太平洋の試練 真珠湾からミッドウェイまで 下

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制作 : Ian W. Toll  村上 和久 
  • 文藝春秋 (2013年6月14日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (413ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163764306

太平洋の試練 真珠湾からミッドウェイまで 下の感想・レビュー・書評

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  • シンガポール、フィリピン攻略の快進撃から、ミッドウェイの敗戦に至るまで。日本側の非統制的なミッドウェイ攻略決定に至る混乱と、米軍の暗号解読とニミッツの決断と様々な偶然がミッドウェイでの日本機動部隊壊滅に繋がったことを論理的にまとめている。
    ミッドウェイにおける暗号解読がこれほどまでにギリギリでしかも信頼性に欠けていたとはついぞ知りませんでした。そしてアラン・チューリング同様に守秘義務の霧の中で暗号解読者が歴史が検証するまで報われなかったことも。しかし日本語の暗号を解読するとか、それだけでもエニグマの何倍も難しそうな気がしますがな。
    ミッドウェイに勝てても日本側に打つ手が無かったのは散々論じられていますけど、ミッドウェイが勝ち目の無い無謀な作戦でも無かったというのも又神話で、米国側も敗北のリスクを取りながら乾坤一擲の勝負に出たというのがよく分かりました。
    翻訳がいまいちなところがところどころあって、特に接続詞の繋がりが悪い箇所が多かったのが残念。

  • 日本語訳に難あり。

    南雲提督について、理論的に書かれていてよかった。

  • 【日本がアメリカに戦争で勝っていた六カ月】日本は戦争に勝っていた。アメリカの戦艦をほとんど沈め英国の主要艦も撃沈。連合軍は壊滅状態だった。日米海軍から見た最初の半年。

  • ・ 日本軍の司令官、本間雅晴将軍は、自分の部隊がマニラを占領すればフィリピンの戦いは終わったも同然だと確信する過ちを犯していた。
    ・ 公報や報道は絶対嘘を言っちゃならんので、嘘を言うようになったら戦争は必ず負ける
    ・ 日当丸の乗組員は空母の一席が双発爆撃機を搭載していたことに決定的に気づかなかった。
    ・ 1942年4月後半にかれの幕僚が行った研究は、戦争のその段階でアメリカが持っている最も重要な利点は情報であることをあきらかにした。
    ・ 撃破された木っ方に爆弾や魚雷を浪費して、4席の的巡洋艦と一席の駆逐艦をみすみすのがしたことに失望した。

  • 上巻に記載

  • 日本軍の組織が一方的にダメな訳ではなく、米軍も組織として結構ダメな所があったという話は興味深い。

    ・ミッドウェー海戦で米軍の勝利に多大な貢献をしたホノルルの暗号解読グループ。しかし政治的手腕にのみ秀でるものの暗号解読には無能なワシントンの暗号解読グループにその手柄を横取りされてしまう。その上ワシントンチームのリーダーは昇進し、ホノルルチームのリーダーは左遷されてしまう。

    ・フィリピンに日本軍が侵攻した際、マッカーサーは事前に定められたの作戦計画を無視して即座に後方へ撤退せず、迎え撃とうとして貴重な時間を空費してしまう。

  • 前編に続いてミッドウェー海戦までを描く。前編は開戦までのくだりとか、ホワイトハウスでの話が含まれていてやや冗長に感じる人もいるだろうけど、後編はひたすらミッドウェーまでの道のりをノンステップで描く。

    とはいってもただ戦艦どうしてドンパチをする話だけを描いて300ページを引っ張る訳ではない。中盤でメインとなるのは、ハワイにおいて日本軍の暗号解読に挑む一隊の話である。
    日本軍が太平洋戦争において情報戦に負けていた・・というのは、良く知られているところだけど、この本のように「米国側でどのように解読を行ったのか」を描いているのは始めて読んだ(サイモン・シンの「暗号解読」にもこういった話はなかったように覚えている)。理系である自分には、ひたすら数字が並んだ紙を凝視して意味を見いだしていくくだりは胸が詰まる(意味不明な数式が羅列した論文を目の前にしたときの気持ちを思い出した・・・)

    ラスト100ページ強はひたすらにミッドウェーでの戦闘を詳細に記述する。日本側では「目的の二重設定」「偵察の不十分」などから非難されることが多いミッドウェーだが、この本では勝利/非勝利はほんの運の差でしかないことが強調される。もちろん、その運を勝ち取るための努力で米国側に優位があったわけだが。

    基本的な装備の単語がわからないと意味が分からない点もあるが、いずれは「あの時代を知る」ための基礎となりえる一点。

  • ミッドウェイ海戦へ。

    珊瑚礁の海戦など、知らないことが多かった。戦闘のまで詳細に踏み込んで知りたいとは思わないけれども、各戦闘のつながりを見せられるともっと知りたくなる。戦闘を個別に取り扱っているが故に日本軍の失敗に焦点を当てた内容は薄いが、こうして個人個人の動き、考えを描写されると印象が変わるなぁ。

  • 上巻は歴史の流れ部分が多かったのであちこち気になったけれど、下巻は海戦ばかりで、どうもそちらには興味がないとわかった。
    さすがにミッドウェイ海戦のあたりは戦闘が派手で、読んでいて加賀、赤城、蒼龍、飛龍とことごとく空母がやられていくのに悲嘆したけれど……
    負け戦と知っていても、やっぱり日本側が負けているのは悔しく、アメリカの空母エンタープライズがやられたりすると、ちょっと喜んでしまうのだが、すぐにこれは戦争で、実際に人が死んでいるんだったと思って、虚しくなった。

    ミッドウェイ島を、アメリカ攻略の足がかりにしようという話。
    山本五十六が強引に押し通した案。
    机上の模擬演習を、自軍の弱点を洗い出したり対策を立てるために役立てるべきところを、敵艦の動きまで自分たちの願うとおりにシナリオ作って、望ましくない結果は補正していた……なんていう話に、呆れるばかり。
    洋上決戦が日本の理想だったとは散々書かれているけれど、太平洋上にぽつんと浮かんで、周囲からの援助も行えないようなこのミッドウェイ島の攻略作戦がなんのためにあったのか、ちっとも理解出来なかった……

    空母だったか巡洋艦だったか忘れたけど、沈む艦から脱出する際に、アイスクリームをカップで配って、脱出ボートやなんかの上で食べた。という記述があった。
    戦艦でアイスクリーム!?
    日本軍は、兵隊がどれだけ疲れていても精神力でしのげると思っていて、アメリカはこんなに物量も兵隊に対する考え方も違って。
    最終的には「人間」という物資の消耗戦である戦いをしているのなら、これだけ物量面や兵隊というものの疲労に対する対応、兵隊自体の動員数で違いがあるのなら、勝てるわけがない……と実感。

  • 日米海軍の発足から太平洋戦争中盤ミッドウェイ海戦までの戦史を、アメリカの視点、日本の視点の両側から記述している。後編は、日本軍のマレー半島攻略、ドゥーリットルの東京空襲、珊瑚海海戦から、ミッドウェイ海戦までの経緯と、その分析。第二次世界大戦中のアメリカ軍事戦略研究の良いテキストになると思う。

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太平洋の試練 真珠湾からミッドウェイまで 下の作品紹介

ニミッツは決断する「情報力をもって戦力差をあえてひきうける」真珠湾攻撃によって戦艦のほぼ全てを失った米国。英国のZ艦隊も、日本の航空攻撃で壊滅、圧倒的な戦力差で、正確な時刻表のように、太平洋地域を、席巻する日本陸海軍しかし、そのころハワイの秘密部隊が着々と日本軍の暗号解読作業を進めていた。圧倒的な戦力差を、情報力で覆すことはできるのか?あなたが山本ならニミッツならどうしたか?長期的戦略、瞬時の判断を考える教科書

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