抜けても帽子やウイッグでおしゃれしたり。
    とにかく前向きなんです。

    治療の様子は相当過酷です・・・・
    私なら絶対にへこたれてると思うような、それはそれは大変な多くの副作用とも戦わなければならない。それなのに、家族や医師や看護師さんへの思いやりを忘れず、常に自分で出来ることは自分で!と模範的な患者さんです。

    そしてやれる事はやる!って言うのは病気に打ち勝つ為にもとても大事。それにしても、ももあげとか踏み台昇降とかやってるのはすごいと思う(゜д゜;)

    だって白血病の治療中にもナイスバディへ近づく努力を普通しますか??
    私なんて健康でもやってないのに・・・
    ストレッチや運動で体力をつけたり、口腔ケアを念入りにされていたり、そういう日々の積み重ねが、治療の成功へと繋がっているんですね。

    加納さんは、弟さんとHLAフルマッチだったので非常に幸運な患者さんではあったのですが、何よりもご本人の日頃の努力がすごいです。そして弟さんもまたすごい。弟さんは、加納さんのご病気を知ってからすぐに「自分はドナーになるかもしれない」と思って禁酒されたり、ずっと日記もつけていらして、それも掲載されています。
    弟さんはじめ、ご家族の優しさもすごく書かれています。

    そして!時折出てくる旦那さん(貫井徳郎さん)との会話も素敵ですね~。
    貫井さんも好きな作家さんなので、お2人の日常(闘病中ですので日常ではないのですが)が垣間見れて嬉しかったです。
    何気ない会話なんですが、お互いの愛情をひしひしと感じます。

    加納さんの人柄がにじみ出るような、素敵な作品です。
    闘病記なのに「素敵な」とか言うのは違うと思いますが、たくさんの人に読んで欲しい作品です。

  • 作家である著者が急性白血病になった闘病記。
    私はこの人の小説を一つも読んだことはない。
    でも、常に前向きで、でもダメな時はちゃんと前向きであることを諦められる芯が本当に強い人であった。そして家族から愛されている人だと感じた。
    そして、自分が闘病しているときも、闘病記を出すことも、他の白血病の患者さんの役に立てれば、と書いたこの著者をとても好きになった。闘病を応援したくなった。
    ちょうど読んでいた時に同じ血液のがんである悪性リンパ腫だと母がわかった。母と同じように闘病する同室の人も同じ病気であった。この本が非常に役に立った。
    この人の小説もいつか読んでみたい。

  • ご自身の闘病記。

    やさしい、暖かな物語を紡ぎだす加納さん。

    とても強い方だと思いました。

    つらい時にこそ、やさしく強くそして明るくありたい。

    たくさんの勇気をいただきました。

  • 闘病記。病名は急性白血病。
    病名発覚までの経緯から、退院後免疫抑制剤がゼロになるまでの記録。

    この本を読んで、病気と闘うってこういうことなんだと教えられた。
    加納さんはとても冷静で前向きだ。
    病気の苦しさは伝わってくるものの、文章は全く暗くない。
    きっと実際の痛みや苦しみは私の想像をはるかに超えるものなのだろうけれど、加納さんの文章を読んでいて1番感じるのは病気に負けていない心の強さだ。
    加納さんはすごく強い、柔らかくて優しい心をお持ちだと思う。
    加納さんの人柄に惹かれ、ご家族やご友人の優しさに感動する。もちろん医師、看護師、介助師の方々にも。

    出来るだけ自分で動くこと、自分の口で食べること、病気と治療についての知識を得ること、…全て実践するのは困難だと思う。
    でも、それぐらい本気で立ち向かわないといけないんだということ、闘いはそこからなんだということ。
    白血病に限らないのではないか。

    ドナーになったご家族の日記もあり、病気との闘いが患者だけのものではないことを改めて思い知った。

  • 丁寧に綴られた
    闘病記を読んでいくうちに
    あぁ 何と 
    しなやかで しかも 強靱な
    心を持っておられるのだろう
    と 何度も思わせられました

    改めて
    彼女の作品を
    もう一度 読み返してみよう
    と 強く思いました

    文は人なり
    本当に その通りだな
    と 思いました

    それにしても
    すてきな 旦那さまですね

  • 急性白血病、とある日突然診断されたら、どうするか?
    フィクションの世界ではとかく有名な白血病ですが、実際に自分の身に降りかかるとはだれも思ってないものです。
    その診断を突然下された作者自身の記す闘病記は、だからなによりもまず驚きと、戸惑い、そして怖れがさまざまな角度から混ぜ込まれながら描かれていきます。ひたすらに真摯に、戦っていく姿が綴られていました。
    過酷なその戦いの日々のなかで、浮き上がってくるのは、一人きりでは戦っていけないのだという事実。医者や看護師、家族に見知らぬ血の持ち主。そんないろんな人たちの助けと、なにより自分の「生きるんだ」という力があってこそ、病と戦っていけるのだという実感を、読んでいて強く感じました。
    それは希少なこの体験だけではなく、
    普通の日常生活においても、実はそうなのでしょう。
    日常の日々にはこれほどの意気を見せる必要がないから、気づきませんが、実際のところはさまざまな人々に支えられ励まされ、そして逆に自分の励まし、だれかの力となっているのでしょう。

    あくまで私にとっては、ですが、…そうした人と人とのかけがえのないつながり、絆、についても考えさせられた一冊となってくれました。

    なにより読んでいて感じたのは、
    作者の人となりの素敵さでした。
    この文字に記されてはいない厳しい日々もあったことでしょうが、それを感じさせていてもなお、前を歩いていこう愛しているひとのためになるべく死なないようにがんばろう、というまっすぐなポリシーを、とてもうつくしく、貴くも感じたのです。
    このように誰に恥じることもなく生きることに貪欲でありたいな、と
    そう思えました。

  • なかなか新刊が出ないなと思ったら、長く入院されていたんですね。
    この記録は、同じ病気と闘っている人だけでなく、医療関係者のかたにも読んでもらいたいと感じました。

    重篤な病気にもかかわらずポジティブで好奇心旺盛な加納さん。でも、病気の進行への不安、家族への感謝と心配、副作用の苦しさがじわじわ伝わってきます。

    予後が順調でありますように。私が万一入院したりするとき、この本を必ず持っていきたい。

  • 「ささやさら」「モノレールねこ」を読んで以来、
    大好きな作家さんです。
    恐ろしい病魔と、こんなにすさまじい壮絶な闘いをされてたとは・・・。
    こうやって本を出版できるようになられて、本当によかったです。
    ご主人やご家族、友人、周りの方々の支えの、何と温かいこと。
    朋子さんの、何と勇ましいこと。
    つらく苦しい闘病生活の中にもユーモアを忘れず、
    何より、「元気になるんだ!!!」という強い意思を感じました。
    病気になった時、朋子さんをお手本にします。

  • とにかく驚いた。たしかに「七人の敵がいる」が出てから新刊が出ないとは思っていたが、まさかご病気だったとは。
    闘病生活は大変だったようだが、それをこんなふうにわかりやすく、時にはくすっと笑えるように伝えてくれるのはさすがに作家だと思う。というか、なにか変わったことがあったら書かずにはいられないのが物書きのサガなんだな。
    そのおかげで、医学書ではわからない具体的な闘病生活の詳細がわかるわけだが。
    読み終わって思ったのは、「加納さんってすごく真面目で律儀な人なんだな」ということ。真面目だし、前向きだし、すごい努力家だ。病床での筋トレや、食べることに対する努力は、ご本人はさらっと書いているけどなかなかできることじゃない。骨髄移植が成功してほんとによかった。読者のエゴではあるが、これからもまた加納さんの作品を読むことができるだろうと思えることはとても嬉しいことだ。
    それにしても白血病とは。人生何が起こるか本当にわからないものだ。

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無菌病棟より愛をこめての作品紹介

2010年6月、私は急性白血病だと告知された。
5年生存率は3分の1。急性白血病の宣告を受け、仕事も家族の世話も放棄しての緊急入院。抗癌剤治療、転院、そして骨髄移植…。
作家・加納朋子のたくさんの愛と勇気、あたたかな涙と笑いに満ちた壮絶な闘病記。

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