春を背負って

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (301ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163805504

感想・レビュー・書評

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  • 父親が事故で亡くなり奥秩父にある山小屋を脱サラして継いだ主人「亨」
    父親を手伝っていた「ゴロ」さん
    ゴロさんの力を借りての山小屋営業は、のんびりコツコツほのぼのしてます。

    ゴロさんは11月下旬から4月下旬の山小屋閉鎖期にはなんと東京でホームレスという何とも不思議な中年?初老のオヤジ(꒪⌓︎꒪)

    近頃の登山ブームで山ガールや健康の為と気軽なハイキング気分で登山する中高年の人々…
    ゴロさんいわく
    「北アルプスや八ヶ岳は東京でいえば銀座や渋谷みたいなもんだからね。富士山となるともうディズニーランドだよ。」

    小さな山を軽くみてはイカン!!
    弾丸登山ってニュースでやってたけどダメ!!
    パジャマや短パンで富士山ってバカ⁇
    高山植物盗んで行くなんて最低だぞ!٩(๑`^´๑)۶

    などなど色々な事件がこの山小屋で起こります。
    迷惑をかける登山者達をなんだかんだと解決しつつゴロさんが時々名言をさらりとつぶやく素敵な物語でした〜‹‹\(´ω` )/››


    わたしは修学旅行のジャージで登った会津磐梯山が死ぬほど怖かったので一生登山はやりません…

    • ゆーき本さん
      日曜日、猪苗代湖から磐梯山を眺めたよ!
      ジャージ登山〜

      わたしの通ってた中学校の卒業旅行
      ディズニーランド→次の年は登山 と1年毎に変えて...
      日曜日、猪苗代湖から磐梯山を眺めたよ!
      ジャージ登山〜

      わたしの通ってた中学校の卒業旅行
      ディズニーランド→次の年は登山 と1年毎に変えていて わたしの年はディズニーランドだった。うしし。
      ʢ•·̫•ʡチュウ
      2023/08/05
    • みんみんさん
      うちの子の中学校は昔ミッキーを池に落として
      次の年から数年間ディズニー出禁だった(꒦ິ⌑︎꒦ີ)
      息子の時はやっと行けるようになりました笑
      うちの子の中学校は昔ミッキーを池に落として
      次の年から数年間ディズニー出禁だった(꒦ິ⌑︎꒦ີ)
      息子の時はやっと行けるようになりました笑
      2023/08/05
    • 1Q84O1さん
      夢の国を出禁って…(゜o゜;
      夢の国を出禁って…(゜o゜;
      2023/08/05
  • 登山家ではなく、受け入れる山小屋側を描く。
    ちょっと変った山岳小説。
    じんわり泣けた。
    山の厳しさも描かれているが、不思議と優しい。
    亨とゴロさんのコンビがいい。
    自然の力の前では、人々は助け合うしかない。
    山の不思議な魅力が感じられ、登ってみたくなる。
    http://koroppy.cocolog-nifty.com/blog/2011/11/post-face.html

  • 「だれもがお互いを生きさせるための大切な空気なのよ。そんななかでもゴロさんは、たくさんの酸素を吐き出す森の巨木みたいな人だった。」(191 ページ)

    人はさまざまな想いを背負って山に来る。
    そんな山奥で、登山者を迎え入れるのが山小屋の主人公。

    窒息寸前の状態で山に登る人びとは、
    山小屋の一同と触れ合って、
    生きるのに必要な空気を見いだしていく。

    『わたしだってだれかにとって必要な空気になれるんだ。』

    生きる自信と、生きることへの勇気を得ることで、
    登山者の瞳が優しく輝く物語り。

  • 山に行きたいけれど、冬は難しい。スノーシューでの山歩きに挑戦したいけれど、それはまだ先のお話。雪が溶ける季節が待ち遠しい。ということで、山小屋が舞台の本を再読。奥秩父にある架空の山小屋、梓小屋に縁あった人々のそれぞれの物語。心がほんのり温かくなる。山にいる人の表情はみんな幸せそうというような1文に大きく頷く。今年こそ、奥秩父を歩いてみたい。(2013/02/17再読)

    山小屋がつなぐ人々の縁。
    訪れる人々にそっと寄り添う小屋主の亨さんと相棒のゴロさんのコンビがなんともいい。
    奥秩父の山を歩いてみたくなって、地図を買ってしまった。(2012/04/15)

  • じんわりと心温まるストーリーです。よくある話と言えば言えるのですが、それだけでは終わらないので、読んでいて自分にはしっくりきました。

  • 奥秩父の山小屋を舞台に、人との交流を書いた心あたまる物語。
    花や木など自然の様子が丁寧に書かれているため、風景が浮かんでくるようでした。
    山岳小説はあまり読まないが、山小屋での生活を中心にしたストーリーなので、こういうジャンルを読まない方にも入りやすいお話です。

  • バリバリ理系の息子が
    亡くなった父から奥秩父の山小屋を継いだ
    「野晒し」の話が好き
    この本の中に自分もいて
    ものすごい雪の中にいるみたい
    山を登ってみたくなる一冊

  • 山を舞台にした再起の物語。

  • 奥多摩の小さな山小屋の物語。
    3年前位に映画化されている。

    ヤマガラの囀り、笹擦れの音、沢のせせらぎ、梢を吹き渡る風の音ー。
    中略
    亨は外へ駆け出した。自分の中の背丈ほどもある荷物を背負いまだ雪の残る沢の源頭をゴロさんが登ってくる、運びきれずに林道の終点に残しておいた小屋の荷物、亨とゴロさんの春を背負ってー。

    「生きるために必要な空気」

    「お互いの中に自分の宝物を持っている人は周りからどう見られようと幸福なんだよ」

    「人間て、だれかのために生きようと思ったとき本当に幸せになれるものかもしれないね。そう考えると幸福の種はそこにもここにもいくらでもあるような気がしてくるね」

  • H30/12/10

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著者プロフィール

1951年、千葉県生まれ。立教大学卒。出版社勤務を経て、2001年『時の渚』で第18回サントリーミステリー大賞と読者賞をダブル受賞。04年『太平洋の薔薇』で第6回大藪春彦賞を受賞。ミステリーをはじめ警察小説、山岳小説の名手として絶大な人気を誇る。主な著書に『ソロ』『K2 復活のソロ』(祥伝社文庫)他。21年逝去。

「2023年 『希望の峰 マカル―西壁』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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